
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)感染症について
~お子さんが咳や熱でつらそうなときに~
ヒトメタニューモウイルス(hMPV)は、風邪の原因となるウイルスの一つです。乳幼児を中心に流行し、特に**冬から春(2~6月頃)**に多くみられます。多くのお子さんは数日~1週間ほどで良くなりますが、乳児や基礎疾患のあるお子さんでは気管支炎や肺炎になることもあるため、注意が必要です。
原因
ヒトメタニューモウイルスは、感染した人の**せきやくしゃみのしぶき(飛沫感染)**や、ウイルスが付いた手や物を触ったあとに口や鼻に触れることで感染します。
兄弟や保育園・幼稚園などで広がることも多く、一度かかっても再び感染することがあります。
主な症状
感染してから3~6日ほどで症状が出ます。
- 発熱(38~39℃以上になることもあります)
- 鼻水・鼻づまり
- せき(長引くことがあります)
- のどの痛み
- ゼーゼー・ヒューヒュー(喘鳴)
- 食欲低下
- 元気がない
乳児では細気管支炎、年齢によっては肺炎を起こすことがあります。
早めの受診が必要な症状
次のような場合は早めに小児科を受診しましょう。
- 呼吸が苦しそう、肩で息をしている
- 顔色や唇の色が悪い
- 水分が飲めず、おしっこが少ない
- ぐったりしている
- 生後3か月未満の発熱
- 高熱が続く、症状が悪化してきた
迅速検査について
ヒトメタニューモウイルスには鼻の奥を綿棒でぬぐって調べる迅速検査があります。
ただし、**すべてのお子さんに行う検査ではありません。**保険診療では対象が限られており、症状や年齢などを考慮して医師が必要と判断した場合に行われます。検査をしなくても、症状や診察から診断・治療を行うことも多くあります。
治療
ヒトメタニューモウイルスに特効薬はありません。
治療は症状を和らげ、お子さんが楽に過ごせるようにすることが中心です。
- 十分な水分補給
- 解熱剤などによる発熱への対応
- 鼻水やせきを和らげる治療
- 呼吸が苦しい場合は吸入治療を行うことがあります
- 肺炎や脱水が強い場合には入院が必要になることもあります
抗菌薬(抗生物質)は細菌には有効ですが、ウイルスには効果がないため、通常は必要ありません。
登園・登校の目安
ヒトメタニューモウイルス感染症は、学校保健安全法で出席停止が定められている病気ではありません。
次の状態を目安に登園・登校できます。
- 熱が下がっている
- 呼吸が苦しくない
- 食事や水分がとれ、普段どおり遊べるくらい元気になっている
園や学校によって基準が異なることがあるため、施設のルールも確認しましょう。
保護者の方へ
ヒトメタニューモウイルスは、多くのお子さんが一度はかかる身近な感染症です。ほとんどは自然に回復しますが、乳幼児では呼吸状態が急に悪くなることがあります。
特に「息が苦しそう」「水分が飲めない」「ぐったりしている」と感じたら、早めに小児科を受診してください。
お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。
みなとみらい小児科クリニック


































