子どもの発熱(生後3か月〜1歳)とは?原因・受診の目安・治療を小児科医がわかりやすく解説

お知らせ
2026.06.30

子どもの発熱(生後3か月〜1歳)とは?原因・受診の目安・治療を小児科医がわかりやすく解説


生後3か月〜1歳のお子さんの発熱について、原因や症状、家庭での対応、受診の目安、治療、登園の目安まで小児科医がわかりやすく解説します。横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱にお困りの方もぜひ参考にしてください。

赤ちゃんが熱を出したら、まず知っていただきたいこと

お子さんが急に熱を出すと、「すぐに病院へ行くべき?」「熱が高くて大丈夫?」と心配になりますよね。

生後3か月〜1歳の発熱の多くは、かぜなどのウイルス感染が原因で、適切な水分補給と経過観察で良くなることがほとんどです。一方で、尿路感染症や肺炎など早めの診断・治療が必要な病気が隠れていることもあります。熱の高さだけではなく、お子さんの様子を見て受診を判断することが大切です。

生後3か月〜1歳の発熱とは?

一般的に38.0℃以上を発熱といいます。

発熱は病気そのものではなく、体がウイルスや細菌と戦っているサインです。そのため、熱を無理に下げることが目的ではなく、原因となっている病気を見極めることが重要です。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、泣いたり厚着をしただけでも体温が高くなることがあります。体温は落ち着いた状態で測定しましょう。

発熱の主な原因

生後3か月〜1歳では、次のような病気がよくみられます。

  • かぜ(ウイルス感染)
  • 突発性発しん
  • RSウイルス感染症
  • インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症
  • 手足口病
  • ヘルパンギーナ
  • 中耳炎
  • 尿路感染症
  • 肺炎

特に尿路感染症は、発熱以外の症状がほとんどなく、診察や尿検査ではじめて見つかることも少なくありません。

よくみられる症状

発熱のほかに次のような症状を伴うことがあります。

  • 鼻水
  • のどの痛み
  • 嘔吐・下痢
  • 発疹
  • 食欲低下
  • 機嫌が悪い
  • 眠りがち

一方で、熱だけで他の症状がない場合でも、尿路感染症や細菌感染症が隠れていることがあります。

診断

診察では、

  • 発熱した時期
  • 熱の経過
  • 咳や鼻水の有無
  • 呼吸の状態
  • 水分摂取
  • おしっこの回数
  • 全身状態

などを確認します。

必要に応じて、

  • インフルエンザ・新型コロナウイルスなどの迅速検査
  • 尿検査
  • 血液検査
  • 胸部レントゲン検査

を行い、原因を調べます。

治療

多くのウイルス感染症では、十分な水分補給と安静が基本です。

熱が高くても、水分が飲めて機嫌が比較的良ければ、無理に熱を下げる必要はありません。

一方で、

  • 眠れないほどつらい
  • 水分が飲めない
  • ぐったりしている

場合には、アセトアミノフェンなどの解熱剤を使用します。

細菌感染が疑われる場合には、抗菌薬(抗生物質)による治療が必要になります。

ご家庭でできるケア

発熱時は次のことを心がけましょう。

  • 水分を少しずつこまめに飲ませる
  • 母乳・ミルクは飲めるだけ飲ませる
  • 無理に食事をさせなくても大丈夫
  • 厚着を避け、室温を快適に保つ
  • 十分に休ませる

最も注意したいのは脱水です。

おしっこの回数が減る、口の中が乾く、泣いても涙が少ない場合は脱水の可能性があります。

小児科を受診する目安

次のような場合は早めに受診しましょう。

  • 生後6か月未満で38℃以上の発熱
  • 発熱が2~3日以上続く
  • 水分が十分飲めない
  • おしっこの回数が少ない
  • 呼吸が苦しそう
  • 咳がひどい
  • 何度も吐く
  • 機嫌が悪く、ぐったりしている
  • 顔色が悪い

また、

  • 呼びかけへの反応が悪い
  • けいれんが5分以上続く
  • 唇や顔色が紫色になる
  • 水分が全く飲めない

場合は、速やかに救急受診が必要です。

よくある質問

Q. 熱が高いほど重い病気ですか?
必ずしもそうではありません。熱の高さよりも、機嫌や呼吸、水分摂取の状態が重要です。

Q. 解熱剤はすぐ使った方がいいですか?
熱を下げることが目的ではありません。つらそうで眠れない、水分が飲めないなどの場合に使用します。

Q. お風呂に入ってもいいですか?
熱が高くぐったりしている時は控えましょう。シャワー浴であれば、問題ないと考えます。解熱し元気があれば短時間の入浴は可能です。

当院でよくあるご相談

当院では、「熱はあるけれど鼻水や咳がないので様子を見ていました」というお子さんが受診され、尿路感染症や中耳炎が見つかることがあります。

また、「熱が高いので重い病気では」と心配される保護者の方も多くいらっしゃいますが、診察では熱の高さだけではなく、お子さん全体の様子を丁寧に確認し、必要に応じて検査を行っています。

特に生後3か月〜1歳のお子さんは脱水になりやすく、ご家庭だけで重症度を判断することは簡単ではありません。不安なときは早めの受診をおすすめします。

参考にした主な資料

本記事は、以下の信頼性の高い資料・診療ガイドラインを参考に作成しています。

  • 厚生労働省 乳幼児の健康・感染症対策・子どもの救急に関する資料
  • こども家庭庁 乳幼児の健康・子育て支援に関する資料
  • 日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」および感染症・発熱に関する提言・啓発資料
  • 日本小児感染症学会 小児感染症診療に関するガイドライン・提言
  • 日本小児救急医学会 小児救急診療・発熱に関する資料
  • 日本外来小児科学会 発熱児の診療・外来感染症診療に関する資料
  • 日本小児呼吸器学会 RSウイルス感染症・肺炎など小児呼吸器感染症に関する資料
  • 日本小児腎臓病学会 小児尿路感染症診療ガイドライン・腎尿路感染症に関する資料
  • 日本小児神経学会 熱性けいれん・中枢神経感染症に関する診療情報
  • 日本小児循環器学会 発熱時の循環管理に関する資料
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会 乳幼児の栄養・水分管理に関する資料
  • 日本小児内分泌学会 乳幼児の発熱を伴う内分泌疾患に関する資料
  • 日本小児血液・がん学会 発熱性疾患・感染症に関する診療情報
  • 日本小児リウマチ学会 川崎病・炎症性疾患に関する資料
  • 日本川崎病学会 川崎病診療ガイドライン・診療情報
  • 日本新生児成育医学会 乳児感染症・新生児医療に関する資料
  • 日本周産期・新生児医学会 新生児・乳児感染症診療に関する資料
  • 日本小児体液研究会 小児の体液・電解質管理に関する資料
  • 国立健康危機管理研究機構(旧 国立感染症研究所)感染症情報サイト(JIHS)

横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱にお困りの方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後3か月〜1歳のお子さんの発熱診療を行っています。

お子さん一人ひとりの症状に合わせて丁寧に診察し、必要に応じて迅速検査、尿検査、血液検査などを行い、適切な治療をご提案しています。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック