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HPVワクチンとは?副反応は大丈夫?女の子・男の子は受けるべき?

HPVワクチンとは?副反応は大丈夫?女の子・男の子は受けるべき?小児科医がわかりやすく解説

HPVワクチンは子宮頸がんだけでなく、男女のHPV関連疾患を予防できるワクチンです。接種する年齢や効果、副反応、安全性について、厚生労働省や日本小児科学会などの信頼できる情報をもとに、小児科医がわかりやすく解説します。

子どものHPVワクチンで迷っている保護者の方へ

HPVワクチンは、子宮頸がんをはじめとするHPV(ヒトパピローマウイルス)関連疾患を予防するワクチンです。現在は、女の子だけでなく男の子にも接種が推奨されています。副反応が心配で迷われる方も多いと思いますが、国内外で有効性と安全性を評価する多くの研究が行われています。不安な点は、正しい情報をもとに医師と相談しながら判断することが大切です。

「副反応が心配…」

「昔ニュースになっていたけれど、本当に安全なの?」

「子どもに受けさせた方がいいの?」

「男の子も受ける必要があるの?」

診療でも、このようなご相談を数多くいただきます。

HPVワクチンは、お子さんが将来かかる可能性のあるがんや病気を予防するためのワクチンです。一方で、過去の報道などをきっかけに不安を感じ、接種を迷われている保護者の方も少なくありません。

この記事では、厚生労働省、日本小児科学会などの信頼できる資料をもとに、HPVワクチンの基礎知識や効果、副反応、安全性について、小児科医の立場からわかりやすく解説します。

HPVワクチンとは?

HPVワクチンは、ヒトパピローマウイルス(HPV)への感染を予防するワクチンです。

HPVは非常にありふれたウイルスで、生涯のうち約80%の人が一度は感染すると考えられています。

感染しても多くの場合は自然に排除されますが、一部では感染が長期間続き、数年から数十年かけてがんなどの病気を引き起こすことがあります。

現在日本で主に使用されている**9価HPVワクチン(シルガード®9)**は、将来のHPV関連疾患を予防することを目的としています。

HPVが関係する病気

HPVは女性だけの病気ではありません。男女ともにさまざまな病気との関連が知られています。

女の子では

  • 子宮頸がん
  • 子宮頸部前がん病変(高度異形成)
  • 外陰がん
  • 腟がん

男の子では

  • 中咽頭がん
  • 肛門がん
  • 陰茎がん

男女ともに

  • 尖圭コンジローマ

このように、HPVワクチンは将来のがんやHPV関連疾患を予防するためのワクチンです。

なぜ子どものうちに接種するの?

「まだ子どもなのに、こんなに早く接種する必要があるの?」

これは保護者の方から最も多くいただく質問の一つです。

HPVワクチンは、HPVに感染する前に接種することで最も高い予防効果が期待できます。

そのため、日本だけでなく世界各国でも、小学生から中学生の時期に接種することが推奨されています。

「早すぎる」のではなく、最も効果が期待できるタイミングに接種するという考え方です。

女の子も男の子も接種できます

2026年現在、9価HPVワクチン(シルガード®9)は9歳以上の男女が接種できます。項目女の子男の子接種できる年齢9歳以上9歳以上定期接種小学6年生〜高校1年生相当全国一律の定期接種ではありません※推奨される接種時期中学1年生頃11〜12歳頃(HPV感染前)接種回数(15歳未満で開始)2回2回接種回数(15歳以上で開始)3回3回期待できる主な予防効果子宮頸がん、前がん病変、外陰がん、腟がんなど中咽頭がん、肛門がん、陰茎がん、尖圭コンジローマなど日本小児科学会の考え方接種を推奨接種を推奨

※男の子への公費助成は自治体によって異なります。助成制度の有無や対象年齢は、お住まいの自治体へご確認ください。

保護者の方に知っていただきたいポイント

  • 男女とも9歳以上から接種できます。
  • 15歳未満で接種を開始した場合は、男女とも2回接種で完了します。
  • HPVに感染する前に接種することで、最も高い予防効果が期待できます。
  • 日本小児科学会は、女の子だけでなく男の子へのHPVワクチン接種も推奨しています。

男の子も接種するメリットがあります

以前は「HPVワクチンは女の子が受けるもの」というイメージが一般的でした。

しかし現在では、男の子自身もHPVによる病気を予防できることがわかっています。

また、男女ともに接種が広がることで、社会全体のHPV感染を減らすことにもつながると期待されています。

近年は「息子にも受けさせた方がいいですか?」というご相談も増えており、日本小児科学会も男女への接種を推奨しています。

HPVワクチンで予防できる病気

現在、日本で主に使用されている**9価HPVワクチン(シルガード®9)**は、9種類のHPV型に対する免疫をつくるワクチンです。

これらのHPV型は、子宮頸がんをはじめとする多くのHPV関連疾患の原因となります。

ワクチンを接種することで、次のような病気の発症リスクを減らせることが期待されています。

女の子では

  • 子宮頸がん
  • 子宮頸部前がん病変(高度異形成)
  • 外陰がん
  • 腟がん

男の子では

  • 中咽頭がん
  • 肛門がん
  • 陰茎がん

男女ともに

  • 尖圭コンジローマ

HPVワクチンは、将来のがんを予防することを目的とした数少ないワクチンの一つです。

HPVワクチンの効果

HPVワクチンは感染を予防するワクチンです。

そのため、すでに感染しているHPVを治療したり、病気を治したりする効果はありません。

一方で、HPVに感染する前に接種すると、高い予防効果が期待できます。

国内外で行われた大規模な研究では、HPVワクチンの普及により、

  • HPV感染
  • 子宮頸部前がん病変
  • 子宮頸がん

が大きく減少したことが報告されています。

9価HPVワクチンは、子宮頸がんの原因となるHPV型の約80~90%をカバーするとされており、将来のがん予防に大きく貢献すると期待されています。

ただし、すべての子宮頸がんを予防できるわけではありません。

そのため、将来はワクチンを接種していても子宮頸がん検診を受けることが大切です。

副反応は大丈夫?

HPVワクチンについて、保護者の方が最も心配されるのが副反応です。

まず知っていただきたいのは、HPVワクチンに限らず、すべてのワクチンには副反応が起こる可能性があります。

ただし、その多くは一時的で自然に改善します。

比較的よくみられる副反応

  • 接種した腕の痛み
  • 腫れ
  • 赤み
  • 腕の動かしにくさ
  • 頭痛
  • 倦怠感(だるさ)
  • 軽い発熱
  • 筋肉痛

これらは通常、数日以内に軽快することがほとんどです。

接種後に気分が悪くなることがあります

HPVワクチンでは、接種時の緊張や痛みによって迷走神経反射が起こることがあります。

これはHPVワクチン特有のものではなく、採血や他の予防接種でもみられる反応です。

症状としては、

  • めまい
  • 顔面蒼白
  • 冷や汗
  • 吐き気
  • 一時的な失神

などがあります。

そのため、接種後は15~30分程度院内で座って安静にし、体調を確認してから帰宅することが勧められています。

過去に報道された「多様な症状」について

HPVワクチンについて調べると、過去の報道を見て不安になる保護者の方も多いと思います。

2013年(平成25年)、HPVワクチン接種後に

  • 全身の痛み
  • 手足の動かしにくさ
  • 強い疲労感
  • 学校生活への支障

などの症状を訴える方が報道され、大きな社会的関心を集めました。

その後、日本だけでなく世界各国で、多くの研究や大規模な調査が行われました。

現在までの研究では、

HPVワクチンを接種した人だけで、このような症状が増えることを示す科学的根拠は確認されていません。

この結果を踏まえ、厚生労働省、日本小児科学会、世界保健機関(WHO)などは、HPVワクチンの有効性と安全性を評価し、接種を推奨しています。

一方で、接種後に体調の変化を感じる方がおられることも事実です。

そのため現在は、接種後に気になる症状が続く場合には、専門の協力医療機関で診察や相談を受けられる体制が整えられています。

大切なのは、「症状があるのに我慢する」のでも、「ワクチンが原因と決めつける」のでもなく、症状が続く場合には医療機関へ相談することです。

HPVワクチンは何歳で受けるの?

**HPVワクチンは、HPVに感染する前に接種することで最も高い予防効果が期待できます。**そのため、対象年齢になったら早めに接種を検討することが大切です。

現在、日本で主に使用されている**9価HPVワクチン(シルガード®9)**は、9歳以上の男女が接種できます。

女の子

女の子は

小学6年生〜高校1年生相当

が定期接種の対象です。

標準的な接種時期は中学1年生とされています。

男の子

男の子も9歳以上から接種できます。

日本小児科学会は、男の子についてもHPVワクチン接種を推奨しています。

現在は全国一律の定期接種ではありませんが、自治体によっては公費助成を実施している地域もあります。

接種回数とスケジュール

接種回数は男女共通で、接種を開始する年齢によって異なります。接種開始年齢接種回数標準的なスケジュール15歳未満2回1回目、6〜12か月後に2回目15歳以上3回1回目、2か月後、6か月後

15歳未満では免疫応答が高いため、2回接種で十分な予防効果が期待できます。

途中で接種間隔が空いてしまった場合でも、最初からやり直す必要はありません。医師と相談しながら残りの接種を進めることができます。

接種当日の注意点

安心して接種を受けるために、当日は次の点を心がけましょう。

  • 十分な睡眠をとる
  • 朝食や昼食をしっかり食べる
  • 水分を十分にとる
  • 肩を出しやすい服装で来院する

接種後は15〜30分程度院内で安静にし、体調を確認してから帰宅します。

当日は、

  • 激しい運動
  • 長時間の立ち仕事
  • 脱水

は避けると安心です。

入浴は体調に問題がなければ可能です。

副反応が出たときはどうする?

接種後によくみられる

  • 腕の痛み
  • 腫れ
  • 赤み
  • 軽い発熱
  • 頭痛

などは、多くの場合、数日以内に自然に改善します。

腕が痛いときは無理に動かさず、必要に応じて冷やすことで楽になることがあります。

症状が強い場合には、市販の解熱鎮痛薬を使用できることもありますが、使用方法については医師や薬剤師にご相談ください。

すぐに受診が必要な症状

まれですが、接種後に次のような症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。

  • 呼吸が苦しい
  • 全身にじんましんが出た
  • 顔や唇が大きく腫れた
  • 意識がもうろうとしている
  • 繰り返し失神する

これらは重いアレルギー反応(アナフィラキシー)などの可能性があります。

また、

  • 強い頭痛が続く
  • 痛みや体調不良が長く続く
  • 学校生活や日常生活に支障がある

場合も、自己判断せず接種を受けた医療機関へ相談しましょう。

こんなときは小児科へ相談しましょう

HPVワクチンについては、

「受けるかどうか迷っている」

という段階でも、小児科へ相談することをおすすめします。

例えば、

  • 接種するメリット・デメリットを知りたい
  • 男の子も接種した方がよいのか相談したい
  • 接種するタイミングが分からない
  • 他のワクチンとの同時接種について知りたい
  • 接種後に腕の痛みが強い
  • 接種後の体調変化が気になる

このような場合は、お気軽にご相談ください。

当院でよくあるご相談【みなとみらい小児科クリニック】

HPVワクチンの診療では、次のようなご相談をよくいただきます。

  • 「SNSでいろいろな情報を見て不安になりました。」
  • 「昔のニュースが気になっています。」
  • 「男の子にも受けさせた方がいいのでしょうか?」
  • 「接種を忘れてしまいました。」
  • 「途中まで受けたのですが続きはどうすればいいですか?」

実際には、不安の原因が「情報が多すぎて何を信じればよいか分からない」というケースも少なくありません。

当院では、お子さんの年齢や健康状態、ご家族の考え方を大切にしながら、厚生労働省や日本小児科学会などの最新の知見をもとにご説明しています。

ワクチンは「受けること」が目的ではなく、十分に理解し、納得したうえで接種することが大切だと考えています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 男の子も受けた方がいいですか?

はい。日本小児科学会では、男の子へのHPVワクチン接種も推奨しています。

男の子自身が中咽頭がんや肛門がん、陰茎がん、尖圭コンジローマなどを予防できることが期待されています。

Q2. 接種すると子宮頸がんは100%予防できますか?

いいえ。

多くの原因となるHPV型を予防できますが、すべての子宮頸がんを防げるわけではありません。

そのため、将来は子宮頸がん検診も大切です。

Q3. 他のワクチンと同時接種できますか?

はい。

医師が問題ないと判断した場合は、他の予防接種との同時接種も可能です。

Q4. 接種後は学校を休んだ方がいいですか?

通常は普段どおり登校できます。

ただし、腕の痛みや体調不良がある場合は無理をせず休養しましょう。

Q5. 接種を途中で忘れてしまいました。

接種間隔が空いてしまっても、原則として最初からやり直す必要はありません。

残りの回数については医療機関へご相談ください。

Q6. 副反応が心配で決められません。

そのように感じる保護者の方は少なくありません。

現在は国内外で多くの研究が行われ、厚生労働省、日本小児科学会、世界保健機関(WHO)などはHPVワクチンの有効性と安全性を評価し、接種を推奨しています。

一方で、不安や疑問がある場合は、一人で悩まず医療機関で相談し、納得したうえで判断することが大切です。

横浜市・みなとみらいでHPVワクチンをご検討の方へ

「副反応が心配で接種を迷っている」

「子どもに受けさせた方がいいのか相談したい」

「男の子にも必要なのか知りたい」

このようなお悩みをお持ちの保護者の方は少なくありません。

みなとみらい小児科クリニックでは、HPVワクチンの接種だけでなく、接種前のご相談にも丁寧に対応しています。

メリットだけでなく、副反応や注意点についても科学的根拠に基づいてわかりやすくご説明し、ご家族が安心して判断できるようお手伝いします。

お子さんの将来の健康を守るために、気になることがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

参考資料

  • 厚生労働省「HPVワクチン(ヒトパピローマウイルス感染症予防接種)」
  • 厚生労働省「HPVワクチンに関するQ&A」
  • 日本小児科学会「HPVワクチンに関する提言」
  • 日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」
  • 日本産科婦人科学会「HPVワクチンに関する見解」
  • 日本婦人科腫瘍学会「子宮頸がん予防に関する情報」
  • 国立健康危機管理研究機構(旧 国立感染症研究所)「ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症」
  • 世界保健機関(WHO)HPV Position Paper

この内容は、2026年時点で公表されている信頼性の高い医学的根拠に基づいて作成しています。今後、新たな知見や制度改正により内容が更新される可能性があります。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

小学生〜高校生の予防接種

小学生から高校生の予防接種

小学生から高校生の予防接種|何を受ける?受け忘れ・必要性を小児科医がわかりやすく解説【横浜・みなとみらい】

小学生から高校生にも受けておきたい予防接種があります。日本脳炎、二種混合(DT)、HPVワクチンなどの接種時期や必要性、受け忘れへの対応について小児科医がわかりやすく解説します。

小学生・中学生・高校生にも大切な予防接種があります

小学生から高校生になっても、受けるべき予防接種があります。

「赤ちゃんの頃に全部終わったと思っていた」「学校から案内が来なくなって何を受ければいいのかわからない」という保護者の方は少なくありません。

しかし、この時期にも日本脳炎や二種混合(DT)、HPVワクチン、毎年のインフルエンザワクチンなど、お子さんを重い感染症から守るために重要な予防接種があります。

接種時期を過ぎてしまっても、受けられる場合(キャッチアップ接種)が少なくありません。

母子健康手帳を確認し、分からない場合は小児科へご相談ください。

小学生から高校生でも予防接種は必要なの?

「小さい頃にワクチンは全部終わったから、もう受ける必要はないですよね?」

これは外来でとてもよくいただく質問です。

実際には、小学校入学後も定期接種が続きます。

さらに、思春期になると部活動や塾、学校行事などで人との接触が増え、感染症にかかる機会も多くなります。

現在でも日本では、

  • 麻しん(はしか)
  • 百日咳
  • インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症
  • マイコプラズマ感染症

などが流行することがあります。

ワクチンは、お子さん自身を守るだけでなく、赤ちゃんや高齢者、病気で免疫力が低下している方など、周囲の人を守ることにもつながります。

小学生から高校生で受けたい主な予防接種

日本脳炎ワクチン(第2期)

対象:9〜13歳未満

日本脳炎は蚊が媒介するウイルス感染症です。

発症する人は多くありませんが、一度発症すると脳炎を起こし、けいれんや意識障害、重い後遺症を残すことがあります。

現在では患者数は少なくなっていますが、これは予防接種の普及による効果が大きいと考えられています。

定期接種の対象となっていますので、忘れずに受けることが大切です。

二種混合(DT)ワクチン

対象:11〜13歳未満

二種混合ワクチンは

  • ジフテリア
  • 破傷風

を予防するワクチンです。

ジフテリアとは

のどに強い炎症を起こし、呼吸ができなくなることもある感染症です。

現在の日本ではほとんど見られませんが、世界では流行している地域もあります。

破傷風とは

土の中にいる細菌が傷口から体内に入り感染します。

転倒や部活動中のけが、スポーツによる擦り傷など、日常生活でも感染する可能性があります。

筋肉のけいれんや呼吸障害を起こすことがあり、命に関わることもあるため、免疫を維持することが重要です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン

対象:小学6年生〜高校1年生相当の女子(定期接種)

HPVは子宮頸がんの主な原因となるウイルスです。

日本では毎年多くの女性が子宮頸がんと診断され、若い世代でも発症することがあります。

HPVワクチンは感染を予防し、将来の子宮頸がんを防ぐことが期待されています。

現在は厚生労働省、日本小児科学会、日本産科婦人科学会など多くの専門学会が接種を推奨しています。

また近年は、男子への接種も任意接種として推奨されるようになってきました。

男性自身の病気を予防するとともに、HPVの感染拡大を防ぐ効果も期待されています。

インフルエンザワクチンは毎年必要?

インフルエンザワクチンは定期接種ではありませんが、小学生から高校生にも毎年おすすめしたいワクチンです。

インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変化するため、毎年新しいワクチンが作られています。

ワクチンを接種しても感染することはありますが、

  • 重症化しにくくなる
  • 入院を減らせる
  • インフルエンザ脳症など重い合併症のリスクを下げる
  • 学校生活や受験への影響を減らせる

ことが期待されています。

特に、

  • 受験を控えているお子さん
  • 喘息や心疾患など基礎疾患があるお子さん
  • 小さな兄弟姉妹がいるご家庭

では接種するメリットが大きいと考えられています。

予防接種の目的|「病気にならない」だけではありません

「ワクチンは病気を防ぐもの」と思われがちですが、それだけではありません。

予防接種には次のような大切な目的があります。

  • 重症化を防ぐ
  • 肺炎や脳炎などの合併症を減らす
  • 後遺症を防ぐ
  • 入院を減らす
  • 学校や家庭で感染を広げにくくする
  • 将来の健康を守る

例えば、日本脳炎では重い神経の後遺症が残ることがあり、HPV感染は将来の子宮頸がんにつながることがあります。

ワクチンは、このような命や将来の生活に関わる病気を予防するための重要な医療です。

予防接種スケジュール

副反応について

予防接種を受けるにあたって、多くの保護者の方が最も心配されるのが「副反応」です。

実際に診療でも、

  • 「熱は出ますか?」
  • 「副反応が怖いです。」
  • 「SNSで心配な情報を見ました。」

といったご相談をよくいただきます。

ワクチンは、お子さんの体に免疫をつくるための医療です。そのため、一時的な体の反応(副反応)がみられることがあります。

よくみられる副反応

ほとんどは軽い症状で、数日以内に自然に改善します。

主な副反応には、

  • 注射した部分の痛み
  • 赤みや腫れ
  • 腕の動かしにくさ
  • 軽い発熱
  • だるさ
  • 頭痛

などがあります。

これらは体が免疫を作っている反応の一つであり、多くの場合は心配ありません。

まれに起こる副反応

非常にまれですが、

  • アナフィラキシー
  • 強いアレルギー反応
  • けいれん
  • 高熱

などが起こることがあります。

そのため、予防接種は医療機関で行い、接種後もしばらく体調を確認します。

現在使用されているワクチンは厳しい安全性の確認を受けており、厚生労働省や日本小児科学会も安全性を継続して評価しています。

「予防接種が心配」という気持ちは自然なことです

インターネットやSNSには、予防接種についてさまざまな情報があります。

その中には正しい情報もあれば、科学的な根拠が十分でない情報も少なくありません。

診療では、

  • 「副反応が心配」
  • 「本当に必要なのでしょうか」
  • 「できれば受けたくありません」
  • 「家族の考えがまとまりません」

というご相談も少なくありません。

こうしたお気持ちは決して特別なことではありません。

大切なのは、不安をそのままにせず、小児科で一緒に確認することです。

小児科医としてお伝えしたいこと

みなとみらい小児科クリニックでは、予防接種を迷われている保護者の方のお気持ちにも寄り添うことを大切にしています。

無理に接種を勧めるのではなく、

  • なぜ必要なのか
  • 接種するとどのようなメリットがあるのか
  • 接種しなかった場合にはどのような病気のリスクがあるのか
  • 副反応はどの程度起こるのか

について、一つひとつ丁寧にご説明しています。

そのうえで、私たちは現在の医学的根拠に基づき、予防接種はお子さんを重い感染症や後遺症から守るために非常に重要であり、積極的に推奨される医療であると考えています。

予防接種によって防げる病気(VPD:Vaccine Preventable Diseases)の中には、肺炎や脳炎、髄膜炎、敗血症、子宮頸がんなど、命や将来の生活に大きく関わる病気が含まれています。

私たちは、「病気になってから治療する」のではなく、「病気にならないように予防する」ことも、小児科の大切な役割だと考えています。

当院でよくいただくご相談(当院の特徴)

みなとみらい小児科クリニックでは、予防接種に関して次のようなご相談を多くいただいています。

  • 母子健康手帳を見ても受け忘れがあるかわからない
  • 転居して接種スケジュールが分からなくなった
  • 海外赴任・海外留学前に必要なワクチンを知りたい
  • HPVワクチンについて詳しく相談したい
  • 副反応が心配で接種を迷っている
  • 部活動や受験に合わせて接種日を相談したい

一人ひとり接種歴や生活環境は異なります。

当院では母子健康手帳を確認しながら、お子さんに合わせた接種スケジュールをご提案しています。

こんな時は小児科へご相談ください

次のような場合は、お気軽にご相談ください。

  • 接種時期が分からない
  • 接種を忘れてしまった
  • 副反応について詳しく知りたい
  • 発熱や体調不良で接種できるか相談したい
  • 持病や服薬中で接種できるか知りたい
  • 海外渡航前に必要なワクチンを相談したい

また、予防接種後に

  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色が悪い
  • 意識がぼんやりしている
  • 全身にじんましんが出た
  • 高熱が続く

などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 小学生になってから受け忘れに気付きました。もう遅いですか?

A. 遅くありません。

多くのワクチンはキャッチアップ接種が可能です。まずは母子健康手帳をご持参のうえ、ご相談ください。

Q. ワクチンを受けると必ず熱が出ますか?

A. 必ずではありません。

軽い発熱や腕の痛みがみられることはありますが、多くは数日以内に自然に改善します。

Q. インフルエンザワクチンは毎年必要ですか?

A. はい。

インフルエンザウイルスは毎年変化するため、毎年接種することが勧められています。

Q. HPVワクチンは安全ですか?

A. 現在は厚生労働省、日本小児科学会、日本産科婦人科学会などが、安全性と有効性を確認したうえで接種を推奨しています。

不安な点があれば、接種前に遠慮なくご相談ください。

横浜市・みなとみらいで小学生〜高校生の予防接種をご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、小学生から高校生までの定期予防接種・任意予防接種を行っています。

母子健康手帳を確認しながら、受け忘れの確認や今後の接種スケジュールをご提案し、お子さん一人ひとりに合わせた予防接種を行っています。

予防接種に不安や迷いを感じている保護者の方のお気持ちにも寄り添い、疑問やご心配に丁寧にお答えしたうえで、納得して接種を受けていただけるよう努めています。

私たちは、予防接種はお子さんを重い感染症や後遺症から守るための最も効果的な予防医療の一つであり、現在の科学的根拠に基づいて積極的に推奨しています。

「受け忘れがないか確認したい」「副反応について詳しく知りたい」「HPVワクチンを相談したい」など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。

お子さんの健やかな成長と未来の健康を守るために、スタッフ一同サポートいたします。

みなとみらい小児科クリニック

「一度に4本も5本も注射をして大丈夫ですか?」

これは、みなとみらい小児科クリニックでも最も多いご質問の一つです。

結論からお伝えすると、同時接種は安全性と有効性が確認されており、日本小児科学会や厚生労働省でも推奨されています。

同時接種とは、複数のワクチンを同じ日に別々の部位へ接種する方法です。

同時接種には次のようなメリットがあります。

  • 早く必要な免疫をつけられる
  • 重い感染症にかかる期間を短くできる
  • 通院回数が少なくなる
  • 接種忘れを防ぎやすい
  • 保護者の通院負担を減らせる

「ワクチンをたくさん打つと体への負担が大きいのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、赤ちゃんは毎日たくさんの細菌やウイルスに触れながら生活しており、現在のワクチンに含まれる抗原量は免疫機能にとって大きな負担にはならないと考えられています。

参考資料

本記事は、以下の公的機関および学会、専門機関が公開している資料・ガイドラインを参考に作成しています。

行政機関

  • 厚生労働省「予防接種情報」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 厚生労働省「定期予防接種実施要領」
  • 厚生労働省「HPVワクチンに関する情報」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報(旧 国立感染症研究所)
  • デジタル庁「予防接種証明書・マイナポータル」

小児・感染症・ワクチン関連学会・団体

  • 日本小児科学会
    • 「日本小児科学会推奨予防接種スケジュール」
    • 「知っておきたいわくちん情報」
    • 予防接種・感染症対策委員会報告
  • 日本小児感染症学会
  • 日本ワクチン学会
  • VPDを知って、子どもを守ろうの会
  • 日本小児科医会

関連学会

  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会

その他参考資料

  • 『予防接種ガイドライン』(公益財団法人 予防接種リサーチセンター)
  • 『予防接種に関するQ&A集』(厚生労働省)
  • 『予防接種に関する最新知見』(日本ワクチン学会)
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「各ワクチン添付文書」
  • 各自治体(横浜市など)の予防接種実施要領・定期予防接種案内

お子さんの予防接種のことは、いつでもなんでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

1歳〜年長さんの予防接種

1歳以上の予防接種スケジュール

1歳を過ぎたら受ける予防接種|いつ・何を受ける?小児科医がわかりやすく解説

1歳を過ぎても予防接種は続きます。重い感染症からお子さんを守るため、忘れずに受けましょう。

「1歳になったら予防接種はひと段落」と思われる保護者の方も少なくありません。しかし、1歳以降もMR(麻しん・風しん)、水痘、日本脳炎など、お子さんを重い感染症から守るために大切なワクチンが続きます。接種時期を逃すと十分な免疫がつかない期間が長くなるため、標準的なスケジュールに沿って接種を進めることが大切です。

「1歳を過ぎたら何を受ければいいの?」そんな保護者の方へ

みなとみらい小児科クリニックでも、1歳以降の予防接種について毎日のようにご相談をいただいています。

例えば、

  • 「1歳になったけれど、何種類もあって分からない。」
  • 「MRと水痘は同じ日に受けても大丈夫?」
  • 「仕事が忙しくて接種が遅れてしまいました。」
  • 「任意接種のおたふくかぜは受けた方がいいですか?」
  • 「副反応が心配で迷っています。」

このようなご相談は決して珍しいものではありません。

1歳を過ぎると、お子さんは歩き始めたり、公園や保育園で遊んだりする機会が増え、さまざまな感染症に触れる可能性が高くなります。

そのため、日本小児科学会や厚生労働省では、この時期に必要な予防接種を適切なタイミングで受けることを推奨しています。

なぜ1歳以降も予防接種が必要なのでしょうか?

1歳頃になると行動範囲が広がり、多くの人と接する機会が増えてきます。

一方で、麻しん(はしか)や水痘(みずぼうそう)、おたふくかぜ、日本脳炎などは、現在でも国内で患者さんが報告されており、感染すると重症化することがあります。

特に、

  • 脳炎
  • 肺炎
  • 髄膜炎
  • 難聴
  • 後遺症

などを引き起こすこともあるため、病気にかかる前に免疫をつけることが予防接種の最大の目的です。

予防接種の目的

予防接種には大きく3つの目的があります。

① 重い感染症を予防する

ワクチンによって病気そのものを予防し、感染しても軽症で済む可能性が高くなります。

例えばMRワクチンは、麻しんや風しんを予防し、肺炎や脳炎など重い合併症を防ぐ効果があります。

また、水痘ワクチンは水ぼうそうだけでなく、皮膚の細菌感染や入院を必要とする重症例を減らすことが分かっています。

② 後遺症や命に関わる病気を防ぐ

感染症の中には、治っても後遺症が残ることがあります。

例えば、

  • 麻しんによる脳炎
  • おたふくかぜによる難聴
  • 日本脳炎による神経障害
  • 水痘による脳炎

などです。

予防接種は、病気を防ぐだけでなく、お子さんの将来の健康や生活を守るためにも重要です。

③ 家族や地域のみんなを守る

予防接種は、お子さん一人を守るだけではありません。

多くの人がワクチンを受けることで感染症が広がりにくくなり、生まれたばかりの赤ちゃんや、病気のためにワクチンを受けられない方を守ることにもつながります。

この考え方は「集団免疫」と呼ばれています。

1歳以上で受ける主な予防接種

MR(麻しん・風しん)ワクチン

MRワクチンは、麻しん(はしか)と風しんを予防するワクチンです。

麻しんは非常に感染力が強く、肺炎や脳炎を起こすことがあります。近年も海外から持ち込まれた症例をきっかけに国内で流行がみられることがあり、十分な免疫をつけることが大切です。

風しんはお子さんでは比較的軽症のこともありますが、妊婦さんが感染すると赤ちゃんに重い障害が起こる可能性があります。そのため、社会全体で流行を防ぐことも重要です。

水痘(みずぼうそう)ワクチン

水痘は発熱と全身の発疹を伴う感染症です。

多くは自然に治りますが、皮膚の細菌感染、肺炎、脳炎などの合併症を起こすことがあります。

2回接種することで、発症や重症化を予防する効果が高まります。

おたふくかぜワクチン(任意接種)

おたふくかぜは耳の下が腫れる病気として知られていますが、髄膜炎や難聴などの合併症を起こすことがあります。

現在は任意接種ですが、日本小児科学会では2回接種が推奨されています。

Hib・小児用肺炎球菌・五種混合ワクチン(追加接種)

乳児期に開始したワクチンは、追加接種によって免疫をさらに強くし、効果を長く維持します。

追加接種も忘れずに受けることが大切です。

日本脳炎ワクチン

日本脳炎は蚊を介して感染する病気です。

発症することはまれですが、脳炎になると命に関わったり、重い後遺症が残ったりすることがあります。

通常は3歳から接種を開始し、決められた間隔で接種を進めます。

1歳からの予防接種スケジュール

副反応について

ワクチンは、厚生労働省や日本小児科学会をはじめとする国内外の専門機関が安全性と有効性を確認したうえで使用されています。しかし、どのような医療にも一定の副反応があり、予防接種も例外ではありません。

よくみられる副反応には、

  • 注射した部位の赤み・腫れ・痛み
  • 軽い発熱
  • 機嫌が悪くなる
  • 一時的に食欲が落ちる

などがあります。

これらは体が免疫をつくっている反応であることが多く、通常は1~3日ほどで自然に改善します。

一方で、重いアレルギー反応(アナフィラキシー)や高熱、けいれんなどの重い副反応は非常にまれです。そのため、接種後は院内で一定時間体調を確認し、帰宅後もしばらくは普段と変わった様子がないか見守ることをおすすめしています。

同時接種は本当に大丈夫?

保護者の方から最も多くいただくご質問の一つが、「一度に何本も接種して赤ちゃんや子どもの体に負担はありませんか?」というものです。

日本小児科学会では、必要なワクチンを適切な時期までに接種するため、複数のワクチンを同じ日に接種する同時接種を推奨しています。

現在までの研究では、同時接種によってワクチンの効果が弱くなったり、重大な副反応が増えたりすることはないとされています。

同時接種には、

  • 接種漏れを防げる
  • 必要な時期までに免疫を獲得できる
  • 通院回数やお子さん・保護者の負担を減らせる

という大きなメリットがあります。

接種が遅れてしまったらどうすればよいですか?

「風邪をひいて延期になった」「忙しくて受けそびれてしまった」というご相談も少なくありません。

接種時期を過ぎてしまっても、多くのワクチンは途中からやり直す必要はありません。

接種歴を確認し、不足しているワクチンを計画的に接種する「キャッチアップ接種」が可能です。

自己判断で諦めてしまう前に、ぜひ小児科へご相談ください。

こんなときは予防接種について相談しましょう

次のような場合には、接種前に医療機関へご相談ください。

  • 37.5℃以上の発熱がある
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 強い咳や呼吸が苦しそう
  • けいれんを起こしたことがある
  • ワクチンで強いアレルギー反応を起こしたことがある
  • 接種スケジュールが分からなくなってしまった

体調や接種歴を確認したうえで、安全に接種できる時期をご案内します。

当院でよくあるご相談(小児科医としての経験)

みなとみらい小児科クリニックでは、毎日の診療で予防接種について多くのご相談をいただいています。

特に多いのは、

  • 「SNSでワクチンは危険という情報を見て不安になった」
  • 「副反応が怖くて迷っている」
  • 「任意接種は本当に必要ですか?」
  • 「接種間隔が空いてしまった」

というご相談です。

このような不安を抱くことは決して珍しいことではありません。

私たちは、不安を否定したり無理に接種を勧めたりするのではなく、科学的根拠に基づいた情報を丁寧にご説明し、ご家族が納得して判断できるようお手伝いすることを大切にしています。

その一方で、小児科医として日々診療を行う中で、ワクチンで防ぐことのできる感染症が重症化し、お子さんやご家族が大変な思いをされる場面も経験してきました。

だからこそ当院では、お子さんの健康と将来を守るために、予防接種は非常に重要であり、強くお勧めしたい医療であると考えています。

横浜市・みなとみらいで予防接種をご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後2か月から学童期までの定期予防接種・任意予防接種を行っています。

日本小児科学会が推奨するスケジュールをもとに、お子さん一人ひとりの接種歴を確認し、無理のない予防接種計画をご提案しています。

また、

  • 接種スケジュールの作成
  • キャッチアップ接種
  • 任意接種のご相談
  • 海外渡航前のワクチン相談
  • 副反応についてのご相談
  • ワクチンに対する不安や疑問のご相談

にも対応しています。

ワクチンに対して迷いや不安を感じる保護者の方のお気持ちにも寄り添いながら、最新の医学的根拠に基づいた情報をわかりやすくご説明いたします。

私たちは、保護者の方が十分に理解し、納得して予防接種を受けていただくことを大切にしています。

予防接種は、お子さんがこれから健やかに成長していくための大切な贈り物です。

気になることがありましたら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

よくある質問(FAQ)

Q. 任意接種は受けた方がよいですか?

A. おたふくかぜワクチンなどの任意接種も、重い合併症を予防するため日本小児科学会では接種が推奨されています。

Q. 接種が数か月遅れてしまいました。最初からやり直しですか?

A. 多くのワクチンは最初からやり直す必要はありません。接種歴を確認し、キャッチアップ接種を行います。

Q. 軽い鼻水や咳があっても接種できますか?

A. 元気があり発熱がなければ接種できることもあります。診察で体調を確認して判断します。

Q. ワクチンの副反応と感染症では、どちらのリスクが高いですか?

A. 重い副反応は非常にまれであり、多くの感染症では、病気そのものによる重症化や後遺症のリスクの方が高いことがわかっています。そのため、国内外の専門機関は予防接種を推奨しています。

参考文献・参照資料

本記事は、以下の公的機関および学会の情報を参考に作成しています。

行政機関

  • 厚生労働省「予防接種情報」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 厚生労働省「予防接種実施要領」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報(旧 国立感染症研究所)
  • デジタル庁「予防接種証明書・マイナポータル」

小児・感染症関連学会

  • 日本小児科学会
    • 「日本小児科学会推奨予防接種スケジュール」
    • 「知っておきたいわくちん情報」
  • 日本小児感染症学会
  • 日本ワクチン学会
  • VPDを知って、子どもを守ろうの会
  • 日本小児科医会

関連学会

  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会

その他参考資料

  • 『予防接種に関するQ&A集』(厚生労働省)
  • 『予防接種ガイドライン』(予防接種リサーチセンター)
  • 『予防接種に関する最新知見』(日本ワクチン学会)
  • 各ワクチン添付文書(医薬品医療機器総合機構:PMDA)

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

1歳までの予防接種

1歳未満の予防接種スケジュール

生後2か月から始める予防接種|いつ・何を受ける?小児科医がわかりやすく解説

結論|予防接種は「生後2か月になったらできるだけ早く始めましょう」

赤ちゃんの予防接種は、生後2か月になったらできるだけ早く始めることが大切です。1歳までの間は受けるワクチンの種類が多く、「何から始めればいいの?」「同じ日に何本も打って大丈夫?」と不安になる保護者の方も少なくありません。しかし、現在の日本の予防接種スケジュールは、赤ちゃんを重い感染症から守るために科学的な根拠に基づいて作られています。スケジュールどおりに接種することで、命に関わる病気を予防できる可能性が高まります。

「予防接種が多すぎて分からない…」そんな保護者の方へ

みなとみらい小児科クリニックでも、予防接種について毎日のようにご相談をいただきます。

例えば、

  • 「生後2か月になったけれど何を予約すればいい?」
  • 「一度に4本も5本も打って本当に大丈夫?」
  • 「少し鼻水があるけれど受けられる?」
  • 「副反応が怖くて迷っています。」
  • 「仕事復帰までに終わらせたいけれど予定が組めない。」

など、多くの保護者の方が同じような不安を抱えています。

初めての子育てでは、予防接種の種類や回数の多さに戸惑うのは当然です。しかし、ワクチンで予防できる病気(VPD:Vaccine Preventable Diseases)の中には、赤ちゃんが感染すると重症化しやすいものが数多くあります。

そのため、日本小児科学会や厚生労働省では、生後2か月から速やかに接種を開始することを推奨しています。

なぜ生後2か月から予防接種が始まるのでしょうか?

赤ちゃんは生まれたばかりの頃、お母さんからもらった免疫(移行抗体)によってある程度守られています。

しかし、この免疫は生後数か月で徐々に減少していきます。

一方で、赤ちゃん自身の免疫機能はまだ十分には発達していません。

つまり、生後2〜6か月頃は感染症に対して最も無防備になりやすい時期なのです。

この時期に感染すると、

  • 細菌性髄膜炎
  • 敗血症
  • 肺炎
  • 百日咳
  • 重症ロタウイルス胃腸炎
  • B型肝炎

など、命に関わる病気を引き起こすことがあります。

そのため、病気にかかる前に免疫をつけることが予防接種の最大の目的です。

予防接種の目的

予防接種には大きく3つの目的があります。

① 重い感染症を予防する

ワクチンによって病気そのものを予防したり、感染しても軽症で済む可能性が高くなります。

例えば肺炎球菌ワクチンは、細菌性髄膜炎や敗血症など重い病気を大幅に減らしたことが知られています。

また、ロタウイルスワクチンの導入後は、乳幼児の重症胃腸炎による入院が大きく減少しています。

② 後遺症や命に関わる病気を防ぐ

感染症の中には、治っても後遺症が残るものがあります。

例えば、

  • Hib感染症による難聴
  • 細菌性髄膜炎による発達への影響
  • 百日咳による無呼吸
  • B型肝炎による慢性肝炎

などです。

ワクチンは「病気にならない」だけでなく、「将来の健康を守る」ためにも重要です。

③ 周りの人も守る

予防接種を受けることで感染を広げにくくなります。

まだワクチンを受けられない小さな赤ちゃんや、病気のため免疫が弱いお子さん、高齢者などを守ることにもつながります。

これを「集団免疫」と呼びます。

1歳未満で受ける主な予防接種

1歳になるまでに受けるワクチンは多くありますが、それぞれ重要な役割があります。

五種混合ワクチン

五種混合ワクチンは、

  • ジフテリア
  • 百日咳
  • 破傷風
  • ポリオ
  • Hib(ヒブ)

を予防するワクチンです。

特に百日咳は、生後6か月未満では重症化しやすく、呼吸が止まってしまうこともあります。

また、Hibは細菌性髄膜炎の原因となる細菌であり、ワクチン導入前には乳幼児の重い感染症として知られていました。

現在では予防接種の普及により、患者数は大きく減少しています。

小児用肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌は、

  • 髄膜炎
  • 敗血症
  • 肺炎
  • 中耳炎

などを引き起こします。

特に乳児では重症化しやすいため、生後2か月から接種を開始します。

日本で定期接種が始まってから、侵襲性肺炎球菌感染症は大きく減少しました。

B型肝炎ワクチン

B型肝炎ウイルスは肝臓に感染するウイルスです。

乳幼児期に感染すると慢性肝炎へ移行しやすく、将来、肝硬変や肝がんにつながることがあります。

以前は母子感染が主な原因と考えられていましたが、現在では家庭内感染などもあることが分かっています。

そのため、すべての赤ちゃんが定期接種の対象となっています。

ロタウイルスワクチン

ロタウイルスは乳幼児の重症胃腸炎の代表的な原因です。

激しい嘔吐や下痢によって脱水を起こし、点滴や入院が必要になることも少なくありません。

ワクチンを接種することで、

  • 重症化
  • 入院
  • 脱水

を大きく減らせることが分かっています。

ロタウイルスワクチンは開始できる時期が決まっているため、生後2か月になったら早めの接種が大切です。

BCGワクチン

BCGは結核を予防するワクチンです。

日本では結核患者数は以前より減少していますが、現在でも毎年新しい患者さんが報告されています。

特に乳児では、

  • 結核性髄膜炎
  • 粟粒結核

など重症化する危険があります。

そのため、生後5〜8か月頃までの接種が推奨されています。

1歳未満の予防接種スケジュール

同時接種は本当に大丈夫?

「一度に4本も5本も注射をして大丈夫ですか?」

これは、みなとみらい小児科クリニックでも最も多いご質問の一つです。

結論からお伝えすると、同時接種は安全性と有効性が確認されており、日本小児科学会や厚生労働省でも推奨されています。

同時接種とは、複数のワクチンを同じ日に別々の部位へ接種する方法です。

同時接種には次のようなメリットがあります。

  • 早く必要な免疫をつけられる
  • 重い感染症にかかる期間を短くできる
  • 通院回数が少なくなる
  • 接種忘れを防ぎやすい
  • 保護者の通院負担を減らせる

「ワクチンをたくさん打つと体への負担が大きいのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、赤ちゃんは毎日たくさんの細菌やウイルスに触れながら生活しており、現在のワクチンに含まれる抗原量は免疫機能にとって大きな負担にはならないと考えられています。

予防接種の副反応について

どのワクチンにも副反応が起こる可能性はありますが、多くは軽く、一時的なものです。

よくみられる副反応

  • 注射した部位の赤み
  • 腫れ
  • 痛み
  • 微熱
  • 機嫌が悪くなる
  • 眠そうになる
  • 一時的に食欲が落ちる

これらは通常1〜3日程度で自然に改善します。

接種した部分を冷たいタオルで軽く冷やすことで痛みが和らぐこともあります。

まれに起こる重い副反応

非常にまれですが、

  • アナフィラキシー(強いアレルギー反応)
  • 高熱
  • けいれん
  • 強いぐったり感

などが起こることがあります。

そのため、多くの医療機関では接種後15〜30分程度院内で様子を見ていただいています。

万が一、接種後に呼吸が苦しそう、顔色が悪い、意識がはっきりしないなどの症状があれば、速やかに医療機関を受診してください。

なお、ワクチンによる重い副反応は非常にまれであり、予防接種によって防げる感染症のリスクの方がはるかに大きいことが国内外で確認されています。

接種当日の過ごし方

予防接種を受けた日は、基本的には普段どおりに過ごせます。

入浴

当日から入浴できます。

ただし、注射した部分を強くこすらないようにしましょう。

授乳・ミルク

普段どおり飲んで問題ありません。

十分な水分補給を心がけましょう。

外出

短時間のお出かけ程度であれば問題ありませんが、長時間の外出や旅行は避けた方が安心です。

激しい運動

乳児では激しい運動をすることは少ないですが、無理をせずゆっくり過ごしましょう。

接種を延期した方がよい場合

次のような場合には、接種を延期することがあります。

  • 37.5℃以上の発熱がある
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 重い感染症にかかっている

一方で、

  • 軽い鼻水
  • 軽い咳
  • 少し機嫌が悪い程度

であれば接種できることもあります。

最終的には診察を行い、安全に接種できるかどうかを医師が判断します。

こんな時は小児科を受診してください

接種後に次のような症状がある場合は、早めに受診しましょう。

  • 39℃以上の高熱が続く
  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色が悪い
  • 母乳やミルクがほとんど飲めない
  • 何度も吐く
  • ぐったりして反応が悪い
  • 全身にじんましんが出た
  • けいれんした
  • 注射した部分が大きく腫れ、悪化している

「様子を見てよいか分からない」という場合も、お気軽に医療機関へご相談ください。

当院でよくあるご相談(みなとみらい小児科クリニックの取り組み)

みなとみらい小児科クリニックでは、毎日多くの赤ちゃんの予防接種を行っています。

特によくいただくご相談は、

  • 「スケジュールが分からなくなってしまった」
  • 「転居して接種が途中になっている」
  • 「仕事復帰までに終わらせたい」
  • 「兄弟の予定も合わせて予約したい」
  • 「副反応が心配で次の接種を迷っている」

などです。

実際には、途中で接種が遅れてしまっても、多くの場合は最初からやり直す必要はありません。お子さんの月齢や接種歴を確認し、一人ひとりに合わせたキャッチアップスケジュールをご提案しています。

また、当院では接種前に体調を丁寧に診察し、保護者の方の疑問や不安にお答えしたうえで、安全に予防接種を受けていただけるよう心がけています。

よくある質問(FAQ)

Q. 同時接種をすると副反応は増えますか?

現在の研究では、同時接種によって重い副反応が増えることはないとされています。

Q. 少し風邪をひいています。接種できますか?

軽い鼻水や咳だけで元気があれば接種できることがあります。当日の診察で医師が判断します。

Q. 予定どおり受けられませんでした。

多くの場合は途中から再開できます。接種歴を確認し、適切なスケジュールをご案内します。

Q. 接種後に熱が出たらどうしたらよいですか?

元気があり、水分やミルクがしっかり飲めていれば、多くはご自宅で様子をみることができます。ただし、高熱が続く場合やぐったりしている場合は受診してください。

Q. 予防接種は小児科で相談しながら進めてもいいですか?

もちろんです。予防接種は「予定どおり進めなければいけない」と思われがちですが、ご家庭の事情やお子さんの体調に合わせて調整することも可能です。不安なことがあれば遠慮なくご相談ください。

以下の文章を、「横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの予防接種をご希望の方へ」の前、あるいはFAQの後に追加すると、みなとみらい小児科クリニックの考えが伝わるオリジナル性の高い内容になります。

予防接種について、みなとみらい小児科クリニックの考え

近年、インターネットやSNSなどで予防接種についてさまざまな情報を目にする機会が増え、「本当に受けたほうがよいのだろうか」「副反応が心配」「できれば打たせたくない」と悩まれる保護者の方も少なくありません。

私たちは、そのような不安を抱かれることは決して特別なことではないと考えています。

大切なお子さんだからこそ、「本当に安全なのか」「必要なのか」と慎重になるのは、ごく自然な親心です。不安や疑問を持つ保護者の方を否定したり、「受けるべき」と一方的に押し付けたりすることは、私たちの考えではありません。

その一方で、みなとみらい小児科クリニックでは、予防接種はお子さんを重い感染症から守るために非常に重要な医療であると考えています。

現在定期接種として行われているワクチンは、長年にわたる研究や国内外での使用実績に基づき、有効性と安全性が繰り返し確認されてきました。ワクチンの普及によって、細菌性髄膜炎や重症ロタウイルス胃腸炎など、以前は多くの子どもたちが入院していた病気は大きく減少しています。

もちろん、どのような医療にも100%安全なものはありません。予防接種にも副反応が起こる可能性はあります。しかし、その多くは軽い発熱や接種部位の腫れなど一時的なものであり、重い副反応は非常にまれです。一方で、予防接種を受けずに感染した場合には、命に関わる重症感染症や後遺症を残す危険性があります。

私たちは、「副反応のリスク」と「感染症によるリスク」の両方を正しく比較して考えることが大切だと考えています。

予防接種を受けるかどうか迷われている方には、それぞれのワクチンで予防できる病気や期待できる効果、副反応について丁寧にご説明し、ご納得いただいたうえで接種を進めています。疑問やご不安があれば、どんな小さなことでも遠慮なくお話しください。

私たちの願いは、お子さんが重い感染症に苦しむことなく、健やかに成長していくことです。そのために、ご家族と一緒に考え、一緒に最善の選択をしていきたいと思っています。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの予防接種をご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後2か月から始まる定期予防接種・任意予防接種に対応しています。

当院では、

  • 日本小児科学会推奨スケジュールに沿った接種計画
  • 同時接種への対応
  • 接種忘れや転居後のキャッチアップ接種
  • 接種前の丁寧な健康チェック
  • 副反応や接種後の過ごし方についての分かりやすい説明

を行い、保護者の方が安心して予防接種を受けられるようサポートしています。

「何から始めたらよいか分からない」「接種が遅れてしまった」「副反応が心配」など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。

参考資料

本記事は、以下の公的機関・学会・専門団体が公開している資料およびガイドラインを参考に作成しています。

公的機関

  • 厚生労働省「予防接種情報」「定期予防接種実施要領」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 厚生労働省「予防接種健康被害救済制度」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報サイト
  • デジタル庁「予防接種証明書に関する情報」

学会・専門団体

  • 日本小児科学会「日本の予防接種スケジュール」
  • 日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」
  • 日本小児感染症学会「予防接種に関する提言・見解」
  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会
  • 日本小児科医会「予防接種に関する啓発資料」
  • 日本ワクチン学会

ワクチン・感染症に関する専門情報

  • VPDを知って、子どもを守ろうの会「日本の予防接種スケジュール」
  • 各ワクチン添付文書(医薬品医療機器総合機構:PMDA)
  • 一般社団法人 日本環境感染学会(ワクチン・感染対策関連資料)
  • 国際的な予防接種に関する知見(WHO:World Health Organization)
  • 米国疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)ワクチン情報

参考にした主なガイドライン

  • 日本小児科学会「日本の予防接種スケジュール(最新版)」
  • 厚生労働省「予防接種実施要領」
  • 厚生労働省「定期接種実施要領」
  • 日本小児感染症学会「予防接種に関する提言」
  • VPDを知って、子どもを守ろうの会「標準的な予防接種スケジュール」

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

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