
麻疹(はしか)について
~お子さんを守るために知っておきたいこと~
麻疹(はしか)とは
麻疹は、麻疹ウイルスによって起こる感染症です。とても感染力が強く、免疫のない人が感染するとほぼ100%発症するといわれています。発熱や咳、鼻水から始まり、その後全身に発疹が現れます。特効薬はなく、予防接種が最も大切な予防法です。
最近の日本での流行状況
2026年は、日本国内で麻疹患者の報告が増えています。海外で感染した人から国内へ広がるケースだけでなく、国内で感染する例もみられています。海外旅行や人の移動が増えたことも影響しており、厚生労働省や日本小児科学会は、MR(麻しん・風しん)ワクチンを決められた時期に2回接種することを強く勧めています。
どのように感染するの?
麻疹は次の3つの経路で感染します。
- 空気感染(最も感染力が強い)
- 飛沫感染(咳やくしゃみ)
- 接触感染(手や物を介して)
感染力は非常に強く、同じ部屋にいるだけでも感染することがあります。
主な症状
最初は風邪のような症状から始まります。
- 38~39℃以上の発熱
- 咳・鼻水
- 目の充血や目やに
- 元気や食欲がなくなる
いったん熱が少し下がったあと、再び高熱となり、顔から全身へ赤い発疹が広がります。口の中に「コプリック斑」という白い小さな斑点が見られることもあります。
治療
麻疹そのものを治す薬はありません。
- 十分な水分補給
- 安静
- 解熱薬などでつらい症状を和らげる
細菌感染を合併した場合には抗菌薬が必要になることがあります。
予防接種について
麻疹を予防する最も確実な方法はMR(麻しん・風しん混合)ワクチンです。
定期接種
- 第1期:1歳
- 第2期:小学校入学前の1年間(年長児)
この2回接種で高い予防効果が期待できます。
生後6か月以降の任意接種について
海外渡航を予定している場合や、地域で流行している場合などには、生後6か月以降に任意でMRワクチンを接種することがあります。
ただし、この接種は定期接種には含まれないため、**1歳以降の第1期、第2期の定期接種は予定どおり受ける必要があります。**接種の必要性については小児科でご相談ください。
予後(治ったあと)
多くのお子さんは回復しますが、麻疹は「ただの発疹の病気」ではありません。
- 中耳炎
- 肺炎
- 脱水
などを合併することがあります。まれですが重い合併症として脳炎を起こすことがあり、命に関わったり、後遺症が残ったりする場合があります。また、ごくまれに数年後に**亜急性硬化性全脳炎(SSPE)**という重い脳の病気を発症することも知られています。
麻疹脳炎について
麻疹患者さん約1,000人に1人程度で脳炎を起こすとされ、高熱やけいれん、意識がぼんやりするなどの症状が現れます。重い後遺症が残ることもあるため、麻疹は予防が何より大切です。
保護者の皆さまへ
麻疹は現在でも流行がみられる感染症です。特にワクチン未接種のお子さんは重症化する可能性があります。
「高熱が続く」「発疹が出てきた」「麻疹の患者さんと接触した可能性がある」という場合は、受診前に医療機関へ電話で相談し、麻疹の可能性があることを伝えてから受診しましょう。
お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。
みなとみらい小児科クリニック


































