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赤ちゃんの運動発達が気になる方へ

赤ちゃんの運動発達が気になる方へ|首すわり・寝返り・おすわり・はいはい・歩き始めを小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんの首すわりや寝返り、おすわり、はいはい、歩き始めが遅いと心配ではありませんか。運動発達の順序や月齢ごとの目安、個人差、受診のタイミングについて、小児科医が保護者の方へわかりやすく解説します。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの発達が気になるお父さん・お母さんへ

「首すわりがまだですが大丈夫でしょうか?」
「寝返りをしないのは遅いのでしょうか?」
「はいはいをしないまま立とうとしています。」
「歩き始めが遅いように感じます。」

赤ちゃんの運動発達について、このようなご相談は小児科でも非常に多くあります。

結論からお伝えすると、運動発達には大きな個人差があります。月齢が多少前後するだけであれば心配のないことも少なくありません。一方で、発達の経過によっては詳しい診察や経過観察が必要になる場合もあります。

この記事では、厚生労働省、日本小児科学会、日本小児神経学会、日本新生児成育医学会などの考え方をもとに、

  • 運動発達とは何か
  • 発達の順序
  • 月齢ごとの目安
  • 個人差について
  • 小児科へ相談するタイミングの考え方

をわかりやすくご紹介します。

運動発達とは?

運動発達とは、赤ちゃんが体を思うように動かせるようになっていく成長の過程です。

脳や神経、筋肉、骨、視覚、平衡感覚などが少しずつ発達し、それぞれが協調して働くことで、

  • 首を支える
  • 寝返りをする
  • 座る
  • はいはいをする
  • 歩く

といった動きができるようになります。

運動発達は筋力だけで決まるものではなく、赤ちゃん自身が体を動かしながら経験を積み重ねていくことも大切な要素です。

運動発達には「順番」があります

赤ちゃんの発達には個人差がありますが、多くのお子さんでは一定の順序で運動機能が発達していきます。

一般的には、

① 首がすわる

② 寝返り

③ うつ伏せで上半身を支える

④ 寝返り返り

⑤ おすわり

⑥ ずりばい

⑦ はいはい

⑧ つかまり立ち

⑨ 伝い歩き

⑩ 一人歩き

という流れで発達していきます。

重要なのは、

「何か月でできたか」だけではなく、「発達が順序よく進んでいるか」

という点です。

月齢には幅があるため、周囲のお子さんと比べるだけで発達の遅れとは判断できません。

発達には大きな個人差があります

育児書やインターネットでは、

「〇か月で首がすわる」
「〇か月で歩き始める」

という目安が紹介されています。

しかし、これはあくまでも平均的な時期です。

赤ちゃんによって、

  • 生まれた時の体格
  • 性格
  • 興味の持ち方
  • 活動量
  • 早産だったかどうか

などが異なるため、発達のスピードにも幅があります。

兄弟やお友達と比べて不安になる保護者の方は少なくありませんが、比較するよりも、お子さん自身が少しずつ成長しているかどうかを見守ることが大切です。

月齢ごとの運動発達の目安

生後1〜2か月頃

この時期は手足を活発に動かすようになり、うつ伏せでは短時間だけ頭を持ち上げられるようになります。

首はまだ十分には安定していません。

生後3〜4か月頃

多くの赤ちゃんで首がしっかりしてきます。

また、

  • あやすと笑う
  • 手を口へ持っていく
  • おもちゃに興味を示す

などの様子も見られるようになります。

生後4〜6か月頃

寝返りを始める赤ちゃんが増えてきます。

また、

  • うつ伏せで胸を持ち上げる
  • 両手でおもちゃを持つ
  • 足をつかむ

など、体の動きも豊かになります。

寝返りを始める時期には幅があり、早いお子さんもいれば、ゆっくりなお子さんもいます。

生後6〜8か月頃

体幹が安定し、おすわりができるようになる赤ちゃんが増えてきます。

また、

  • 寝返り返り
  • ずりばい

など、自分で移動しようとする様子が見られるようになります。

生後8〜10か月頃

はいはいを始めるお子さんが多い時期です。

はいはいは、手足を使って移動する全身運動の一つで、多くの赤ちゃんに見られる発達の過程です。

一方で、はいはいをあまりしないまま立ち上がったり歩き始めたりするお子さんもおり、それだけで異常とは言えません。

生後9〜12か月頃

家具などにつかまって立ち上がる「つかまり立ち」や、「伝い歩き」が見られるようになります。

興味のあるものへ自分から移動しようとする姿も増えてきます。

1歳〜1歳6か月頃

多くのお子さんが一人歩きを始めます。

最初は数歩歩いて座ってしまったり、転びやすかったりすることが普通です。

歩ける距離は少しずつ長くなり、活動範囲も広がっていきます。

早産のお子さんは「修正月齢」で考えます

予定日より早く生まれた赤ちゃんでは、発達を評価する際に修正月齢を用います。

修正月齢とは、本来の出産予定日を基準にした月齢のことです。

例えば、予定日より2か月早く生まれたお子さんでは、生後8か月であっても修正月齢は6か月となります。

そのため、同じ生後月齢のお子さんと単純に比較することはできません。

早産のお子さんでは、乳幼児健診や小児科で修正月齢を考慮しながら発達を確認していきます。

「できる・できない」だけではなく、動き方も大切です

運動発達では、「歩ける」「座れる」といった結果だけではなく、動き方も大切なポイントです。

例えば、

  • 左右の手足を同じように使えているか
  • 動きに大きな左右差がないか
  • 筋肉が極端に硬くないか、または柔らかすぎないか
  • 少しずつ新しい動きが増えているか

などを総合的に見ていきます。

「できること」が増えていても、左右差や筋緊張などが気になる場合には、一度小児科で相談すると安心です。

「うちの子だけ遅いのでは?」と心配なお父さん・お母さんへ

「歩き始めが遅い気がします。」
「はいはいをあまりしません。」
「様子を見ていて大丈夫でしょうか?」

赤ちゃんの運動発達について、このようなご相談は毎日のようにあります。

結論からお伝えすると、発達がゆっくりだからといって、必ず病気があるわけではありません。多くのお子さんは個人差の範囲で成長しています。しかし、なかには詳しい診察や治療が必要な病気が隠れていることもあるため、気になることがあれば早めに小児科へ相談することが大切です。

今回は、運動発達がゆっくりになる原因や、ご家庭で見守るポイント、受診の目安について解説します。

運動発達がゆっくりになる原因

運動発達がゆっくりな理由は一つではありません。

① 個人差

最も多いのは個人差です。

赤ちゃんには、

  • 性格
  • 興味の持ち方
  • 活動量
  • 生まれつきの体格

などの違いがあります。

慎重なお子さんは、新しい動きを始めるまで時間がかかることもあります。

一方で、一度始めると短期間で大きく成長することも珍しくありません。

② 早産・低出生体重児

予定日より早く生まれた赤ちゃんでは、修正月齢で発達を評価します。

そのため、生後月齢だけで他のお子さんと比較すると、実際より遅れているように見えることがあります。

早産のお子さんでは、小児科や乳幼児健診で継続的に発達を確認していくことが大切です。

③ 神経や筋肉の病気

頻度は高くありませんが、

  • 脳性麻痺
  • 筋疾患
  • 神経疾患

などが運動発達に影響することがあります。

特に、

  • 手足の左右差が大きい
  • 筋肉が極端に硬い、または柔らかい
  • 発達が途中で止まったように見える

場合には、詳しい診察が必要になります。

④ 骨や関節の病気

股関節の病気や骨・関節の異常があると、

立つことや歩くことに影響する場合があります。

乳幼児健診では、このような病気も確認しています。

⑤ その他の病気

まれですが、

  • 染色体疾患
  • 代謝疾患
  • 内分泌疾患

などが発達に影響することがあります。

日本では新生児マススクリーニングなどにより、早期発見・早期治療が行われています。

ご家庭で大切にしたいこと

赤ちゃんの運動発達は、毎日の生活の中で少しずつ育まれていきます。

特別な訓練を行う必要はありません。

安全な場所で自由に体を動かす時間を作る

赤ちゃんが寝返りをしたり、向きを変えたり、移動したりできるよう、安全な場所で自由に過ごせる時間を作りましょう。

自分で体を動かす経験を積み重ねることは、成長の過程で大切です。

起きている時間に「うつ伏せ遊び」を取り入れる

首がすわる前からでも、保護者が見守っている起きている時間に短時間のうつ伏せ遊び(タミータイム)を行うことは、首や肩、体幹を使う機会になります。

最初は数分から始め、赤ちゃんの機嫌を見ながら少しずつ時間を延ばしましょう。

眠るときは必ず仰向け寝とし、うつ伏せ寝は避けてください。

たくさん話しかけ、一緒に遊ぶ

赤ちゃんは遊びや親子のふれあいを通して、さまざまな経験を積み重ねていきます。

笑顔で話しかけたり、一緒に遊んだりする時間は、安心して成長するための大切な時間になります。

十分な睡眠と栄養を心がける

赤ちゃんの成長には、

  • 十分な睡眠
  • 年齢に応じた栄養
  • 規則正しい生活

も大切です。

体調を整えることは、健やかな発達を支える基盤となります。

発達を急がせる必要はありません

「歩く練習をした方がいいですか?」

という質問をよくいただきます。

現在のところ、

特別な練習を行うことで、健康な赤ちゃんの運動発達が早くなることを示す十分な科学的根拠はありません。

多くの赤ちゃんは、日常生活や遊びの中で自然にさまざまな動きを経験しながら発達していきます。

お子さんのペースを大切に見守ることが重要です。

乳幼児健診は発達を確認する大切な機会です

乳幼児健診では、

  • 首すわり
  • おすわり
  • はいはい
  • 歩行
  • 筋肉の緊張
  • 左右差
  • 視線や反応

などを総合的に確認しています。

健診で「様子を見ましょう」と言われた場合でも、その後気になることがあれば遠慮なく小児科へ相談してください。

健診と日常生活で見える様子は異なることもあります。

こんな時は小児科へ相談しましょう

次のような場合には、一度小児科で相談することをおすすめします。

  • 生後4か月頃になっても首がほとんどすわらない
  • 生後7〜8か月頃になっても寝返りの様子がみられない
  • 生後10か月頃になっても一人で座れない
  • 1歳頃になってもつかまり立ちをしない
  • 1歳6か月頃になっても歩き始めない
  • 手足の動きに左右差がある
  • 筋肉が極端に硬い、または柔らかい
  • 一度できていた動きができなくなった
  • お父さん・お母さんが「何か気になる」と感じる

発達の相談は、「早すぎる相談」になることはほとんどありません。

気になる時点で相談することが、お子さんにもご家族にも安心につながります。

よくある質問(FAQ)

Q. はいはいをしないまま歩いても大丈夫ですか?

A. はい。はいはいをあまりしないまま歩き始めるお子さんもいます。

一方で、運動発達全体の様子や左右差などを確認した方が安心な場合もありますので、気になるときは小児科へご相談ください。

Q. 発達を早くする方法はありますか?

A. 特別な方法で発達を早めることができるという十分な科学的根拠はありません。

毎日の生活の中で安全に体を動かし、十分な睡眠や栄養をとりながら、お子さんのペースを大切に見守ることが基本です。

Q. 周りの子と比べてしまいます。

A. 比べてしまうのは自然なことです。

しかし、発達には大きな個人差があります。

月齢だけではなく、お子さん自身が少しずつ新しい動きを獲得しているかを見ていくことが大切です。

Q. 健診で「様子を見ましょう」と言われました。本当に大丈夫でしょうか?

A. 多くの場合は、成長を見守りながら確認していくための判断です。

ただし、ご家庭で気になることが続く場合には、健診を待たずに小児科へ相談して構いません。

当院でよくあるご相談

みなとみらい小児科クリニックでは、

  • 「SNSを見ると、うちの子だけ遅いように感じます。」
  • 「育児書どおりに発達していません。」
  • 「健診では様子を見ると言われましたが不安です。」
  • 「保育園から相談を勧められました。」

といったご相談を多くいただきます。

診察では、現在できることだけで判断するのではなく、

  • 妊娠・出産の経過
  • 発達の流れ
  • 全身の診察
  • 神経学的な診察
  • 乳幼児健診の結果

などを総合的に評価します。

必要に応じて、小児神経専門医やリハビリテーション、療育機関などとも連携し、お子さんに適した診療につなげています。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの運動発達が気になる方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、

  • 首すわり
  • 寝返り
  • おすわり
  • はいはい
  • つかまり立ち
  • 歩き始め
  • 発達の左右差
  • 発達全般のお悩み

について診療・ご相談を行っています。

「相談するほどではないかもしれない」と感じる内容でも、お話を伺い、必要に応じて診察や経過観察、専門医療機関へのご紹介を行っています。

お父さん・お母さんへ

赤ちゃんは、一人ひとり違うペースで成長していきます。

「〇か月だからできなければいけない」と考えるよりも、お子さん自身が少しずつできることを増やしているかを見守ることが大切です。

一方で、発達の遅れが病気のサインである場合もあります。

「少し気になる」「念のため相談してみたい」と思ったときが、小児科へ相談するよいタイミングです。

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さんの発達をお父さん・お母さんと一緒に見守りながら、必要に応じて専門医療機関とも連携し、安心して成長を支えられるよう診療を行っています。

参考文献・参考資料

  • 厚生労働省
    • 母子健康手帳
    • 健やか親子21(乳幼児突然死症候群(SIDS)対策)
    • 乳幼児健康診査に関する資料
  • 日本小児科学会
    • 子どもの健康に関する提言
    • 乳幼児突然死症候群(SIDS)予防に関する情報
    • タミータイム(うつ伏せ遊び)に関する情報
  • 日本小児神経学会
    • 小児神経疾患・運動発達に関する診療情報
  • 日本新生児成育医学会
    • 早産児の発達評価(修正月齢)の考え方
  • American Academy of Pediatrics(AAP)
    • Back to Sleep, Tummy Time, and Safe Sleep
    • Developmental Surveillance and Screening
    • Motor Delays: Early Identification and Evaluation

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

赤ちゃんの吐き戻しとは?いつまで続く?

赤ちゃんの吐き戻しとは?いつまで続く?受診の目安や病気との違いを小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんの吐き戻しは多くが心配のいらない生理的な現象です。一方で病気が隠れている場合もあります。原因やよくある症状、病気との見分け方、小児科を受診する目安まで小児科医がわかりやすく解説します。

赤ちゃんの吐き戻しでお困りの保護者の方へ

「授乳のたびにミルクを吐いてしまう…」
「こんなに吐いて大丈夫?」
「噴水のように吐いたけれど病院へ行くべき?」
「体重は増えているけれど、このままでいいの?」

赤ちゃんの吐き戻しは、多くの保護者の方が経験する心配ごとの一つです。

結論からお伝えすると、元気があり、体重が順調に増えている赤ちゃんの吐き戻しの多くは心配のいらない生理的な現象です。

一方で、吐き方や全身状態によっては、早めの診察や治療が必要な病気が隠れていることもあります。

この記事では、小児科医の立場から、吐き戻しが起こる理由、正常な吐き戻しと病気の見分け方、受診の目安について詳しくご説明します。

赤ちゃんの吐き戻しとは?

吐き戻しとは、飲んだ母乳やミルクが食道を逆流して口から出てくることです。

医学的には「胃食道逆流(gastroesophageal reflux:GER)」と呼ばれます。

赤ちゃんでは非常によくみられる現象で、

  • 生後数週間から始まる
  • 生後2〜4か月頃に最も多い
  • 離乳食が進み、立ったり歩いたりできるようになるにつれて自然に減っていく

という経過をたどることが一般的です。

日本小児栄養消化器肝臓学会や海外ガイドラインでも、健康な乳児の多くが胃食道逆流を経験することが知られています。

なぜ赤ちゃんは吐き戻しやすいの?

赤ちゃんは大人より吐き戻しやすい体の特徴があります。

① 胃の入り口の筋肉が未熟

胃と食道の境目には逆流を防ぐ筋肉があります。

しかし赤ちゃんではこの筋肉がまだ十分発達していないため、飲んだミルクが逆流しやすくなります。

② 胃が小さい

新生児の胃はとても小さく、一度にたくさん飲むと入りきらずにあふれやすくなります。

授乳直後の吐き戻しが多い理由の一つです。

③ 寝ている時間が長い

赤ちゃんは1日の大半を横になって過ごします。

重力の助けを受けにくいため、胃の内容物が食道へ戻りやすくなります。

④ 空気を一緒に飲み込みやすい

授乳中には空気も一緒に飲み込みます。

飲み込んだ空気がゲップとして出る際に、ミルクも一緒に逆流することがあります。

正常な吐き戻しの特徴

次のような場合は、生理的な吐き戻しであることが多く、慌てる必要はありません。

  • 授乳後に少量がタラーっと出る
  • ゲップと一緒に少し出る
  • 白いミルクや少し固まったミルクが出る
  • 吐いてもすぐ機嫌が良い
  • よく飲めている
  • 体重が順調に増えている
  • 発熱や下痢など他の症状がない

「全部吐いてしまった」と感じる保護者の方も多いですが、実際には衣服やガーゼに広がるため、多く見えているだけということも少なくありません。

吐き戻しと嘔吐の違いは?

実は、小児科では「吐き戻し」と「嘔吐」は少し意味が異なります。

吐き戻し

  • 自然に少量出る
  • 苦しそうではない
  • 力まずに出る
  • 授乳後に多い

嘔吐

  • お腹や胸に力が入る
  • 繰り返し吐く
  • 元気がない
  • 病気が原因の場合がある

この違いは診察でもとても重要なポイントになります。

病気が隠れていることもあります

吐き戻しの中には、治療が必要な病気が原因となっていることもあります。

例えば、

胃食道逆流症(GERD)

逆流そのものはよくある現象ですが、

  • 体重が増えない
  • 強い不機嫌
  • 哺乳量が減る
  • 食道炎を起こしている

などがある場合は、胃食道逆流症と診断されることがあります。

ウイルス性胃腸炎

  • 繰り返す嘔吐
  • 下痢
  • 発熱

を伴う場合には感染性胃腸炎が考えられます。

肥厚性幽門狭窄症

生後2〜8週頃の赤ちゃんにみられる病気です。

特徴は

  • 噴水のような勢いで吐く
  • 飲んでも毎回吐く
  • 体重が増えない
  • 脱水になる

などです。

自然に治ることはなく、手術が必要となるため早めの診断が重要です。

腸閉塞・腸回転異常症など

腸が詰まる病気では

  • 緑色(胆汁性)の嘔吐
  • 強い腹部膨満
  • 元気がない

などがみられます。

緊急手術が必要になることもあるため、速やかな受診が必要です。

小児科ではどのように診断するの?

診察では、まず詳しくお話を伺います。

特に重要なのは、

  • 生後何か月か
  • いつから始まったか
  • 毎回吐くのか
  • 噴水状かどうか
  • 母乳かミルクか
  • 飲めている量
  • 尿の回数
  • 体重の増え方
  • 発熱や下痢の有無
  • 家族に胃腸炎の人がいるか

などです。

続いて、

  • 全身状態
  • 脱水の有無
  • お腹の張り
  • 体重増加
  • 腹部診察

などを確認します。

必要に応じて、

  • 腹部超音波検査
  • 血液検査
  • 尿検査
  • レントゲン検査

などを行い、病気が隠れていないか確認します。

当院でよくあるご相談(みなとみらい小児科クリニック)

当院でも、

「毎日吐くので病気ではないですか?」

というご相談を非常に多くいただきます。

実際には、多くのお子さんが体重増加も順調で、生理的な吐き戻しと判断されます。

一方で、詳しくお話を伺い、診察を行うことで、

  • 胃食道逆流症
  • 肥厚性幽門狭窄症
  • ウイルス性胃腸炎
  • 食物アレルギー
  • 哺乳方法の問題

などが見つかることもあります。

吐く量だけでは病気かどうかを判断することはできません。

「吐くこと」よりも、赤ちゃん全体の元気さや体重の増え方を総合的に評価することが大切だと考えています。

多くの吐き戻しは成長とともに改善します

赤ちゃんの吐き戻しの多くは、胃の発達が未熟なために起こる生理的な現象です。

体重が順調に増え、機嫌も良く、しっかり飲めている場合は、特別な治療を必要としないことがほとんどです。

一方で、吐き戻しが続いて授乳が難しい、体重が増えない、元気がないなどの場合は、病気が隠れていることがあります。心配なときは、小児科へ相談しましょう。

家庭でできる吐き戻し対策

吐き戻しを完全になくすことは難しいものの、日常生活の工夫で減らせることがあります。

① 一度に飲ませすぎない

赤ちゃんの胃はまだ小さく、一度にたくさん飲むと逆流しやすくなります。

  • 赤ちゃんのペースで授乳する
  • 一度に大量に飲ませようとしない
  • 必要に応じて授乳回数を分ける

などを意識すると、吐き戻しが減ることがあります。

② 授乳後はげっぷをさせる

授乳中には空気も一緒に飲み込んでいます。

授乳後は縦抱きにして、ゆっくりげっぷを促しましょう。

げっぷが出なくても、数分間縦抱きをするだけで逆流が減ることがあります。

③ 授乳後すぐに激しく動かさない

授乳直後に

  • 高く抱き上げる
  • 激しくあやす
  • お腹を圧迫する

と、吐き戻しやすくなることがあります。

授乳後20〜30分ほどは、落ち着いて抱っこしてあげるとよいでしょう。

④ おむつは締め付けすぎない

きついおむつや衣服はお腹を圧迫し、逆流しやすくなることがあります。

適度なゆとりを持たせましょう。

寝かせ方で気を付けること

「吐き戻しがあるから頭を高くして寝かせた方がいいですか?」

という質問をよくいただきます。

答えは、「通常はおすすめしません」。

現在、日本小児科学会や海外ガイドラインでは、

赤ちゃんは仰向けで寝かせることが最も安全とされています。

枕やクッション、タオルなどで頭を高くして寝かせる方法は、乳幼児突然死症候群(SIDS)や窒息事故の危険性があるため推奨されていません。

睡眠中は、

  • 仰向け寝
  • 硬めの寝具
  • 枕・クッションを置かない

ことが大切です。

小児科ではどのような治療をするの?

生理的な吐き戻し

最も多いケースです。

この場合は、

  • 成長の確認
  • 体重の評価
  • 授乳方法の見直し
  • ご家族への説明

が中心となり、お薬は必要ないことがほとんどです。

胃食道逆流症(GERD)

体重増加不良や食道炎などがある場合には、

  • 授乳方法の調整
  • 必要に応じたミルクの変更(医師の判断による)
  • 合併症の評価
  • 薬物療法(適応がある場合)

などを検討します。

なお、**胃酸を抑える薬は、すべての吐き戻しに使うわけではありません。**現在のガイドラインでも、必要な場合に限って使用することが推奨されています。

こんな時は早めに小児科を受診してください

次のような症状がある場合は、生理的な吐き戻しではない可能性があります。

  • 噴水のように勢いよく何度も吐く
  • 緑色(胆汁が混じる)の吐物が出る
  • 血液が混じる
  • 母乳やミルクをほとんど飲めない
  • 尿の回数が減っている
  • 体重が増えない
  • 元気がない
  • 顔色が悪い
  • 強い腹部の張りがある
  • 発熱や激しい下痢を伴う
  • 生後3か月未満で発熱がある

これらの場合は、早めの受診をおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q. 毎日吐いていますが大丈夫ですか?

体重が順調に増え、元気で機嫌も良ければ、生理的な吐き戻しであることが多く、成長とともに改善していきます。

Q. 吐いたあとにまた飲ませてもいいですか?

吐いた量が少なく、機嫌が良ければ、すぐに追加で飲ませる必要はありません。

様子を見ながら、赤ちゃんが欲しがるようであれば授乳して構いません。

Q. 母乳の方が吐きやすいですか?

母乳でもミルクでも吐き戻しは起こります。

どちらが原因というわけではありません。

Q. 吐いた後に寝てしまっても大丈夫ですか?

元気があり、普段どおりの様子であれば心配ないことがほとんどです。

ただし、寝かせるときは必ず仰向けにしましょう。

Q. 市販薬で治りますか?

乳児の吐き戻しに対して、市販薬を自己判断で使用することはおすすめできません。

原因によって対応が異なるため、心配な場合は小児科へご相談ください。

当院でよくあるご相談(みなとみらい小児科クリニック)

当院では、

「毎回吐くので全部出てしまっている気がします」

というご相談をよくいただきます。

実際には、ガーゼや衣服に広がることで実際以上に多く見えることが多く、診察すると体重増加は順調というケースが少なくありません。

一方で、

  • 体重が思うように増えていない
  • 実は哺乳量が少ない
  • ミルクの作り方や授乳方法に改善できる点がある
  • 胃食道逆流症や他の病気が隠れている

こともあります。

当院では、「吐く量」だけでなく、赤ちゃんの成長や全身状態を総合的に評価し、本当に治療が必要かどうかを丁寧に判断することを大切にしています。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの吐き戻しが心配な方へ

赤ちゃんの吐き戻しは、多くの場合、成長とともに自然に改善する生理的な現象です。しかし、「毎回のように吐いてしまう」「噴水のように吐く」「体重が増えているか心配」など、不安を感じる保護者の方は少なくありません。また、吐き戻しの中には、胃食道逆流症(GERD)や肥厚性幽門狭窄症、感染性胃腸炎など、治療が必要な病気が隠れていることもあります。

みなとみらい小児科クリニックでは、吐き戻しの回数や量だけでなく、お子さんの体重の増え方、授乳の様子、全身状態、発育・発達を総合的に評価し、生理的な吐き戻しか、詳しい検査や治療が必要な状態かを丁寧に診察しています。また、授乳方法やご家庭でできる対策についても、お子さん一人ひとりに合わせてわかりやすくご説明しています。

「様子を見ても大丈夫なのかな」「病気ではないか心配」「授乳のたびに吐いてしまう」など、気になることがありましたら、一人で悩まずお気軽にご相談ください。保護者の皆さまの不安に寄り添いながら、お子さんが安心して成長できるようサポートいたします。

みなとみらい小児科クリニック

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

赤ちゃんの体重が増えないのは大丈夫?

赤ちゃんの体重が増えないのは大丈夫?原因・受診の目安・検査について小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんの体重が増えないと心配になりますよね。体重が増えない原因や正常な体重増加の目安、受診が必要なサイン、検査について、小児科医が保護者の方にわかりやすく解説します。

赤ちゃんの体重が増えなくて心配な保護者の方へ

赤ちゃんの体重が少し増えにくいだけなら、必ずしも病気とは限りません。

授乳量や個人差によることも多くありますが、中には治療が必要な病気が隠れている場合もあります。

「母乳が足りていないのかな?」
「ミルクを飲んでいるのに体重が増えない…」
「健診で体重が少ないと言われた」
「成長曲線から外れてしまった」

このようなお悩みは、小児科でとても多く相談を受けます。

赤ちゃんは、生まれてからの1年間で人生の中でも最も大きく成長する時期です。体重は健康状態を知る大切なサインの一つですが、一度の測定だけで判断するのではなく、「成長の流れ」を見ることがとても重要です。

この記事では、保護者の方が安心して子育てできるように、

  • 赤ちゃんの体重が増えないとは?
  • 正常な体重増加の目安
  • 体重が増えない原因
  • 病気が隠れているサイン
  • 小児科ではどのような診察・検査をするのか

について、小児科医の立場からわかりやすくご説明します。

赤ちゃんの体重が増えないとは?

赤ちゃんの体重増加は、一人ひとり違います。

そのため、

「○kgだから異常」

ではなく、

成長曲線に沿って増えているか

が最も大切です。

母子健康手帳には男女別の成長曲線が掲載されています。

多少上下していても、

  • 曲線に沿っている
  • 身長も一緒に伸びている
  • 元気に過ごしている

のであれば、経過観察となることも少なくありません。

一方で、

  • 成長曲線を大きく下回る
  • 一度伸びていた曲線が急に横ばいになる
  • 体重だけでなく身長も伸びない

場合は詳しい評価が必要になります。

赤ちゃんの体重はどれくらい増える?

個人差がありますが、おおよその目安は次のとおりです。年齢体重増加の目安生後0〜3か月1日20〜30g程度生後3〜6か月1日15〜20g程度生後6〜12か月1日10〜15g程度

出生直後は、生理的体重減少といって出生体重の約5〜10%程度減ることがありますが、多くは生後1〜2週間で出生体重まで戻ります。

ただし、この数値はあくまで目安です。

数日間だけ体重が増えないことよりも、数週間から数か月の成長の経過を見ることが重要です。

赤ちゃんの体重が増えない主な原因

原因は大きく分けると、

  • 十分に栄養が入っていない
  • 栄養をうまく吸収できない
  • 体がたくさんエネルギーを使っている

の3つに分けられます。

① 授乳量・ミルク量が足りない

最も多い原因です。

例えば、

  • 母乳が十分に飲めていない
  • 吸う力が弱い
  • 授乳時間が短い
  • 授乳回数が少ない
  • ミルクの量が少ない

などがあります。

特に母乳育児では、

「飲めているように見えて、実際には十分な量を飲めていない」

ことも珍しくありません。

体重測定や授乳状況の確認で原因が分かることも多くあります。

② 飲む量は多いのに体重が増えない

十分飲んでいるように見えても、

  • 吐き戻しが多い
  • 下痢が続いている
  • 吸収が悪い

場合は体重が増えにくくなります。

原因として、

  • 胃食道逆流症
  • 牛乳たんぱくアレルギー
  • 消化吸収障害
  • 慢性的な下痢

などが考えられます。

③ 病気が隠れていることもあります

頻度は高くありませんが、

体重増加不良の背景に病気が見つかることがあります。

例えば、

心臓の病気

先天性心疾患では、

呼吸や心臓を動かすために多くのエネルギーを使うため、

十分飲んでいても体重が増えないことがあります。

特に、

  • 授乳するとすぐ疲れる
  • 汗をたくさんかく
  • 呼吸が速い

場合は注意が必要です。

内分泌・代謝の病気

まれではありますが、

  • 甲状腺機能異常
  • 先天代謝異常
  • 副腎疾患

などが原因となることがあります。

これらの一部は、新生児マススクリーニングで見つかる病気もありますが、すべてが出生時検査で分かるわけではありません。

消化器の病気

栄養を十分に吸収できない病気でも体重は増えにくくなります。

例えば、

  • 吸収不良症候群
  • 慢性下痢
  • 消化管の先天異常

などがあります。

慢性的な感染症・その他の病気

繰り返す感染症や慢性的な病気でも、

エネルギー消費が増えたり、食欲が低下したりして体重が増えにくくなることがあります。

こんな症状があるときは早めに小児科を受診しましょう

体重が増えないことに加えて、次のような症状がある場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 母乳やミルクをほとんど飲まない
  • 元気がなく眠ってばかりいる
  • おしっこの回数が少ない
  • 繰り返し吐く
  • 激しい下痢が続く
  • 呼吸が速い、苦しそう
  • 授乳中に大量の汗をかく
  • 顔色が悪い
  • 発熱が続く
  • 成長曲線が急に横ばいになった
  • 身長も伸びなくなってきた

特に生後3か月未満のお子さんで哺乳力低下や体重増加不良がある場合は、早めの評価が重要です。

小児科でよくあるご相談

当院でも、

「母乳が足りていないのでしょうか?」

というご相談をよくいただきます。

実際には、母乳不足ではなく、

  • 赤ちゃんの飲み方の癖
  • 授乳姿勢
  • 哺乳時間
  • 吐き戻し
  • 授乳回数

を少し調整するだけで体重増加が改善することも少なくありません。

一方で、「様子を見よう」と思っていたところ、詳しく調べると心臓や消化器の病気が見つかることもあります。

そのため、「体重が増えていない気がする」と感じたら、一人で悩まずに早めにご相談ください。

小児科ではどのように診断するの?

赤ちゃんの体重増加不良では、「体重が少ない」ことだけで診断するわけではありません。

原因を見つけるために、いくつかの情報を総合的に判断します。

① 成長曲線を確認します

まず最も重要なのが、母子健康手帳などに記録された成長曲線です。

確認するポイントは、

  • 出生体重
  • これまでの体重の増え方
  • 身長の伸び
  • 頭囲の成長
  • 成長曲線から急に外れていないか

です。

1回だけの体重ではなく、数週間から数か月の変化を見ることで、多くのことが分かります。

② 授乳の様子を詳しく伺います

体重増加不良では、授乳について詳しくお聞きします。

例えば、

  • 母乳かミルクか
  • 1日の授乳回数
  • 1回に飲む量
  • 授乳時間
  • 飲んでいる途中で疲れてしまわないか
  • 飲んだ後に吐いていないか

などです。

当院でも、「思ったより授乳間隔が長かった」「途中で眠ってしまい十分に飲めていなかった」というケースは少なくありません。

③ 全身を診察します

診察では、

  • 顔色
  • 元気さ
  • 脱水の有無
  • 心雑音
  • 呼吸の状態
  • お腹の張り
  • むくみ
  • 皮膚の状態

などを確認します。

これらの診察だけでも、病気が疑われることがあります。

④ 必要に応じて検査を行います

すべてのお子さんに検査が必要なわけではありません。

診察の結果から必要と判断した場合に、次のような検査を行います。

血液検査

  • 貧血
  • 炎症
  • 栄養状態
  • 肝機能・腎機能
  • 電解質
  • 甲状腺機能
  • その他、内分泌・代謝疾患が疑われる場合の検査

などを調べます。

尿検査

尿路感染症や腎臓の病気が隠れていないか確認します。

特に乳児では、高熱がなくても尿路感染症が見つかることがあります。

便検査

下痢が続いている場合には、

  • 感染症
  • 消化吸収障害
  • 腸の炎症

などを調べることがあります。

画像検査

症状に応じて、

  • 胸部レントゲン
  • 心エコー検査(専門医療機関)
  • 腹部超音波検査

などを追加することがあります。

治療は原因によって異なります

体重を増やすために大切なのは、「原因に合わせた治療」を行うことです。

授乳量が不足している場合

最も多いケースです。

例えば、

  • 授乳回数を増やす
  • 授乳姿勢を見直す
  • 哺乳状態を確認する
  • 必要に応じてミルクを追加する

ことで改善することがあります。

自己判断で授乳方法を大きく変更するのではなく、小児科医や助産師と相談しながら進めることが大切です。

胃食道逆流が原因の場合

赤ちゃんでは生理的な吐き戻しはよくみられますが、体重増加に影響するほど強い場合は、胃食道逆流症などを考慮します。

症状に応じて、

  • 授乳方法の工夫
  • 授乳量や回数の調整

などを行い、必要に応じて専門的な治療を検討します。

アレルギーが疑われる場合

牛乳たんぱくアレルギーなどが疑われる場合には、

  • 症状
  • 発育
  • 検査結果

を総合的に評価し、必要に応じて加水分解乳やアミノ酸乳などの特殊ミルクを使用します。

自己判断で食事制限やミルクの変更を行うことはおすすめできません。

病気が見つかった場合

心臓病、内分泌疾患、代謝疾患、消化器疾患などが原因であれば、それぞれの専門的な治療を行います。

必要に応じて小児循環器科、小児内分泌科、小児消化器科などの専門医療機関をご紹介します。

ご家庭で気をつけたいポイント

体重が増えないからといって、無理にたくさん飲ませようとすると、かえって吐き戻しが増えたり、授乳を嫌がるようになったりすることがあります。

ご家庭では、

  • 母子健康手帳の成長曲線を定期的に確認する
  • 授乳回数やミルク量を記録する
  • おしっこの回数や便の様子を観察する
  • 元気さや機嫌の変化を見る
  • 定期健診を受ける

ことが大切です。

赤ちゃんの発育は個人差が大きいため、他のお子さんと比較する必要はありません。

保護者の方からよくいただくご質問(FAQ)

Q. 母乳だけでは足りないのでしょうか?

必ずしもそうではありません。

母乳だけで順調に育つ赤ちゃんもたくさんいます。

大切なのは、母乳かミルクかではなく、「十分な栄養が取れているか」を確認することです。

Q. 成長曲線の下の方ですが大丈夫ですか?

成長曲線の下限付近でも、その曲線に沿って増えていれば問題ないことが多くあります。

一方で、急に増え方が悪くなった場合は、受診をおすすめします。

Q. たくさん吐き戻します。受診した方がいいですか?

少量の吐き戻しは乳児では珍しくありません。

ただし、

  • 体重が増えない
  • 勢いよく何度も吐く
  • 緑色の嘔吐
  • 元気がない
  • 水分が取れない

場合は、早めに小児科を受診してください。

Q. 離乳食を食べません。体重が増えなくなりますか?

離乳食が始まったばかりの時期は、栄養の中心はまだ母乳やミルクです。

焦って無理に食べさせる必要はありませんが、体重の増え方が悪い場合は、小児科でご相談ください。

小児科医から保護者の方へ

診療をしていると、

「もっと早く相談すればよかったです。」

というお声をいただくことがあります。

体重が増えない原因は、本当にさまざまです。

実際には病気ではなく、授乳方法を少し工夫するだけで改善するお子さんも多くいらっしゃいます。

一方で、見た目は元気でも、詳しく調べることで心臓や消化器、内分泌の病気が見つかることもあります。

だからこそ、「様子を見続ける」のではなく、「気になった時点で相談する」ことが、お子さんの健やかな成長につながります。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの体重が増えずお困りの方へ

「母乳やミルクは足りているのかな?」「体重の増え方がゆっくりだけど大丈夫?」「健診で成長曲線について指摘された…」そんな不安を感じたら、一人で悩まずご相談ください。

赤ちゃんの体重が増えにくい原因は、授乳量や授乳方法によることが多い一方で、胃食道逆流症や食物アレルギー、心臓・消化器・内分泌・代謝の病気などが隠れていることもあります。そのため、体重だけで判断するのではなく、成長曲線や身長・頭囲の伸び、授乳状況、全身の様子を総合的に評価することが大切です。

みなとみらい小児科クリニックでは、赤ちゃん一人ひとりの発育を丁寧に確認し、授乳や育児に関するお悩みに寄り添いながら診療を行っています。必要に応じて血液検査や尿検査などを行い、専門的な検査や治療が必要と判断した場合には、適切な専門医療機関と連携しながら診療を進めています。

「少し体重の増え方が気になる」「様子を見ていてよいのか分からない」という段階でも、早めにご相談いただくことで安心につながることが少なくありません。お子さんの健やかな成長を、ご家族と一緒に見守り、支えてまいります。

お子さんの体重や発育について気になることがありましたら、どうぞお気軽にみなとみらい小児科クリニックへご相談ください。

参考資料

  • 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
  • 厚生労働省「乳幼児身体発育調査」
  • 厚生労働省「母子健康手帳(乳幼児身体発育曲線)」
  • 日本小児科学会「乳幼児健康診査に関する提言」「成長曲線の活用」
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会「小児の栄養・発育に関する資料」
  • 日本小児アレルギー学会「食物アレルギー診療ガイドライン」
  • 日本小児循環器学会「先天性心疾患診療に関する資料」
  • 日本小児内分泌学会「小児内分泌疾患診療の手引き」
  • 日本新生児成育医学会「新生児医療に関する資料」
  • 日本マススクリーニング学会「新生児マススクリーニングに関する資料」

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

乳児血管腫とは?いつ受診する?自然に治る?

子どもの乳児血管腫とは?いつ受診する?自然に治る?治療が必要な赤いあざを小児科医がわかりやすく解説

メタディスクリプション(約120文字)

赤ちゃんの赤いあざ「乳児血管腫」は、多くは自然に小さくなりますが、場所や大きさによっては早期治療が必要です。原因や症状、受診の目安、治療が必要なケースについて小児科医がわかりやすく解説します。

赤ちゃんの赤いあざで心配な保護者の方へ

乳児血管腫は、生後数週間から大きくなることが多い「赤いあざ」です。多くは自然に小さくなりますが、目や口の周りなどにできた場合や急速に大きくなる場合は、早めの診察が大切です。現在は飲み薬による治療が普及し、早期に治療を始めることで傷あとを少なくできる可能性があります。

「生まれたときはなかったのに赤いできものが出てきた」
「どんどん大きくなっている気がする」
「このまま様子を見ていて大丈夫?」
「将来あとが残らないか心配」

このようなご相談は、小児科外来でとても多くいただきます。

乳児血管腫は珍しい病気ではなく、赤ちゃんのおよそ5〜10%にみられる良性の血管の病変です。しかし、「自然に治る」と言われる一方で、「できるだけ早く治療した方がよい場合」もあります。

この記事では、保護者の方が安心して判断できるように、乳児血管腫についてわかりやすくご説明します。

乳児血管腫とは?

乳児血管腫(にゅうじけっかんしゅ)は、以前は**「いちご状血管腫」**とも呼ばれていた病気です。

皮膚の血管をつくる細胞が一時的に増えることでできる良性(がんではない)の腫瘍です。

特徴は、生まれた直後には目立たないことが多く、生後1〜4週間頃から赤くなり始めることです。

その後、生後数か月間は少しずつ大きくなり、やがて成長が止まり、数年かけて自然に小さくなっていきます。

つまり、

増える時期 → 止まる時期 → 自然に消えていく時期

という経過をたどることが、この病気の大きな特徴です。

なぜできるの?

実は、乳児血管腫ができるはっきりした原因はまだ分かっていません。

現在では、

  • 血管を作る細胞の発達過程
  • 胎児期の血管形成
  • 血管を増やす成長因子

などが関係していると考えられています。

保護者の方から

「私が妊娠中に何かしたからでしょうか?」

と聞かれることがありますが、

お母さんやお父さんの育て方や生活習慣が原因ではありません。

ご自身を責める必要はまったくありません。

どんな赤ちゃんに多いの?

乳児血管腫は、

  • 女の子
  • 低出生体重児
  • 早産児
  • 多胎妊娠(双子など)

でやや多いことが知られています。

ただし、健康に生まれた赤ちゃんにもよくみられる病気です。

乳児血管腫はどこにできる?

全身どこにでもできますが、特に多い場所があります。

  • 背中

顔にできると目立ちやすいため、不安になる保護者の方も少なくありません。

また、おむつの当たる場所や口の周囲では、こすれて傷ができることがあります。

どんな見た目?

乳児血管腫にはいくつかのタイプがあります。

表面型

もっとも多いタイプです。

  • 鮮やかな赤色
  • 少し盛り上がる
  • 表面がいちごのように見える

ことから「いちご状血管腫」と呼ばれていました。

深部型

皮膚の奥にできるタイプです。

  • 青紫色
  • やわらかい
  • 皮膚表面はそれほど赤くない

ことがあります。

混合型

表面型と深部型の両方の特徴を持つタイプです。

乳児血管腫はどのように大きくなる?

保護者の方が最も驚かれるのが、

「どんどん大きくなっている」

という変化です。

乳児血管腫は、

生後0〜1か月

小さな赤い点

生後1〜3か月

急速に大きくなる

生後5〜6か月頃

成長がゆっくりになる

1歳頃

ほぼ大きさが安定

数年かけて縮小

という経過が一般的です。

特に生後1〜3か月頃は最も大きくなりやすい時期で、この時期を「増殖期」と呼びます。

そのため、この時期に治療が必要かどうかを判断することが非常に重要です。

自然に治るの?

はい、多くの乳児血管腫は自然に小さくなります。

一般的には

  • 1歳頃から縮小し始め
  • 幼児期にかなり目立たなくなり
  • 学童期までにさらに改善

することが多いとされています。

しかし、

自然に小さくなっても

  • 皮膚がたるむ
  • 色が残る
  • 血管が少し残る
  • 傷あとのようになる

こともあります。

そのため、

「自然に治るから必ず様子を見る」のではなく、「将来あとが残りそうかどうか」も考えながら治療を検討する時代になっています。

小児科でよくあるご相談

当院でも、

  • 「最初は虫刺されだと思っていました」
  • 「急に大きくなって驚きました」
  • 「自然に治ると言われたけれど本当に大丈夫ですか?」
  • 「レーザーが必要でしょうか?」
  • 「飲み薬は安全ですか?」

というご相談をよくいただきます。

乳児血管腫は、治療を急がなくてもよいものと、できるだけ早く専門的な治療を始めた方がよいものがあります。

見た目だけで判断することは難しいため、小児科や皮膚科で診察を受けることをおすすめします。

また、増殖期である生後1〜3か月頃を逃さないことが、治療の選択肢を広げるポイントになります。

乳児血管腫はどのように診断するの?

多くの場合は、診察だけで診断できます。

医師は次のような点を確認します。

  • 生まれたときからあったか
  • いつ頃から大きくなったか
  • 増えるスピード
  • 色や盛り上がり
  • できている場所
  • 数や大きさ

典型的な乳児血管腫であれば、画像検査は必要ありません。

一方で、

  • 深い場所にある
  • 範囲が広い
  • 他の病気との区別が必要

と判断した場合には、

  • 超音波検査
  • MRI検査

などを行うことがあります。

また、顔に広範囲の乳児血管腫がある場合には、まれに脳や血管の異常などを伴うPHACE症候群、腰からお尻にかけて広範囲にある場合にはLUMBAR症候群などの関連疾患を考慮し、専門医療機関で詳しい検査が必要になることがあります。

治療は必要?

答えは、

「乳児血管腫によって異なります。」

以前は「様子を見ましょう」と言われることが多い病気でした。

しかし現在は、

将来の傷あとや機能障害を予防するため、必要なお子さんには早期治療を行う

という考え方が主流になっています。

経過観察だけでよい場合

次のような乳児血管腫では、経過観察になることが多くあります。

  • 小さい
  • 増殖が止まっている
  • 目立たない場所
  • 潰瘍がない
  • 日常生活に支障がない

定期的に診察しながら、自然に小さくなる経過を確認します。

ヘマンジオル®(プロプラノロール内服)

現在、乳児血管腫の第一選択治療となっているのが、

**ヘマンジオル®シロップ(プロプラノロール)**です。

血管が増える働きを抑え、乳児血管腫を小さくしていく効果があります。

治療を検討することが多いケース

  • 目の周囲
  • あご
  • 気道周囲
  • 急速に大きくなるもの
  • 潰瘍ができたもの
  • 将来変形が残る可能性が高いもの

治療開始時期

最も効果が期待できるのは、

生後1〜3か月頃の増殖期です。

一般的には、生後5〜6か月頃までに治療を開始すると効果が高いとされています。

そのため、「もう少し様子を見よう」と受診を遅らせるよりも、まず診断を受けることが大切です。

副作用

比較的安全に使用されていますが、

  • 低血糖
  • 血圧低下
  • 徐脈(脈が遅くなる)
  • 気管支が狭くなる
  • 手足が冷たくなる

などに注意が必要です。

そのため、専門医の管理のもとで開始し、体重に合わせて量を調整します。

レーザー治療は?

レーザー治療は、

すべての乳児血管腫に必要ではありません。

主に、

  • 赤みが残った場合
  • 表面の細い血管が目立つ場合
  • 潰瘍後の傷あと

などで行われます。

乳児血管腫そのものを小さくする目的では、まず内服治療が優先されることが多くなっています。

手術が必要になることは?

多くのお子さんでは必要ありません。

しかし、

  • 大きく皮膚が余った
  • 強い変形が残った
  • 自然に改善しない

場合には、形成外科で手術を検討することがあります。

家庭で気をつけること

乳児血管腫は、家庭で無理に治そうとする必要はありません。

次の点に注意しましょう。

写真を撮って記録する

スマートフォンで、

  • 正面
  • 大きさが分かる写真

を毎月撮影しておくと、変化が分かりやすくなります。

診察時にもとても役立ちます。

こすらない

衣類やおむつで擦れる場所では、

傷ができやすくなります。

やさしく保護しましょう。

出血しても慌てない

乳児血管腫は血管が多いため、傷つくと出血しやすいことがあります。

ガーゼなどで5〜10分ほどしっかり圧迫すると止血できることがほとんどです。

止血しない場合は医療機関を受診してください。

こんなときは早めに受診しましょう

次のような場合は、小児科や小児皮膚科への受診をおすすめします。

  • 生後数週間で赤いあざが急に大きくなってきた
  • 目・鼻・口・耳の近くにある
  • まぶたが開きにくい
  • 鼻の穴をふさいでいる
  • 唇の形が変わってきた
  • 首や気道付近にある
  • 傷(潰瘍)ができた
  • 出血を繰り返す
  • 5cm以上と大きい
  • 同じような血管腫が5個以上ある(肝臓にも血管腫があることがあるため、腹部超音波検査が勧められる場合があります。)
  • 保護者の方が「急に大きくなっている」と感じる

よくある質問(FAQ)

Q. 乳児血管腫はがんですか?

いいえ。

良性の血管腫瘍であり、がんではありません。

Q. 自然に消えますか?

多くは数年かけて自然に小さくなります。

ただし、

皮膚のたるみや赤みが残ることもあるため、治療が必要かどうかは早めに判断することが大切です。

Q. 市販薬で治りますか?

市販薬では治りません。

自己判断で塗り薬を使用するのではなく、小児科や皮膚科で相談しましょう。

Q. 予防できますか?

現在のところ、

予防する方法はありません。

妊娠中の生活や育児が原因ではありませんので、ご自身を責める必要はありません。

Q. ワクチンは受けられますか?

ほとんどの場合、通常どおり予防接種を受けられます。

ヘマンジオル®で治療中の場合も、多くは接種可能ですが、体調や治療状況によって判断するため、主治医にご相談ください。

小児科医としてお伝えしたいこと

診療をしていると、

「自然に治ると聞いたので様子を見ていました。」

という保護者の方が少なくありません。

もちろん、その判断で問題ない乳児血管腫も多くあります。

一方で、生後2〜3か月の急速に大きくなる時期を過ぎてから受診され、「もっと早く治療を始められたかもしれませんね」とお話しするケースもあります。

乳児血管腫は、「治療をするかどうか」よりも、「治療が必要かどうかを早く判断すること」が大切な病気です。

赤ちゃんの赤いあざが気になったら、「様子を見てよいものか」を確認するためにも、一度小児科で相談されることをおすすめします。

横浜市・みなとみらいで乳児血管腫が心配な方へ

「赤いあざが少しずつ大きくなってきた」「自然に治ると聞いたけれど、このまま様子を見ていて大丈夫?」と不安に感じる保護者の方は少なくありません。

乳児血管腫は、多くの場合は自然に小さくなる良性の病気ですが、できる場所や大きさ、増えるスピードによっては、早めの治療が必要になることがあります。 特に、生後1〜3か月頃は最も大きくなりやすい時期であり、この時期に適切な診断を受けることが、お子さんの将来の見た目や機能を守るためにとても重要です。

みなとみらい小児科クリニックでは、乳児血管腫の診療を行っています。赤いあざが乳児血管腫かどうかを丁寧に診察し、経過観察でよい場合と、早めの治療や専門医への紹介が望ましい場合を分かりやすくご説明いたします。

また、ヘマンジオル®による治療や形成外科・小児皮膚科での専門的な診療が必要と判断した場合には、適切な医療機関と連携し、速やかにご紹介しています。

**「この赤いあざは乳児血管腫かな?」「治療した方がいいのかな?」**と迷われたら、一人で悩まず、お気軽にご相談ください。お子さん一人ひとりに合わせた最適な診療をご提案し、安心して成長を見守れるようお手伝いいたします。

参考文献

  • 厚生労働省
  • 日本小児科学会
  • 日本皮膚科学会「血管腫・血管奇形診療ガイドライン 2017」
  • 日本小児皮膚科学会
  • 日本形成外科学会
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ヘマンジオル®シロップ 添付文書・適正使用ガイド」
  • American Academy of Pediatrics (AAP)「Clinical Practice Guideline for the Management of Infantile Hemangiomas(2019)」
  • International Society for the Study of Vascular Anomalies(ISSVA)Classification
  • Léauté-Labrèze C, et al. Propranolol for Severe Hemangiomas of Infancy. New England Journal of Medicine. 2008.
  • Drolet BA, et al. Initiation and Use of Propranolol for Infantile Hemangioma. Pediatrics.

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

子どもが離乳食を食べてくれない…どうしたらいい?

子どもが離乳食を食べてくれない…どうしたらいい?原因・進め方・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんが離乳食を食べてくれない原因や家庭でできる工夫、食べない時期の考え方、小児科を受診する目安まで、小児科医がわかりやすく解説します。不安になりやすい保護者の方へ、安心して進めるポイントをお伝えします。

子どもが離乳食を食べてくれなくて困っている保護者の方へ

離乳食を食べないことだけで、すぐに病気とは限りません。

多くの赤ちゃんは、「食べない時期」と「よく食べる時期」を繰り返しながら成長していきます。

「せっかく作ったのに全部残された…」
「周りの子は食べているのに、うちの子だけ食べない」
「栄養が足りているの?」
「ミルクばかり飲みたがるけど大丈夫?」

このような相談は、小児科でも非常によくあります。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」や日本小児科学会でも、離乳食は『決められた量を食べること』ではなく、『食べる楽しさを育てること』が最も大切とされています。

また、小児科医・小児科専門医の大山牧子先生も著書や講演で、「食べる量だけを見るのではなく、その子の発達や親子の関わりを大切にすることが重要」と繰り返し伝えられています。

この記事では、「離乳食を食べない理由」と「無理なく進めるコツ」について、小児科医の立場からわかりやすく解説します。

離乳食を食べないのはよくあること?

結論から言うと、

離乳食をあまり食べない赤ちゃんは決して珍しくありません。

特に

  • 生後6〜8か月頃
  • 生後9〜10か月頃
  • 1歳前後

には、「急に食べなくなった」という相談が増えます。

離乳食は「練習」の期間でもあります。

大人でも初めて食べる料理に戸惑うことがあるように、赤ちゃんも新しい味や食感に慣れるまで時間がかかります。

今日は一口しか食べなくても、数週間後には驚くほど食べるようになることも珍しくありません。

離乳食を食べない主な原因

離乳食を食べない理由は一つではありません。

① まだお腹が空いていない

最も多い原因です。

例えば

  • ミルクを飲んだ直後
  • 授乳間隔が短い
  • おやつを食べた後

では、お腹がいっぱいで食べられません。

離乳食の前は、適度にお腹が空く生活リズムを作ることが大切です。

② 初めての食感に慣れていない

赤ちゃんは

  • ドロドロ
  • つぶつぶ
  • やわらかい固形

など、新しい食感を一つずつ覚えていきます。

嫌がったからといって、その食材が嫌いとは限りません。

10回以上試して初めて食べられるようになることもあります。

③ 味よりも遊びたい時期

生後8〜10か月頃になると、

  • 周囲を見る
  • おもちゃが気になる
  • スプーンで遊ぶ
  • 食べ物を投げる

ことが増えます。

これは発達の一つであり、決してしつけが悪いわけではありません。

④ 自分で食べたい気持ちが強くなっている

1歳頃になると、

「自分でやりたい!」

という気持ちが強くなります。

スプーンを持ちたがったり、手づかみ食べをしたがるのも自然な成長です。

多少散らかっても、自分で食べる経験はとても大切です。

⑤ 体調が悪い

以下のような時は、一時的に食欲が落ちます。

  • 風邪
  • 発熱
  • 鼻づまり
  • 中耳炎
  • 下痢
  • 便秘

また、歯が生える時期(歯ぐずり)にも口の違和感から食べにくくなることがあります。

⑥ 離乳食の硬さや大きさが合っていない

意外と多い原因です。

例えば

  • 少し硬い
  • 粒が大きい
  • 水分が少ない

だけで食べなくなることがあります。

月齢だけで判断せず、お子さんに合わせて調整することが大切です。

「食べない=栄養不足」ではありません

保護者が最も心配されることの一つが、

「栄養が足りていないのでは?」

ということです。

しかし、離乳食初期では栄養の多くを母乳やミルクから補っています。

そのため、

「今日は少ししか食べなかった」

という日があっても、それだけで大きな問題になることは少なくありません。

一方で、離乳後期から幼児期にかけては、少しずつ食事から栄養をとる割合が増えていきます。そのため、「全く食べない状態」が長く続く場合や、体重増加が不十分な場合には、小児科での相談が勧められます。

保護者が焦らなくてよい理由

離乳食は、

「食べる練習」

であり、

「完食すること」が目的ではありません。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、赤ちゃん一人ひとりの発達や個性に合わせて進めることが推奨されています。

大山牧子先生も、「離乳食は親が頑張りすぎるほど苦しくなってしまうことがある。まずは食卓が楽しい場所になることを目標にしましょう」と述べています。

保護者が笑顔で接することは、食べる量以上に大切なことです。

診療でよくあるご相談【みなとみらい小児科クリニック】

当院でも、

  • 「ほとんど食べません」
  • 「ミルクしか飲みません」
  • 「口に入れても全部出してしまいます」
  • 「体重が増えているか心配です」

といったご相談を数多くいただきます。

実際には、発育が順調であれば経過を見守れるケースが多く、「食べないこと」そのものよりも、食べ方や発達、体重の増え方、生活リズムを総合的に評価することが大切です。

一方で、まれに鉄欠乏や口腔機能の問題、発達特性、消化器疾患などが背景に隠れていることもあるため、必要に応じて詳しく診察を行います。

当院では、お子さん一人ひとりの発達や生活リズムに合わせて、無理のない離乳食の進め方をご提案しています。

離乳食を食べてもらうための工夫

「何をしても食べない…」

そんなときは、無理に食べさせるのではなく、環境やタイミングを少し変えてみましょう。

① お腹が空いたタイミングで食べる

離乳食の前に母乳やミルクをたくさん飲むと、お腹がいっぱいで食べられません。

例えば

  • 朝起きて少し遊んだ後
  • お昼寝の後
  • 適度に体を動かした後

など、お腹が空いている時間帯を選ぶと食べやすくなります。

② 無理に食べさせない

口を閉じたり顔を背けたりしているのに無理に食べさせると、

「食事=嫌な時間」

になってしまいます。

食べない日は、「今日はここまで」と切り上げる勇気も大切です。

③ 家族と一緒に食卓を囲む

赤ちゃんは大人のまねをすることが大好きです。

家族がおいしそうに食べている姿を見ることで、

「自分も食べてみようかな」

という気持ちが育っていきます。

④ 手づかみ食べを取り入れる

9〜12か月頃になると、

  • やわらかくゆでた野菜
  • スティック状のパン
  • おやき
  • バナナ

など、手で持ちやすい食材を好む赤ちゃんも増えます。

散らかることもありますが、自分で食べる意欲を育てる大切な時期です。

⑤ 食材を変えてみる

同じ栄養でも、

  • 温度
  • 硬さ
  • 味付け
  • 盛り付け

を変えるだけで食べることがあります。

例えば、にんじんを食べなくても、スープやハンバーグに混ぜると食べられることも珍しくありません。

⑥ 同じ食材をあきらめない

赤ちゃんは、新しい味に慣れるまで時間がかかります。

一度食べなかったからといって、「嫌い」と決めつける必要はありません。

数日あけて、少量ずつ繰り返し試すことが大切です。

やってはいけない対応

保護者が一生懸命だからこそ、逆効果になってしまうこともあります。

避けたい対応として、

  • 無理やり口に入れる
  • 長時間食べ続けさせる
  • 食べるまで終わらない
  • 食べないことを叱る
  • 他の子と比べる
  • テレビや動画だけに頼って食べさせる

などがあります。

特に、「全部食べたら褒める」「食べないと怒る」を繰り返すと、食事そのものがストレスになってしまうことがあります。

大山牧子先生も、「親子ともに笑顔で食卓を囲めることが、将来の食習慣につながる」と述べられています。

月齢ごとのよくある悩み

生後5〜6か月

「スプーンを嫌がる」

まずは一口でも十分です。

母乳やミルクが栄養の中心なので、焦る必要はありません。

生後7〜8か月

「口から出してしまう」

舌で押し出す反射がまだ残っていることがあります。

少し時間をおいて再挑戦すると食べられることもあります。

生後9〜11か月

「遊び始める」

遊ぶことも発達の一つです。

20〜30分程度で食事を終えましょう。

1歳頃

「好き嫌いが増える」

自我の発達によって、自分の好みを表現できるようになります。

この時期だけで終わることも多く、無理に克服させようとしなくても大丈夫です。

こんな時は小児科を受診しましょう

離乳食を食べないことだけでは、病気とは限りません。

しかし、次のような場合には小児科で相談することをおすすめします。

  • 体重が増えない、または減ってきた
  • 母乳やミルクも飲めない
  • 水分が十分に取れない
  • 元気がなくぐったりしている
  • 嘔吐や下痢が続く
  • 発熱がある
  • 食べると毎回むせる
  • 飲み込みにくそうにしている
  • 口の中を痛がる
  • 生後7〜8か月を過ぎても全く食べようとしない
  • 保護者の不安が強く、食事の時間がつらくなっている

食べない原因として、まれに鉄欠乏、口腔機能の問題、食物アレルギー、慢性疾患、発達特性などが隠れていることもあります。

診療でよくあるケース【みなとみらい小児科クリニック】

当院では、

「離乳食を全然食べません」

というご相談をいただいても、診察をすると、

  • ミルクの量が少し多かった
  • 月齢より硬めの食事だった
  • 便秘で食欲が落ちていた
  • 鼻づまりで食べにくかった
  • 食事時間が長くなりすぎていた

など、ご家庭で改善できる原因が見つかることが少なくありません。

一方で、体重増加が思わしくないお子さんや、食べる機能に課題が疑われる場合には、必要に応じて専門医療機関とも連携しながら診療を進めています。

離乳食は毎日のことだからこそ、一人で悩まず、早めに相談することが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q. 母乳やミルクばかり飲んでいて大丈夫ですか?

離乳初期では大きな問題になることは少なくありません。

ただし、月齢が進んでも食事量が極端に少ない場合は、一度小児科へご相談ください。

Q. 市販のベビーフードばかりでも大丈夫ですか?

大丈夫です。

市販のベビーフードは栄養バランスや安全性に配慮して作られています。

手作りと上手に組み合わせることで、保護者の負担を減らすことも大切です。

Q. 食べる量はどれくらい必要ですか?

赤ちゃんによって大きく異なります。

他のお子さんと比べるのではなく、

  • 元気がある
  • 発達している
  • 体重が増えている

ことを目安に考えましょう。

Q. 好きなものだけあげてもいいですか?

好きな食材をきっかけに食べることは悪いことではありません。

ただし、栄養が偏らないよう、少しずつ新しい食材にも挑戦していきましょう。

横浜市・みなとみらいで離乳食のお悩みなら、みなとみらい小児科クリニックへ

「離乳食を食べてくれない」「好き嫌いが増えてきた」「ミルクばかり飲んでいて大丈夫?」「体重が増えているか心配」など、離乳食に関するお悩みは、多くの保護者の方が経験されます。

実際には、赤ちゃん一人ひとりで食べる量や食べ方、食べられるようになる時期は大きく異なります。食欲には日による波もあり、「昨日はよく食べたのに今日はほとんど食べない」ということも珍しくありません。大切なのは、食べた量だけではなく、お子さんの発育や体重の増え方、生活リズム、発達を総合的にみることです。

一方で、便秘や鼻づまり、鉄欠乏、口の中のトラブル、食物アレルギー、摂食・嚥下機能の問題などが食べにくさの原因となっている場合や、まれに発達や消化器疾患などが背景に隠れていることもあります。そのため、「食べないから様子を見よう」と悩み続けるのではなく、不安なことがあれば早めに相談することをおすすめします。

みなとみらい小児科クリニックでは、離乳食が進まないお子さんに対して、食事の内容だけでなく、発育状況や生活リズム、便秘の有無、口腔内の状態、発達の様子などを総合的に診察し、お子さん一人ひとりの成長に合わせた無理のない離乳食の進め方をご提案しています。

「これくらいのことで受診してもいいのかな」と思われるようなご相談でも構いません。

横浜市・みなとみらい周辺で離乳食やお子さんの食事についてお悩みの方は、どうぞお気軽にみなとみらい小児科クリニックへご相談ください。保護者の皆さまの不安に寄り添いながら、お子さんの健やかな成長を一緒にサポートいたします。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

赤ちゃんの鼻水・鼻づまりが続く…これって病気?

赤ちゃんの鼻水・鼻づまりが続く…これって病気?生理的な鼻水との違い・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんの鼻水や鼻づまりは病気とは限りません。生理的な鼻水の特徴や原因、風邪との違い、受診の目安まで、小児科医が保護者の方にわかりやすく解説します。

赤ちゃんの鼻水・鼻づまりが続いて心配な保護者の方へ

「いつも鼻がフガフガしている…」

「風邪ではないのに鼻づまりが治らない」

「ミルクを飲みにくそうだけど大丈夫?」

生まれたばかりの赤ちゃんでは、このようなご相談を非常によくいただきます。

結論からお伝えすると、赤ちゃんの鼻水や鼻づまりの多くは、生理的な変化によるもので、病気ではありません。

特に生後数か月までは鼻の穴がとても狭く、少し鼻水があるだけでも「ゼーゼー」「フガフガ」と聞こえることがあります。

一方で、風邪やRSウイルス感染症などの感染症、アレルギー、副鼻腔炎など治療が必要な病気が隠れている場合もあります。

この記事では、

  • 生理的な鼻水とは何か
  • なぜ赤ちゃんは鼻づまりしやすいのか
  • 風邪との違い
  • 受診が必要な症状

について、小児科医の立場からわかりやすくご説明します。

赤ちゃんの生理的な鼻水・鼻づまりとは?

赤ちゃんの「生理的な鼻水」とは、

病気ではなく、成長の過程でみられる自然な鼻水・鼻づまりのことです。

新生児から生後数か月頃までによくみられます。

赤ちゃんの鼻は、

  • とても狭い
  • 粘膜が敏感
  • 鼻水が少しでも詰まりやすい

という特徴があります。

そのため、

  • 鼻が鳴る
  • フガフガする
  • 寝ている時にズーズー聞こえる

という症状だけであれば、病気ではないことが少なくありません。

保護者の方は「鼻が詰まって苦しそう」と心配になりますが、体重が順調に増え、ミルクも飲めて機嫌が良ければ、生理的な鼻づまりであることが多いと考えられます。

なぜ赤ちゃんは鼻づまりしやすいのでしょう?

赤ちゃんには大人と違う特徴があります。

① 鼻の穴がとても狭い

大人なら気にならない程度の鼻水でも、

赤ちゃんでは空気の通り道がすぐ狭くなります。

そのため

少量の鼻水でも大きな鼻づまりに感じます。

② 鼻だけで呼吸する「鼻呼吸」が中心

赤ちゃんは生後数か月頃までは、

口呼吸があまり得意ではありません。

そのため鼻が少し詰まるだけでも

  • ミルクを飲みにくい
  • 苦しそう
  • 泣く

ように見えることがあります。

③ 鼻水を自分で出せない

大人は鼻をかめますが、

赤ちゃんにはできません。

そのため鼻水が少しずつ溜まりやすくなります。

④ 粘膜がとても敏感

乾燥

冷たい空気

エアコン

ほこり

授乳後の逆流

など、ちょっとした刺激でも鼻水が増えることがあります。

これは病気ではなく、生理的な反応であることも少なくありません。

生理的な鼻水の原因

生理的な鼻水には、いくつかの理由があります。

鼻の働きが未熟

鼻は

  • 空気を温める
  • 湿らせる
  • ゴミを取り除く

という役割があります。

赤ちゃんではこの働きが発達途中のため、鼻水が多く分泌されやすくなっています。

周囲の環境に反応しやすい

例えば

  • 冬の乾燥
  • 夏のエアコン
  • 気温差
  • ハウスダスト

などでも鼻水は増えます。

病気ではなくても鼻水が続くことがあります。

授乳後の逆流

授乳後に少量のミルクが鼻へ逆流すると、

一時的に鼻づまりが起こることがあります。

これもよくある現象です。

生理的な鼻水の症状

よくみられる症状は

  • フガフガ音がする
  • 鼻がズーズー鳴る
  • 少量の透明な鼻水
  • 寝ている時だけ鼻が鳴る
  • 授乳中だけ飲みにくそうになる
  • 起床時に少し鼻が詰まる

などです。

一方で

  • 元気がある
  • ミルクを飲める
  • 熱がない
  • 顔色が良い

のであれば、生理的な鼻づまりの可能性が高くなります。

風邪との違い

保護者の方が最も気になるのが、

「これは風邪ではないの?」

という点です。

以下のように考えるとわかりやすくなります。生理的な鼻水風邪透明な鼻水が多い鼻水が増えてくる熱はない発熱することがある元気がある機嫌が悪くなることがあるミルクは飲めることが多い飲めなくなることがある数週間〜数か月続くこともある数日〜1週間程度で改善することが多い

ただし、鼻水の色だけでは病気かどうかは判断できません。

透明だった鼻水が白っぽくなったり黄色っぽく見えたりすることは風邪でも回復期でもみられるため、鼻水の色だけで抗菌薬(抗生物質)が必要とは判断できません。

小児科ではどのように診断するのでしょう?

生理的な鼻づまりには特別な検査は必要ないことがほとんどです。

診察では、

  • いつから続いているか
  • 発熱があるか
  • ミルクは飲めているか
  • 呼吸は苦しくないか
  • 体重は増えているか
  • 家族に風邪症状があるか

などを詳しく確認します。

さらに、

  • 鼻の中の状態
  • のど
  • 呼吸音
  • 全身状態

を診察し、

風邪やRSウイルス感染症、急性中耳炎、肺炎などが隠れていないかを確認します。

必要に応じてウイルス検査などを行うこともありますが、生理的な鼻づまりだけであれば検査は不要です。

保護者の方からよくいただくご相談

当院でも特によくいただくご質問があります。

「毎日鼻を吸っても大丈夫ですか?」

「鼻吸い器を使いすぎると鼻が傷つきませんか?」

「鼻づまりだけで受診していいのでしょうか?」

赤ちゃんの鼻は非常に狭いため、少しの鼻水でも授乳や睡眠に影響することがあります。

鼻水が原因でミルクが飲みにくかったり、眠れなかったりする場合には、ご家庭での鼻吸いだけでは改善しないこともあります。

無理に頻回・強力に吸引すると粘膜を傷つけることもあるため、適切な方法で行うことが大切です。

赤ちゃんの鼻づまりはどう治療するの?

結論からお伝えすると、

生理的な鼻水・鼻づまりは病気ではないため、多くの場合は特別な薬は必要ありません。

赤ちゃんの成長とともに鼻の通り道が広がり、自分で鼻水を処理できるようになることで、徐々に改善していきます。

一方で、鼻づまりが強く、

  • ミルクや母乳が飲みにくい
  • 呼吸が苦しそう
  • 夜に何度も目が覚める

といった場合には、ご家庭での適切なケアや、小児科での診察・治療が必要になることがあります。

家庭でできるケア

① 鼻吸い器で鼻水を吸う

最も効果的なケアは鼻水の吸引です。

赤ちゃんは自分で鼻をかめないため、鼻水が溜まると呼吸や授乳に影響します。

特に、

  • 授乳前
  • ミルクの前
  • 寝る前

に鼻水を吸ってあげると、授乳や睡眠がしやすくなることがあります。

家庭用の電動鼻吸い器は、適切に使用すれば安全で、ご家庭でのケアに役立ちます。

ただし、長時間や強い力で何度も吸引すると鼻の粘膜を傷つけることがあるため、やさしく短時間で行いましょう。

② 部屋の湿度を適切に保つ

空気が乾燥すると鼻水が固まりやすくなります。

室内の湿度は40〜60%程度を目安に保つと、鼻の粘膜の乾燥を防ぐことができます。

一方で、加湿しすぎるとカビやダニが増えやすくなるため、適度な湿度管理を心がけましょう。

③ 母乳やミルクをしっかり飲ませる

月齢に応じて十分な母乳やミルクが飲めていれば、多くの場合は心配ありません。

水分不足になると鼻水が粘りやすくなるため、授乳回数を極端に減らさないことも大切です。

④ 安全な睡眠環境を整えましょう

赤ちゃんの鼻づまりが気になると、「頭を高くして寝かせた方が楽になるのでは?」と思われる保護者の方もいらっしゃいます。

しかし、就寝中に枕やクッション、タオルなどで頭を高くすることは推奨されていません。

乳幼児突然死症候群(SIDS)や窒息事故を予防するためにも、

  • 仰向けで寝かせる
  • ベッドの中には枕やクッション、ぬいぐるみなどを置かない
  • 硬めの寝具を使用する

ことが大切です。

鼻づまりが続く場合は、ご家庭だけで対応しようとせず、小児科へご相談ください。

鼻水の色が黄色や緑色なら細菌感染?

「黄色い鼻水が出ています。」

「緑色だから抗生物質が必要でしょうか?」

これは診療でも非常によくいただく質問です。

実は、

鼻水の色だけでは細菌感染かどうかは判断できません。

風邪の経過でも、

  • 白色
  • 黄色
  • 黄緑色

へ変化することがあります。

元気で食欲があり、熱もなく改善傾向であれば心配ないことが多く、鼻水の色だけを理由に抗菌薬(抗生物質)が必要になるわけではありません。

一方で、

  • 高熱が続く
  • 顔の痛みや腫れがある
  • 鼻づまりや鼻水が10日以上改善しない、または悪化する
  • 強い咳が続く
  • 中耳炎を伴う

などの場合には、副鼻腔炎などの細菌感染が疑われることもあります。

市販薬は使っても大丈夫?

赤ちゃんの鼻づまりに対して、市販のかぜ薬や鼻炎薬を自己判断で使用することはおすすめできません。

乳児では十分な効果や安全性が確認されていない薬も多く、副作用が問題になることがあります。

また、大人用の点鼻薬(血管収縮薬)は乳児には使用できません。

薬が必要かどうかは、月齢や症状を確認したうえで小児科で判断します。

こんな時は小児科を受診しましょう

生理的な鼻づまりだけなら心配ないことが多いですが、次のような場合には受診をおすすめします。

早めに受診した方がよい症状

  • 鼻づまりで母乳やミルクが十分飲めない
  • 呼吸が苦しそう
  • 鼻翼呼吸(小鼻が大きく動く)がある
  • 眠れないほど鼻が詰まる
  • 咳が強い
  • 発熱がある
  • 黄色や緑色の鼻水が長く続く
  • 耳を痛がる、耳を頻繁に触る
  • 鼻づまりや鼻水が2〜3週間以上改善しない

すぐに受診が必要な症状

次のような場合は、時間外や救急受診も検討してください。

  • 生後3か月未満で38.0℃以上の発熱がある
  • 呼吸が速い、苦しそう
  • 胸が大きくへこむ呼吸(陥没呼吸)がある
  • 顔色や唇の色が悪い
  • 母乳やミルクをほとんど飲めない
  • 尿が極端に少ない
  • ぐったりして反応が悪い

これらは、生理的な鼻づまりではなく、重い感染症や呼吸器疾患が隠れている可能性があります。

保護者の方からよくある質問(FAQ)

Q. 鼻水は毎日吸っても大丈夫ですか?

はい。授乳や睡眠に支障がある場合は、必要に応じて吸引して構いません。

ただし、強い力で何度も吸引すると鼻の粘膜を傷つけることがあるため、やさしく短時間で行いましょう。

Q. 鼻水だけで受診してもいいのでしょうか?

もちろん大丈夫です。

赤ちゃんは鼻づまりだけでも授乳や睡眠に影響することがあります。

病気かどうか判断が難しい場合は、お気軽にご相談ください。

Q. 鼻づまりはいつまで続きますか?

鼻の発達とともに改善することが多く、生後6〜12か月頃には気にならなくなるお子さんが多くみられます。

ただし、症状が長く続く場合や悪化する場合は、小児科での診察をおすすめします。

Q. 鼻水があっても予防接種は受けられますか?

透明な鼻水だけで元気があり、発熱などの体調不良がなければ、予定どおり接種できることが多いです。

接種の可否は、お子さんの全身状態を診察したうえで医師が判断します。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの鼻水・鼻づまりが心配な方へ

赤ちゃんは鼻の通り道がとても狭く、自分で鼻をかむこともできないため、少しの鼻水でも「フガフガ」「ズーズー」と苦しそうに聞こえることがあります。その多くは成長に伴って改善する生理的な鼻水・鼻づまりですが、中には風邪やRSウイルス感染症、急性中耳炎など、治療が必要な病気が隠れていることもあります。

みなとみらい小児科クリニックでは、鼻水や鼻づまりの原因を丁寧に診察し、生理的な変化なのか、治療が必要な病気なのかを見極めています。また、月齢や症状に応じて、ご家庭での鼻吸いの方法や受診のタイミングについてもわかりやすくご説明しています。

実際の診療では、「鼻づまりだけだと思っていたら急性中耳炎が見つかった」「風邪を心配して受診したところ、生理的な鼻づまりと分かり安心できた」というケースも少なくありません。

赤ちゃんの鼻づまりは、授乳や睡眠に影響し、保護者の方にとって大きな心配事の一つです。「様子を見ても大丈夫かな」「受診した方がいいのかな」と迷われた際には、お一人で悩まず、お気軽にご相談ください。

参考文献

  • 厚生労働省「乳幼児突然死症候群(SIDS)について」
  • 厚生労働省「健やか親子21」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 日本小児科学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児感染症学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報
  • 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「急性鼻副鼻腔炎診療ガイドライン」
  • 小児呼吸器感染症診療ガイドライン
  • Nelson Textbook of Pediatrics

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

赤ちゃんがミルク・母乳を飲んでくれないのはなぜ?

子どもがミルク・母乳を飲んでくれないのはなぜ?原因・考えられる病気・受診の目安を小児科医が解説

赤ちゃんが急にミルクや母乳を飲まなくなると心配になりますよね。原因は一時的な体調の変化から病気までさまざまです。考えられる原因や受診の目安について、公的ガイドラインをもとに小児科医がわかりやすく解説します。

赤ちゃんがミルク・母乳を飲まない…まず知っておいていただきたいこと

赤ちゃんがミルクや母乳を飲まなくなる原因は、鼻かぜなどの軽い病気から、月齢による発達の変化、まれに治療が必要な病気までさまざまです。

一方で、元気がなくぐったりしている、半日以上ほとんど飲めない、おしっこが減っている、生後3か月未満で発熱がある場合は、早めの受診が必要です。

「昨日まではよく飲んでいたのに急に飲まなくなった」
「母乳をくわえてもすぐ離してしまう」
「ミルクを嫌がるけれど病気でしょうか」

このようなご相談は、みなとみらい小児科クリニックでも毎日のようにお受けしています。

赤ちゃんは体が小さいため、大人よりも短時間で脱水が進みやすいという特徴があります。そのため、「飲まない」という症状は軽く考えず、まずは赤ちゃん全体の様子を観察することが大切です。

この記事では、公的ガイドラインや小児栄養に関する知見をもとに、赤ちゃんがミルクや母乳を飲まなくなる原因や、受診が必要なサインについてわかりやすくご説明します。

ミルク・母乳を飲まないとは?

赤ちゃんの授乳量には大きな個人差があります。

また、同じ赤ちゃんでも、毎回同じ量を飲むとは限りません。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、授乳量だけではなく、

  • 体重増加
  • 発育
  • 機嫌
  • おしっこの回数
  • 全身状態

を総合的に評価することが大切とされています。

小児栄養を専門とする大山牧子先生も、乳幼児の栄養評価では「一回の授乳量だけにとらわれず、成長や発達を含めて全体をみること」が重要であると発信されています。

そのため、

「今日は少し飲む量が少なかった」

というだけで、必ずしも病気とは限りません。

一方で、

  • いつもの半分以下しか飲めない
  • 半日以上ほとんど飲めない
  • 飲もうとしてもすぐ泣いてしまう
  • 元気がなくぐったりしている

といった場合には、原因を詳しく調べる必要があります。

赤ちゃんがミルク・母乳を飲まない主な原因

① 鼻づまり(最も多い原因のひとつ)

赤ちゃんは鼻で呼吸をしながら授乳しています。

そのため、鼻かぜなどで鼻が詰まると、十分に呼吸ができず、途中で授乳をやめてしまうことがあります。

このような様子がみられることがあります。

  • 飲み始めてもすぐ口を離す
  • 息継ぎをするように何度も休む
  • 鼻がズルズルしている
  • 鼻づまりで眠りが浅い

軽い鼻かぜであっても、授乳量が減る原因になることがあります。

② のどや口の中が痛い

口の中やのどに炎症があると、乳首が触れるだけでも痛みを感じ、授乳を嫌がることがあります。

原因となる病気には、

  • ヘルパンギーナ
  • 手足口病
  • 咽頭炎
  • 口内炎
  • 鵞口瘡(口腔カンジダ症)

などがあります。

「飲もうとはするけれど、すぐ泣いてやめてしまう」という場合には、このような病気が隠れていることがあります。

③ 発熱や感染症

赤ちゃんも大人と同じように、発熱や体調不良があると食欲が低下します。

特に、

  • 発熱
  • 鼻水
  • 嘔吐
  • 下痢

などを伴う場合は、感染症が原因となっていることが少なくありません。

感染症では水分不足になりやすいため、授乳量だけでなく、おしっこの回数や元気さもあわせて確認することが大切です。

④ 急性中耳炎

急性中耳炎では、哺乳時の「吸う動き」によって耳の痛みが強くなることがあります。

そのため、

  • 飲み始めると泣く
  • 横になると嫌がる
  • 夜によく泣く

といった症状がみられることがあります。

特に鼻かぜが続いた後に授乳量が減った場合には、急性中耳炎が原因となっていることもあります。

⑤ 発達に伴う授乳量の変化

病気ではなく、成長に伴う変化によって授乳量が変わることもあります。

生後3〜4か月頃になると、

  • 周囲に興味が向く
  • 授乳より遊びたくなる
  • 一度にたくさん飲まず、少しずつ飲む

といった様子がみられることがあります。

このような変化は発達の一つとしてみられることも多く、体重増加や発育が順調であれば心配ないことがほとんどです。

⑥ 母乳やミルクの量が足りているか心配な場合

「母乳が足りていないのではないか」と心配される保護者の方も少なくありません。

しかし、母乳が十分に足りているかどうかは、授乳時間や赤ちゃんの様子だけでは判断できません。

日本小児科学会や厚生労働省では、

  • 体重が順調に増えているか
  • おしっこがしっかり出ているか
  • 全身状態が良いか

を確認しながら評価することが推奨されています。

「飲んでいる時間が短い=母乳不足」とは限らないため、不安な場合は小児科や助産師へ相談しましょう。

哺乳不良の背景に病気が隠れていることがあります

赤ちゃんがミルクや母乳を飲まない原因の多くは、軽い風邪や一時的な体調の変化ですが、なかには治療が必要な病気が隠れていることもあります。

特に、生後間もない赤ちゃんは症状を言葉で伝えられません。「飲まない」ということが、病気の最初のサインになる場合もあります。

尿路感染症

乳児では比較的多い細菌感染症のひとつです。

初期には、

  • ミルクや母乳を飲まない
  • 元気がない
  • 発熱

だけで始まることもあります。

乳児の発熱では原因がはっきりしないことも多く、小児科では尿検査を行うことがあります。

細菌感染症

生後3か月未満の赤ちゃんでは、免疫機能がまだ十分に発達していません。

そのため、

  • 敗血症
  • 髄膜炎

などの重い細菌感染症が、哺乳不良だけで始まることがあります。

頻度は高くありませんが、見逃してはいけない病気です。

日本小児科学会や日本新生児成育医学会でも、生後3か月未満で発熱や哺乳不良がみられる場合には、慎重な評価が必要とされています。

心臓の病気

まれではありますが、先天性心疾患が原因で十分に飲めない赤ちゃんもいます。

特徴として、

  • 授乳すると疲れてしまう
  • 飲むたびに息が速くなる
  • 体重が増えにくい

などがあります。

出生後の健診で見つかることが多い病気ですが、哺乳不良をきっかけに診断されることもあります。

先天代謝異常症

日本では新生児マススクリーニングにより、多くの先天代謝異常症が早期に発見されます。

しかし、ごくまれに、

  • 哺乳不良
  • 嘔吐
  • 元気がない

などをきっかけに診断されることがあります。

頻度は非常に低いものの、重要な病気の一つです。

月齢によって考えられる原因は異なります

新生児(生後0〜1か月)

この時期は、

  • 授乳方法への慣れ
  • 黄疸
  • 感染症
  • 母乳やミルクの量

などが関係することがあります。

また、生後1か月頃までは脱水が進みやすいため、哺乳不良には特に注意が必要です。

生後2〜6か月

この時期は、

  • 鼻かぜ
  • 中耳炎
  • 発達に伴う授乳量の変化

などが増えてきます。

体重増加が順調で元気があれば、発達に伴う一時的な変化であることも少なくありません。

生後6か月以降

離乳食が始まると、ミルクや母乳を飲む量が少しずつ減っていくことがあります。

これは自然な経過ですが、

  • 離乳食も食べない
  • ミルクも飲まない
  • 元気がない

場合には、病気が隠れている可能性があります。

保護者の方が勘違いしやすいポイント

外来では、次のようなご相談をよくいただきます。

「今日はいつもの半分しか飲みませんでした。」

もちろん心配になるお気持ちはよく分かります。

しかし、赤ちゃんは大人と同じように、

  • 少し眠い日
  • 遊びたい日
  • 体調が少し優れない日

など、その日の状況によって授乳量が変わることがあります。

一回の授乳量だけで判断するのではなく、

  • 元気があるか
  • おしっこが出ているか
  • 顔色は良いか
  • 数日間で体重が増えているか

といった全身の様子をあわせて見ることが大切です。

これは、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」や、小児栄養を専門とする大山牧子先生が発信されている考え方とも共通しています。

みなとみらい小児科クリニックでよくみられるケース

みなとみらい小児科クリニックでは、「急にミルクや母乳を飲まなくなった」というご相談を日常的に診療しています。

実際には、

  • 鼻かぜによる鼻づまり
  • 急性中耳炎
  • のどの炎症
  • 軽い胃腸炎

などが原因となっていることが多くみられます。

一方で、見た目には元気そうでも、

  • 尿路感染症
  • 生後早期の細菌感染症

などが見つかることもあります。

そのため当院では、授乳量だけで判断するのではなく、

  • 月齢
  • 発熱の有無
  • 体重増加
  • 尿量
  • 呼吸状態
  • 全身の診察

を総合的に評価し、お子さん一人ひとりに合わせた診療を行っています。

また、「母乳は足りているのか」「ミルクの量はこのままでよいのか」といった育児に関するご相談にも丁寧に対応しています。

まず大切なのは「赤ちゃん全体の様子」を見ること

赤ちゃんが一度に飲む量は、その日の体調や眠気、月齢などによって変化します。

そのため、「いつもより20〜30mL少なかった」「1回飲まなかった」ということだけで、すぐに病気とは限りません。

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、授乳量だけではなく、体重増加や発育、機嫌、尿量などを総合的に評価することの重要性が示されています。

また、小児栄養を専門とする大山牧子先生も、乳幼児の栄養評価では「食べた量・飲んだ量だけではなく、お子さん全体の成長や発達をみることが大切」という考え方を一貫して発信されています。

保護者の方は「決められた量を飲ませなければ」と不安になりやすいものですが、まずは次のような点を確認してみましょう。

元気はありますか?

  • 普段どおり手足を動かしている
  • あやすと笑う
  • 抱っこすると落ち着く

このような様子があれば、重い病気の可能性は低いことが多くあります。

おしっこは出ていますか?

十分に水分がとれているかを判断するうえで、おしっこの回数はとても大切です。

月齢によって多少異なりますが、

  • 普段どおりおむつが濡れている
  • 尿の色が濃くなっていない

ことを確認しましょう。

一方で、

  • 半日近くおしっこが出ない
  • おむつがほとんど濡れない

場合は脱水の可能性があります。

顔色や呼吸はいつもどおりですか?

  • 顔色が良い
  • 呼吸が苦しそうではない
  • 泣いたときに元気がある

ことも重要なポイントです。

逆に、

  • 顔色が悪い
  • 呼吸が速い
  • 息苦しそう

な場合は早めの受診をおすすめします。

家庭でできる対応

多くの赤ちゃんは、病気が重くなければご家庭での工夫によって授乳量が改善することがあります。

① 無理に飲ませようとしない

赤ちゃんが飲みたがらないと、「何とか飲ませなければ」と焦ってしまうのは当然です。

しかし、無理に哺乳びんや乳首を口に入れ続けると、授乳そのものを嫌がるようになることがあります。

飲まないときは、

  • 一度抱っこして落ち着かせる
  • 少し時間をあけて再度試す

など、赤ちゃんの様子をみながら進めましょう。

② 少量ずつ、こまめに授乳する

日本小児科学会や厚生労働省でも、体調が悪いときは少量を頻回に授乳することが勧められています。

一度にたくさん飲ませようとすると疲れてしまう赤ちゃんもいます。

そのため、

  • いつもの半分程度の量
  • 回数を増やして授乳する

ことで、結果的に1日の水分量を確保できることがあります。

特に発熱や軽い胃腸炎では、この方法が役立つことが少なくありません。

③ 鼻づまりがあるときは鼻水を吸ってあげましょう

赤ちゃんは鼻で呼吸をしながら授乳しています。

そのため、鼻づまりがあると十分に飲めなくなることがあります。

日本小児科学会や耳鼻咽喉科の診療でも、鼻汁による鼻閉がある場合は鼻吸引を行い、呼吸を楽にすることが勧められています。

特に授乳前に鼻水を吸ってあげると、飲みやすくなることがあります。

④ 母乳育児では授乳を続けましょう

厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、体調不良時であっても、授乳が可能であれば母乳を続けることが推奨されています。

母乳には水分だけでなく、赤ちゃんを感染から守るさまざまな成分も含まれています。

飲める量が少なくても、赤ちゃんが欲しがるタイミングに合わせて授乳を続けることが大切です。

脱水症状に注意しましょう

哺乳不良で最も注意が必要なのが脱水です。

赤ちゃんは体の水分量が多く、大人よりも短時間で脱水が進むことがあります。

次のような様子がないか確認してください。

脱水が疑われるサイン

  • おしっこの回数が少ない
  • 唇や口の中が乾いている
  • 泣いても涙が少ない
  • 活気がなく、ぐったりしている
  • 目がくぼんで見える
  • 皮膚に張りがない

これらの症状がみられる場合は、小児科を受診しましょう。

  • 軽い風邪による鼻づまり
  • 急性中耳炎
  • のどの炎症
  • 軽い胃腸炎

などが原因となっていることが多くみられます。

一方で、見た目には元気そうでも、尿路感染症や生後早期の細菌感染症が隠れていることもあります。

そのため当院では、授乳量だけではなく、

  • 全身状態
  • 体重増加
  • 呼吸
  • 尿量
  • 発熱の有無
  • 診察所見

を総合的に評価し、「ご家庭で様子をみてよい状態か」「追加の検査が必要か」を判断しています。

こんな時は小児科を受診しましょう

赤ちゃんは体が小さいため、ミルクや母乳を飲めない状態が続くと、短時間で脱水が進むことがあります。

「少し様子を見てもよい場合」と「早めに受診した方がよい場合」を知っておくことが大切です。

当日中に小児科を受診した方がよい症状

次のような場合は、その日のうちに小児科を受診しましょう。

  • 半日以上、ほとんどミルクや母乳を飲めない
  • おしっこの回数や量が明らかに減っている
  • 発熱がある
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 飲むたびに激しく泣く
  • 口の中を痛がる様子がある
  • 呼吸がいつもより速い
  • 体重が増えない、または減ってきた
  • 保護者が「いつもと様子が違う」と感じる

特に、生後間もない赤ちゃんでは症状がはっきりしないこともあります。「飲みが悪い」という症状だけが、病気の最初のサインであることも少なくありません。

すぐに救急受診が必要なサイン

次のような症状がある場合は、夜間や休日であっても速やかに医療機関を受診してください。

  • 生後3か月未満で38.0℃以上の発熱がある
  • 呼びかけても反応が乏しい
  • ぐったりして起きようとしない
  • 呼吸が苦しそう、肩で息をしている
  • 唇や顔色が紫色・青白い
  • けいれんを起こした
  • 嘔吐を繰り返し、まったく飲めない
  • 半日以上ほとんど尿が出ていない
  • 明らかな脱水症状がある

日本小児科学会や日本小児救急医学会でも、生後3か月未満の発熱や哺乳不良は慎重な評価が必要とされています。

赤ちゃんは短時間で状態が変化することがあります。「様子がおかしい」と感じたときは、遠慮せず受診してください。

小児科ではどのような診察をするの?

「ミルクや母乳を飲まない」という症状だけでも、小児科ではさまざまな原因を考えながら診察を行います。

まず確認するのは、

  • 体重の増え方
  • 授乳量や授乳回数
  • おしっこの回数
  • 発熱の有無
  • 嘔吐や下痢の有無
  • ご家庭での様子

です。

診察では、

  • 鼻づまりがないか
  • のどや口の中に炎症がないか
  • 中耳炎がないか
  • 呼吸の状態
  • 心雑音がないか
  • 脱水の程度

などを丁寧に確認します。

必要に応じて、

  • 尿検査
  • 血液検査
  • ウイルス抗原検査
  • 胸部レントゲン検査

などを行うことがあります。

また、生後3か月未満では、重い細菌感染症を見逃さないために入院での精密検査が必要になる場合もあります。

保護者の方へ伝えたいこと

小児栄養を専門とする大山牧子先生は、乳幼児の「食べる・飲む」を評価するときには、一回の授乳量だけではなく、成長や発育、全身状態を総合的にみることが大切であると繰り返し発信されています。

赤ちゃんは日によって飲む量が変わることがあり、それ自体は珍しいことではありません。

保護者の方は「予定より飲めなかった」「育児書どおりの量に届かなかった」と心配されることが多いですが、元気があり、体重が順調に増え、おしっこもしっかり出ている場合には、大きな問題がないことも少なくありません。

一方で、飲めない状態が続いたり、元気がない、尿量が減るなどの変化がある場合には、早めに小児科へ相談することが大切です。

「飲ませなければ」と一人で抱え込まず、困ったときには医療機関を頼ってください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 1回だけミルクを飲まなかったのですが、受診した方がよいですか?

機嫌が良く、その後は普段どおり飲めていて、おしっこも出ている場合には、ご家庭で様子を見られることが多いでしょう。ただし、飲まない状態が続く場合や、元気がない場合には受診をおすすめします。

Q2. 母乳だけでも水分は足りますか?

はい。母乳には十分な水分が含まれているため、母乳がしっかり飲めていれば、基本的には追加で水やお茶を与える必要はありません。

Q3. ミルクの量が毎日違っても大丈夫ですか?

赤ちゃんの授乳量には個人差があり、その日の体調や月齢によっても変化します。1回ごとの量ではなく、体重増加や尿量、全身状態を合わせて評価することが大切です。

Q4. 哺乳びんを嫌がるようになりました。

乳首のサイズや哺乳方法の変化が影響していることもありますが、鼻づまりや口の中の痛みなど、病気が原因の場合もあります。急に飲めなくなった場合は、小児科で原因を確認しましょう。

Q5. どのくらい飲めなければ受診した方がよいですか?

明確な量の基準はありませんが、「半日以上ほとんど飲めない」「尿量が減っている」「元気がない」といった場合には、早めの受診をおすすめします。

みなとみらい小児科クリニックで大切にしていること

みなとみらい小児科クリニックでは、「ミルクや母乳を飲まない」というご相談を日常的に診療しています。

診察では、授乳量だけではなく、

  • 月齢に応じた発育
  • 体重増加
  • 脱水の有無
  • 鼻やのど、耳の状態
  • 感染症の有無
  • ご家庭での授乳状況

などを総合的に評価しています。

実際には、軽い鼻かぜや急性中耳炎などが原因で飲みにくくなっていることもあれば、尿路感染症など治療が必要な病気が見つかることもあります。

また、「飲ませ方がこれでよいのか」「母乳やミルクの量は足りているのか」といった育児のお悩みにも丁寧にお答えし、保護者の方が安心して子育てを続けられるようサポートしています。

横浜市・みなとみらい周辺で赤ちゃんの授乳についてお困りの際は、お気軽にご相談ください。

参考資料

  • 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
  • 厚生労働省「健やか親子21」
  • 日本小児科学会「乳幼児の栄養・育児に関する提言」
  • 日本小児科学会「子どもの救急(こどもの救急オンライン)」
  • 日本新生児成育医学会「新生児診療ガイドライン」
  • 日本小児救急医学会「小児救急診療に関する資料」
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会「小児の栄養管理に関する資料」
  • 日本耳科学会「小児急性中耳炎診療ガイドライン2024」
  • 日本マススクリーニング学会「新生児マススクリーニングに関する資料」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)「感染症情報」
  • 大山牧子『子どもの偏食外来』(診断と治療社)

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

『赤ちゃんが泣き止まない!』何かの病気?

子どもの乳児疝痛(コリック)とは?赤ちゃんが泣き止まない原因・対処法・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんが何時間も泣き止まない……それは乳児疝痛(コリック)かもしれません

「おむつを替えても泣き止まない」「授乳をしても泣き続ける」「毎日夕方になると何時間も泣く」――このようなお悩みで小児科を受診される保護者の方は少なくありません。

乳児疝痛(コリック)は、生後2〜3週間頃から生後3〜4か月頃までの赤ちゃんによくみられる、原因がはっきりしない激しい泣きのことです。多くは成長とともに自然に改善しますが、まれに治療が必要な病気が隠れていることもあります。

「自分の育て方が悪いのでは」と悩まれる保護者の方もいらっしゃいますが、**乳児疝痛は保護者の育て方や愛情不足が原因ではありません。**赤ちゃんの様子をよく観察し、心配な症状がある場合は小児科へ相談しましょう。

赤ちゃんが泣き止まない「乳児疝痛(コリック)」とは?

乳児疝痛とは、健康に見える赤ちゃんが、特に夕方から夜にかけて長時間泣き続ける状態を指します。

以前は、次の「3のルール」が診断の目安として使われていました。

  • 1日3時間以上泣く
  • 週3日以上みられる
  • 3週間以上続く

現在では、この条件に厳密に当てはまらなくても、保護者が困るほど繰り返し激しく泣く状態であれば、乳児疝痛として考えられることがあります。

乳児疝痛は決して珍しいものではなく、多くの赤ちゃんにみられます。

乳児疝痛の原因

乳児疝痛の原因は、現在も完全には解明されていません。

次のような複数の要因が関係すると考えられています。

  • 脳や神経の発達がまだ未熟である
  • 昼夜の生活リズムが整っていない
  • お腹にガスがたまりやすい
  • 音や光などの刺激に敏感である
  • 疲れや眠気がたまっている
  • 赤ちゃん自身の気質や個性が影響している

一つの原因だけで起こるのではなく、いくつかの要因が重なって起こると考えられています。

乳児疝痛の主な症状

乳児疝痛では、次のような様子がみられます。

  • 毎日ほぼ同じ時間帯に泣く
  • 特に夕方から夜にかけて激しく泣く
  • 顔を真っ赤にして泣く
  • 抱っこや授乳をしても泣き止まない
  • 足をお腹の方へ曲げ、力を入れることがある
  • 数時間泣き続けることがある
  • 泣いていない時間は比較的元気である
  • 授乳や体重増加はおおむね順調である

一方で、発熱や哺乳不良、ぐったりしている様子がある場合は、乳児疝痛以外の病気も考える必要があります。

小児科ではどのように診断するの?

乳児疝痛を診断するための特別な検査はありません。

小児科では、まず次のような点を詳しく確認します。

  • いつ頃から泣くようになったか
  • 泣く時間帯や長さ
  • 母乳やミルクを飲めているか
  • 体重が順調に増えているか
  • おしっこやうんちの回数・状態
  • 発熱や嘔吐がないか
  • 泣き方が普段と違わないか

そのうえで、耳、のど、呼吸、心音、お腹、皮膚など、赤ちゃんの全身を丁寧に診察します。

必要に応じて血液検査や尿検査、超音波検査などを行い、次のような病気が隠れていないかを確認します。

  • 中耳炎
  • 尿路感染症
  • 便秘
  • 胃食道逆流症
  • 牛乳たんぱくアレルギー
  • 鼠径ヘルニアの嵌頓
  • 腸重積
  • 外傷

家庭でできるケア

乳児疝痛をすぐに治す特効薬はありませんが、赤ちゃんが安心できる環境を整えることで、泣き方が和らぐことがあります。

基本的なことを確認する

まずは次の点を一つずつ確認しましょう。

  • お腹が空いていないか
  • おむつが汚れていないか
  • 暑すぎたり寒すぎたりしないか
  • 衣類がきつくないか
  • 眠いのにうまく眠れない状態ではないか
  • 鼻づまりなどで苦しくないか

抱っこで安心させる

赤ちゃんは抱っこされることで安心することがあります。

  • 縦抱きにする
  • 抱っこ紐を使う
  • ゆっくり歩く
  • 優しく背中をトントンする

必ず泣き止むわけではありませんが、赤ちゃんが落ち着くきっかけになることがあります。

音や光などの刺激を減らす

赤ちゃんが疲れているような場合は、静かな環境を整えましょう。

  • テレビや大きな音を控える
  • 部屋の明かりを少し落とす
  • 人の出入りを少なくする

おくるみを安全に使う

月齢の低い赤ちゃんでは、おくるみで優しく包むと落ち着くことがあります。

ただし、次の点に注意してください。

  • 顔や口を覆わない
  • きつく巻きすぎない
  • 股関節を強く締め付けない
  • 寝かせるときは仰向けにする
  • 寝返りの兆候が出たら使用を中止する

気分転換をする

抱っこで外の空気を吸ったり、ベビーカーで短時間散歩したりすると、泣き方が和らぐことがあります。

赤ちゃんを激しく揺さぶらないでください

赤ちゃんが何時間も泣き続けると、保護者の方も心身ともに疲れてしまいます。

しかし、次のような行為は避けてください。

  • 赤ちゃんを激しく揺さぶる
  • 大声で怒鳴る
  • 強く押さえつける
  • イライラしたまま無理にあやし続ける

赤ちゃんを激しく揺さぶると、脳や目に重大な障害が生じる危険があります。

どうしてもつらいときは、赤ちゃんをベビーベッドなどの安全な場所に仰向けで寝かせ、数分間その場を離れて気持ちを落ち着けましょう。

ご家族や周囲の方に赤ちゃんをお願いし、保護者の方が休むことも大切です。

母乳やミルクが原因ですか?

多くの場合、母乳やミルク、保護者の育て方が乳児疝痛の原因ではありません。

自己判断で母乳を中止したり、ミルクを何度も変更したりする必要はありません。

ただし、次のような問題が隠れている場合があります。

  • 哺乳量が足りていない
  • 牛乳たんぱくアレルギー
  • 胃食道逆流症
  • 授乳時に空気を多く飲み込んでいる

授乳量や体重の増え方が心配な場合は、小児科へ相談しましょう。

乳児疝痛の治療

乳児疝痛そのものを治す特効薬はありません。

治療や対応の中心は、次の3点です。

  • 赤ちゃんが安心できる環境を整える
  • 病気が隠れていないか確認する
  • 保護者が無理をしすぎないよう支援する

診察の結果、中耳炎、尿路感染症、便秘、胃食道逆流症などが見つかった場合は、それぞれの病気に応じた治療を行います。

こんなときは小児科を受診してください

次のような症状がある場合は、乳児疝痛ではなく、別の病気が隠れている可能性があります。

  • 発熱がある
  • 母乳やミルクをほとんど飲まない
  • 繰り返し吐く
  • 緑色のものを吐く
  • 血便がある
  • お腹が大きく張っている
  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色が悪い
  • 元気がない
  • ぐったりしている
  • けいれんがある
  • 泣き方が普段と明らかに違う
  • 触ると強く痛がる部分がある

特に、生後3か月未満の赤ちゃんに発熱がある場合は、早めの受診が必要です。

症状が強い場合や、夜間・休日で判断に迷う場合は、救急医療機関への相談も検討してください。

当院でよくあるご相談

みなとみらい小児科クリニックでは、次のようなご相談を多くいただきます。

  • 「毎日夕方になると何時間も泣きます」
  • 「抱っこしても授乳しても泣き止みません」
  • 「お腹が痛いのでしょうか」
  • 「母乳が足りないのでしょうか」
  • 「自分の育て方が悪いのでしょうか」
  • 「病気が隠れていないか心配です」

実際には乳児疝痛であることが多い一方で、中耳炎や便秘、胃食道逆流症、尿路感染症など、治療が必要な病気が見つかることもあります。

また、赤ちゃんの症状だけでなく、保護者の方の睡眠不足や疲労、不安が大きくなっていることも少なくありません。

当院では赤ちゃんの全身を丁寧に診察し、ご家庭でできる対応や育児の工夫についても、わかりやすくご説明しています。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんが泣き止まずお困りの方へ

赤ちゃんが長時間泣き続けると、「何か病気ではないか」「このまま様子を見ていて大丈夫なのか」と不安になるのは当然のことです。

多くは乳児疝痛によるもので、成長とともに自然に落ち着いていきます。しかし、まれに治療が必要な病気が隠れていることもあります。

みなとみらい小児科クリニックでは、乳児疝痛をはじめ、「赤ちゃんが泣き止まない」「機嫌が悪い」「授乳がうまくいかない」「何時間も泣き続ける」といったご相談にも対応しています。

赤ちゃんの全身状態を丁寧に確認し、必要に応じて検査や治療を行うとともに、ご家庭で安心して育児ができるようサポートします。

乳児疝痛は、保護者の育て方や愛情不足が原因ではありません。泣き止まない時間が続くことは、ご家族にとっても大きな負担になります。

「受診するほどではないかもしれない」「こんなことで相談してもよいのかな」と迷われる場合でも、どうぞお気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 毎日同じ時間に泣くのは異常ですか?

乳児疝痛では、夕方から夜にかけて、ほぼ同じ時間帯に泣くことがあります。ただし、発熱、嘔吐、哺乳不良、ぐったりしているなどの症状を伴う場合は受診してください。

Q. 抱き癖がつくので抱っこしない方がよいですか?

乳児期の赤ちゃんは、抱っこされることで安心感を得ます。泣いているときは、安心して抱っこしてあげてください。

Q. 泣き止まないとき、少し離れてもよいですか?

赤ちゃんを安全な寝床へ仰向けに寝かせたうえで、保護者の方が数分間その場を離れて気持ちを落ち着けることは大切です。激しく揺さぶったり、強く押さえつけたりしないでください。

Q. 乳児疝痛はいつ頃治りますか?

多くは生後3〜4か月頃から改善し、生後5か月頃までには落ち着いていきます。ただし、経過には個人差があります。

参考資料

  • 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」
  • こども家庭庁「乳幼児健康診査に関する情報」
  • 日本小児科学会「赤ちゃんが泣きやまない」
  • 日本小児科学会「Injury Alert」
  • 日本小児救急医学会の乳児の啼泣に関する資料
  • 日本外来小児科学会の育児支援に関する資料
  • Rome Foundation「Rome IV Diagnostic Criteria for Infant Colic」
  • American Academy of Pediatrics「Infant Colic」

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

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