B型肝炎ワクチンとは?赤ちゃんへの必要性・接種時期・副反応を小児科医がわかりやすく解説

お知らせ
2026.07.17

B型肝炎ワクチンとは?赤ちゃんへの必要性・接種時期・副反応を小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんの将来の健康を守る大切な予防接種

赤ちゃんが生後2か月を迎える頃になると、5種混合ワクチンや肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンなど、さまざまな予防接種が始まります。

その中の一つがB型肝炎ワクチンです。

「B型肝炎は大人の病気ではないの?」
「家族にB型肝炎の人がいなくても必要?」
「こんなに小さい赤ちゃんに接種して大丈夫?」
「副反応が心配…」

このような疑問や不安を感じるお父さん、お母さんもいらっしゃると思います。

B型肝炎は、B型肝炎ウイルス(HBV)が肝臓に感染して起こる病気です。特に乳幼児期に感染すると、ウイルスが体内に長期間残る「持続感染」につながりやすく、将来、慢性肝炎や肝硬変、肝細胞がんを発症する原因となることがあります。

B型肝炎ワクチンは、こうした将来の病気につながるB型肝炎ウイルスへの感染を防ぐための大切な予防接種です。

日本では2016年10月から0歳児を対象とした定期予防接種となっており、標準的には生後2か月から接種を始めます。

この記事では、厚生労働省、日本小児科学会などの信頼できる情報をもとに、B型肝炎ワクチンの必要性、接種スケジュール、副反応などについて分かりやすく解説します。

B型肝炎とは?

B型肝炎は、B型肝炎ウイルスが肝臓に感染することで起こる病気です。

感染すると、発熱、だるさ、食欲低下、吐き気、黄疸などがみられることがありますが、特に乳幼児では感染しても目立った症状が現れないことがあります。

症状がないからといって、必ずしも問題がないわけではありません。

乳幼児期に感染するとウイルスを体内から排除できず、長期間ウイルスを保有する「持続感染」の状態になることがあります。その後、慢性肝炎から肝硬変、肝細胞がんへ進行する場合があります。

そのため、感染してから治療するだけではなく、ワクチンによって感染そのものを予防することが重要です。

B型肝炎ウイルスはどのように感染するの?

B型肝炎ウイルスは、主に感染している人の血液や体液を介して感染します。

赤ちゃんでは、お母さんがB型肝炎ウイルスを持っている場合に、出産時などに感染する「母子感染」が重要な感染経路です。

一方、母子感染だけではなく、家族など身近な人から血液や体液を介して感染する「水平感染」もあります。

なお、咳やくしゃみをしたり、抱っこをしたり、一緒に遊んだりするような通常の日常生活だけで簡単に感染する病気ではありません。

日本小児科学会では、家族内に母親以外のB型肝炎ウイルスキャリアがいる場合には、生後2か月を待たずに早期接種することが望ましいとしています。

なぜ赤ちゃんにB型肝炎ワクチンが必要なの?

B型肝炎では、感染した年齢によって持続感染となるリスクが異なります。

特に新生児や乳幼児は、B型肝炎ウイルスに感染すると持続感染につながりやすいことが知られています。

感染してもすぐには症状が現れず、そのまま長期間経過することもあります。その後、慢性肝炎や肝硬変、肝細胞がんなどを発症する可能性があります。

そのため、感染する前の乳児期からワクチンで免疫をつけておくことが重要です。

B型肝炎ワクチンで予防できる病気

B型肝炎ワクチンの目的は、B型肝炎ウイルスへの感染を予防することです。

感染を防ぐことによって、将来的に次のような病気を予防することにつながります。

  • 急性B型肝炎
  • B型肝炎ウイルスの持続感染
  • 慢性B型肝炎
  • 肝硬変
  • 肝細胞がん

B型肝炎ワクチンを広く導入した国では、小児のB型肝炎ウイルス感染だけでなく、若年者の肝細胞がんが減少したことも報告されています。

B型肝炎ワクチンの接種スケジュール

日本の定期接種では、1歳になるまでに合計3回接種します。

標準的な接種時期は次のとおりです。

1回目

生後2か月頃に接種します。

2回目

1回目から27日以上あけて接種します。標準的には生後3か月頃です。

3回目

1回目から139日以上あけて接種します。標準的には生後7〜8か月頃です。

生後2か月頃には、5種混合ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンなども始まります。

B型肝炎ワクチンは、これらのワクチンと同時に接種することができます。

複数のワクチンを同時接種することで、必要な予防接種を適切な時期に進めやすくなります。

お母さんがB型肝炎ウイルスを持っている場合は?

妊婦健診でお母さんがHBs抗原陽性と分かった場合には、通常の0歳児の定期接種とは異なる「母子感染予防」が必要です。

この場合は、出生後できるだけ早くB型肝炎ワクチンとHB免疫グロブリンによる予防を開始し、その後も決められたスケジュールでワクチンを接種します。

通常の定期接種とはスケジュールや対応が異なるため、出産した医療機関や小児科の指示に沿って予防を進めることが大切です。

B型肝炎ワクチンの副反応

B型肝炎ワクチンは、国内外で長年使用されているワクチンです。

接種後には、

  • 注射した部分の赤み
  • 腫れ
  • しこり
  • 痛み
  • 発熱
  • 不機嫌

などがみられることがあります。

多くは一時的な反応です。

非常にまれですが、アナフィラキシーなどの重いアレルギー反応が起こることがあります。

接種後に、

  • 呼吸が苦しい
  • 全身にじんましんが出る
  • 顔色が悪い
  • 意識がはっきりしない
  • ぐったりしている

など、いつもと明らかに違う症状がみられた場合は、速やかに医療機関へご相談ください。

副反応が心配でも接種した方がよいのでしょうか?

ワクチン接種を前に、「副反応が心配」と感じるのは自然なことです。

B型肝炎ワクチンでも副反応が起こる可能性はありますが、多くは接種部位の赤みや腫れなどの一時的な反応です。

一方、乳幼児期にB型肝炎ウイルスへ感染すると持続感染となり、将来の慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がんにつながる可能性があります。

B型肝炎ワクチンは、こうした将来の病気につながる感染を予防するための重要な定期予防接種です。

不安なことがある場合には、接種を自己判断で見合わせるのではなく、小児科医へご相談ください。

よくある質問

Q. 少し風邪気味でもB型肝炎ワクチンを受けられますか?

A.
軽い鼻水や咳などがあっても、全身状態が良ければ接種できる場合があります。

一方、発熱している場合や全身状態がよくない場合などは、接種を延期することがあります。

接種当日にお子さんの体調を確認し、医師が接種可能か判断します。

Q. 接種予定日を過ぎてしまいました。最初からやり直しですか?

A.
接種が予定より遅れてしまった場合でも、自己判断で諦める必要はありません。

これまでの接種回数、接種日、現在の年齢などを確認して、その後の接種スケジュールを調整します。

母子健康手帳を持参して小児科へご相談ください。

Q. B型肝炎ワクチンは本当に赤ちゃんに必要ですか?

A.
B型肝炎は、乳幼児期に感染すると持続感染につながりやすいという特徴があります。

感染を予防することは、目の前の肝炎だけでなく、将来の慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がんを防ぐことにもつながります。

そのため、B型肝炎ワクチンは赤ちゃんの将来の健康を守るために重要な定期予防接種の一つです。

Q. ほかのワクチンと同時接種できますか?

A.
はい。B型肝炎ワクチンは、5種混合ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンなどと同時接種できます。

生後2か月から複数の予防接種が始まるため、同時接種を利用することで必要なワクチンを適切な時期に進めやすくなります。

接種するワクチンについて分からない場合は、母子健康手帳を確認しながらご案内します。

Q. 横浜市西区戸部町からB型肝炎ワクチンを接種できますか?

A.
はい。みなとみらい小児科クリニックは横浜市西区みなとみらいにあり、戸部町をはじめ、戸部本町・花咲町・紅葉ケ丘など周辺地域からもB型肝炎ワクチンの予防接種で受診いただけます。

B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルスへの感染を予防するためのワクチンです。乳児の定期接種では、標準的に生後2か月から接種を開始し、1歳になるまでに3回接種します。

「いつ接種すればいい?」「接種間隔が空いてしまった」「ほかのワクチンと同時接種できる?」など、B型肝炎ワクチンについて分からないことがありましたらご相談ください。母子健康手帳でこれまでの接種歴を確認しながら、お子さんに合わせた接種スケジュールをご案内します。

B型肝炎ワクチンについてのまとめ

B型肝炎ワクチンは、B型肝炎ウイルスへの感染を予防するための大切な定期予防接種です。

乳幼児期にB型肝炎ウイルスへ感染すると持続感染となりやすく、将来、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞がんにつながることがあります。

定期接種では、標準的に生後2か月から接種を開始し、1歳になるまでに3回接種します。

接種スケジュールや同時接種、副反応について分からないことがある場合や、予定どおりに接種できなかった場合には、母子健康手帳を持参して小児科へご相談ください。

横浜市西区・中区・神奈川区でB型肝炎ワクチンをご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後2か月からのB型肝炎ワクチンをはじめ、乳幼児期の定期予防接種・任意予防接種を積極的に行っています。

「生後2か月になったけれど、どのワクチンから始めればいい?」
「同時接種が心配」
「接種が予定より遅れてしまった」
「母子健康手帳を見ても次に何を接種すればよいか分からない」

このようなご相談にも、お子さんの年齢やこれまでの接種歴を確認しながら、分かりやすくご説明します。

B型肝炎ワクチンだけではなく、5種混合ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ロタウイルスワクチンなど、生後2か月から始まる予防接種についてまとめてご相談いただけます。

横浜市西区みなとみらいをはじめ、戸部町・戸部本町・花咲町・紅葉ケ丘など西区周辺、中区・神奈川区で赤ちゃんの予防接種をご検討の方は、みなとみらい小児科クリニックへご相談ください。

参考資料

世界保健機関(WHO)B型肝炎・B型肝炎ワクチン関連資料

厚生労働省「B型肝炎ワクチン」

厚生労働省「予防接種・ワクチン情報」

日本小児科学会「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール 2026年4月1日版」

日本小児科学会「B型肝炎ウイルス母子感染予防のための指針」

国立感染症研究所・感染症情報

公開日: 2026年7月17日
更新日: 2026年8月17日
監修者: みなとみらい小児科クリニック院長

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