赤ちゃんのヘルメット治療の費用は?自由診療の内訳と医療費控除の考え方

頭のかたち外来
2026.09.22

赤ちゃんの頭の形が気になってヘルメット治療を調べ始めると、最初に引っかかるのが費用ではないでしょうか。数十万円という金額を見て、そこで検討が止まってしまう保護者の方も少なくありません。

ただ、費用の話は金額だけでは決まりません。何に対して支払う費用なのか、保険が使えないのはなぜか、確定申告で戻る可能性はあるのか、という3点が分かると、家計の中で判断しやすくなるでしょう。ここでは当院の費用を示したうえで、その内訳と医療費控除の考え方をお伝えします。

ヘルメット治療は自由診療で費用がかかる

ヘルメット治療は保険が使えない自由診療です。みなとみらい小児科クリニックでのBerry社Baby Band 3によるヘルメット治療費は、38万5000円(税込)となっています。

一方で、頭のかたち外来の初診は保険診療です。つまり、相談して評価を受ける段階と、実際にヘルメットを作って治療する段階では、費用のかかり方が変わります。まず相談してみたいという段階であれば、保険診療の範囲で頭の形を評価できるとお考えください。

ここは誤解されやすい点です。ヘルメット治療の費用を調べているうちに、相談そのものに数十万円かかると受け取ってしまう方がいます。治療を受けると決めた場合にかかるのが自由診療の費用であって、評価を受けるだけであれば別の話になります。

治療費に含まれるものと、別にかかるもの

治療費は、ヘルメットという物の代金だけではありません。作って渡して終わりではなく、治療期間を通した評価と調整が含まれます。

当院では、定期的な3D撮影によって頭の形の変化を確認しながら、お子さんに合わせた治療期間をご提案する形をとっています。ヘルメットは成長に合わせた調整が欠かせませんし、装着状況によって経過も変わってくるでしょう。治療費は、この一連の過程に対する費用だと捉えてください。

一方で、治療費とは別に必要になるものもあります。当院では、ヘルメット治療をご希望されるすべてのお子さんに、診療方針として提携しているけいゆう病院で頭部レントゲン撮影をお願いしています。これは、頭蓋縫合早期癒合症という別の病気を疑う所見がないことを確認するための検査です。位置的頭蓋変形とは原因も治療方法も異なる病気ですので、この確認を省くことはできません。

見積もりを比べるときは、金額そのものより、その金額に何が含まれているかを確認してください。調整の回数や経過観察の費用が別建てになっている場合、総額は変わってきます。

保険が使えないのはなぜか

ヘルメット治療が自由診療である理由は、公的医療保険の給付対象に位置づけられていないためです。病気の治療として保険で認められている範囲と、頭の形を整える治療とでは、制度上の扱いが分かれています。

同じ頭の形の相談でも、診察や検査は保険診療として行えます。当院で初診が保険診療になるのは、そのためです。保険が使えるかどうかは、医療機関の方針ではなく制度の側で決まっていると考えてください。

自由診療であることは、価格が医療機関ごとに違うことも意味します。採用しているヘルメットの種類、含まれる調整の範囲、経過観察の頻度によって、費用は変わってきます。他院と比較する際は、同じ条件で比べているかどうかにご注意ください。

なお、自由診療だから効果が確かめられていないという話ではありません。保険が使えるかどうかは、治療の価値ではなく制度上の位置づけの問題です。この2つを混同すると、判断の材料を1つ失うことになるでしょう。

医療費控除を確認する価値がある

自由診療であっても、医療費控除の対象になる可能性があります。ここは調べずに終わってしまう方が多い部分でしょう。

国税庁のタックスアンサーでは、医療費控除の対象となる医療費として、医師または歯科医師による診療または治療の対価が挙げられています。あわせて、医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、補聴器、義歯、眼鏡などの購入費用や、コルセットなどの医療用器具等の購入代で通常必要なものも対象に含まれるとされています。いずれも、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額が対象です。

ヘルメット治療がこれに当たるかどうかは、個別の状況によって判断が変わります。治療として必要と判断されたものかどうかが問われるためです。必ず控除されると保証できるものではありませんので、領収書を保管したうえで、所轄の税務署や国税局電話相談センターにご確認ください。

確認しておきたいのは、医療費控除が世帯単位で計算される点です。1年間に支払った医療費を家族分まとめて申告できますので、ヘルメット治療の費用だけでなく、その年の通院や治療の費用を合わせて計算してみるとよいでしょう。あわせて、お住まいの自治体に独自の助成があるかどうかも確認しておくと安心です。

費用より先に決まってしまうことがある

費用を検討している間に、治療を選べる時期が過ぎてしまうことがあります。ヘルメット治療は、赤ちゃんの頭蓋骨が成長する力を利用する治療だからです。

月齢が進むほど頭の成長はゆるやかになり、同じ治療でも得られる変化は小さくなっていきます。開始が遅れると治療期間が長くなることもあります。つまり、費用を比較している数か月の間に、条件そのものが変わってしまう可能性があるわけです。

もう1つ知っておいていただきたいのは、すべての赤ちゃんにヘルメット治療が必要なわけではないという点です。軽症であれば、ご家庭でのケアや経過観察で改善することも少なくありません。費用を調べる前に、そもそも治療が必要な状態なのかを確かめたほうが、結果的に回り道が減ります。

よくある質問(FAQ)

ヘルメット治療に保険は使える?

使えません。ヘルメット治療は自由診療です。当院でのBaby Band 3による治療費は38万5000円(税込)となっています。なお、頭のかたち外来の初診は保険診療で行っています。

相談するだけでも費用はかかる?

頭のかたち外来の初診は保険診療ですので、自由診療の費用がかかるのは治療を受けると決めた場合になります。まずは評価だけを受けたいというご希望でも問題ありません。

医療費控除の対象になる?

個別の状況によって判断が変わります。国税庁は、治療のために直接必要な医療用器具の購入代などを対象として挙げていますが、ヘルメット治療が該当するかは一律には決まりません。領収書を保管し、所轄の税務署にご確認ください。

治療費のほかにかかる費用は?

当院では、治療開始前に提携しているけいゆう病院で頭部レントゲン撮影をお願いしています。これは頭蓋縫合早期癒合症を疑う所見がないことを確認するための検査です。

費用を抑えるために様子を見てもよい?

様子を見る間に月齢が進み、治療で得られる変化が小さくなることがあります。頭の成長を利用する治療のため、時期が結果を左右するでしょう。費用の検討と並行して、早めに評価だけでも受けておくことをおすすめします。

他院と費用を比べるときは何を見ればよい?

金額だけでなく、その金額に何が含まれているかを見てください。ヘルメットの種類、調整の回数、経過観察の頻度、別途かかる検査の有無によって、総額は変わってきます。

費用を含めて相談したいときはみなとみらい小児科クリニックへ

費用の話も含めて、遠慮なくご相談ください。金額を伏せたまま治療を勧めることはありません。

みなとみらい小児科クリニックの頭のかたち外来では、まず現在の頭の形を評価し、経過観察でよいのか、ご家庭でのケアが中心になるのか、ヘルメット治療を検討する段階なのかをお伝えしています。この初診は保険診療で行っていますので、費用の見通しが立たないまま治療に進むことはありません。

ヘルメット治療を選ばれる場合は、提携するけいゆう病院での頭部レントゲン撮影で頭蓋縫合早期癒合症を疑う所見がないことを確認したうえで開始します。治療中は定期的な3D撮影で変化を確認する流れです。当院で採用しているBerry社Baby Band 3では、メーカーは1日23時間程度の装着を推奨しています。

頭のかたち外来には、横浜市西区・中区・南区・神奈川区を中心にご来院いただいています。頭の形が少し気になるだけという段階でも、費用を知ってから考えたいという段階でも、まずはお声がけください。