
赤ちゃんの向き癖・絶壁・斜頭症が気になる方へ|頭の左右差と家庭でできる対策Q&A
赤ちゃんを見ていて、
- 「いつも同じ方向ばかり向いている」
- 「後頭部の片側だけ平らになってきた」
- 「耳の位置が左右で違う気がする」
- 「おでこの形まで左右で違って見える」
- 「タミータイムをした方がいい?」
- 「寝かせ方を変えれば頭の形は良くなる?」
- 「ドーナツ枕は使った方がいい?」
と気になったことはありませんか?
赤ちゃんの頭蓋骨は成長途中にあり、同じ方向を向く時間が長いことなどによって後頭部の一部に圧がかかり、位置的頭蓋変形(斜頭症・短頭症など)がみられることがあります。
一方、頭の形を整える目的で睡眠中にうつ伏せ寝や横向き寝にしたり、枕などを使用したりすることは、安全な睡眠の観点から注意が必要です。
みなとみらい小児科クリニックでは、横浜市西区みなとみらいで、向き癖・絶壁・斜頭症など赤ちゃんの頭の形についてご相談いただける「頭の形外来」を行っています。
頭の形だけでなく、向き癖や首の動きなども含めて小児科医が診察し、頭部を計測します。必要に応じて3D撮影を行い、頭の左右差や変形の程度を客観的に評価します。
ここでは、赤ちゃんの向き癖、斜頭症、絶壁、タミータイム、寝かせ方などについて、保護者の方からよくいただくご質問にお答えします。
Q1. 向き癖が強いのですが、頭の形に影響しますか?
はい。いつも同じ方向を向いている状態が続くと、後頭部の同じ場所に圧がかかる時間が長くなり、頭の左右差につながることがあります。ただし、向き癖がある赤ちゃん全員に強い頭蓋変形が生じるわけではありません。
頭の形には、向き癖、首の動き、後頭部の同じ部分に圧がかかる時間など、さまざまな要因が関係します。
特に、
- ほとんどいつも同じ方向を向いている
- 反対側を向かせてもすぐ戻ってしまう
- 反対方向へ首を動かしにくい
- 後頭部の片側が平らになってきた
- 耳やおでこの位置にも左右差がある
といった場合には、頭の形だけでなく首の動きも確認することが大切です。
ご家庭では、赤ちゃんが起きている時間に抱っこの向きや話しかける方向を工夫したり、大人が見守りながらタミータイムを取り入れたりすることで、後頭部の同じ場所に圧がかかり続ける時間を減らすことができます。
ただし、こうした家庭での工夫だけで頭の形が必ず改善するわけではありません。頭の左右差がすでに目立っている場合や、首を反対側へ向けにくい場合には、一度頭の形と首の動きを評価してもらうことをおすすめします。
Q2. 向き癖は放っておいても自然に治りますか?
成長に伴って頭や首を動かす機会が増え、向き癖が目立ちにくくなる赤ちゃんもいます。ただし、向き癖や、それに伴う頭の変形がどの程度改善するかには個人差があります。
向き癖が続くと、後頭部の同じ部分に圧がかかる時間が長くなり、位置的斜頭症などの頭の左右差につながることがあります。
また、「単なる向き癖だと思っていたけれど、反対方向へ首を十分に動かせない」という場合には、斜頸など首の状態が関係していることもあります。
位置的頭蓋変形に対しては、赤ちゃんが起きている時間の姿勢を工夫することなどが行われます。また、首の動きに制限がある場合などには、状態に応じて理学療法が検討されることがあります。
「いつまで様子を見ればよいのか分からない」「反対側をほとんど向かない」「頭の左右差も目立ってきた」という場合には、長期間自己判断で様子を見るのではなく、頭の形と首の動きを一度確認してもらうとよいでしょう。
Q3. 斜頭症とはどんな頭の形ですか?
斜頭症とは、頭の形に左右差がある状態を指します。乳児期によくみられる位置的斜頭症では、後頭部の片側が反対側より平らになり、上から見たときに頭全体が左右非対称に見えることがあります。
変形が目立つ場合には、後頭部だけではなく、耳や額の位置にも左右差がみられることがあります。
位置的斜頭症では、向き癖などによって後頭部の同じ部分に圧がかかることが関係します。
ただし、「頭が左右非対称に見える=すべて位置的斜頭症」というわけではありません。まれではありますが、頭蓋骨のつなぎ目である頭蓋縫合が通常より早く癒合する「頭蓋縫合早期癒合症」などとの鑑別が必要になる場合があります。
そのため、頭の形を評価するときには、後頭部だけを見るのではなく、頭全体の形、耳や額の位置、頭囲、首の動きなどを確認します。
みなとみらい小児科クリニックでは、小児科医による診察と頭部計測を行い、必要に応じて3D撮影によって頭の形や左右差を客観的に評価します。「斜頭症なのか分からない」という段階でもご相談いただけます。
Q4. 赤ちゃんの「絶壁」と「短頭症」は同じですか?
同じ意味とは限りません。「絶壁」は日常的に使われている言葉で、医学的な診断名ではありません。
いわゆる「絶壁」と呼ばれる頭の形の中には、後頭部全体が平らになり、頭の前後方向が相対的に短く見える「短頭症」が含まれることがあります。
ただし、後頭部が平らに見えるからといって、すべてが同じ程度の短頭症というわけではありません。また、後頭部全体が平らな短頭傾向に加えて、左右差を伴っている場合もあります。
頭の形を客観的に評価するためには、見た目だけではなく、頭の前後・左右・斜め方向などを計測する方法があります。必要に応じて3D撮影を行うことで、頭の形を立体的に記録・評価することもできます。
「絶壁に見えるけれど、どの程度なのか分からない」「このまま様子を見てよいのか知りたい」という場合には、実際に頭の形を計測することで、現在の状態を把握しやすくなります。
Q5. 耳の位置が左右で違って見えます。斜頭症でしょうか?
位置的斜頭症では、後頭部が平らになっている側の耳が前方にずれて見えることがあります。ただし、耳の位置だけで斜頭症と診断することはできません。
頭の形を評価するときには、
- 後頭部の左右差
- 頭を上から見たときの形
- 額の左右差
- 耳の位置
- 頭の前後・左右・斜め方向の計測
- 首の動き
などを総合的に確認します。
また、頭の変形パターンによっては、頭蓋縫合早期癒合症などとの鑑別が必要になることもあります。
「耳の位置が以前よりずれてきたように見える」「後頭部にも左右差がある」という場合には、耳だけを見るのではなく、頭全体の形を一度評価しておくことをおすすめします。
Q6. おでこの形まで左右で違います。受診した方がいいですか?
はい。後頭部だけでなく額にも明らかな左右差がある場合には、一度頭全体の形を評価してもらうことをおすすめします。
位置的斜頭症では、後頭部の片側が平らになるだけではなく、変形の程度によっては、後頭部が平らになっている側の額が前方へ張り出して見えたり、同じ側の耳が前方にずれて見えたりすることがあります。
ただし、額や耳の左右差だけで位置的斜頭症と診断することはできません。頭全体の形や変形のパターン、頭囲、首の動きなどを確認する必要があります。
また、まれではありますが、頭蓋縫合早期癒合症などでも特徴的な頭の変形が生じることがあります。
「後頭部だけでなく、おでこや耳の位置も左右で違う」「以前より左右差が目立ってきた」と感じる場合には、現在の頭の形を一度評価しておくと、その後の経過や対応を考えやすくなります。
Q7. タミータイムは頭の形への対策にもなりますか?
はい。赤ちゃんが起きていて、大人が見守っている状態で行うタミータイムは、後頭部の同じ場所に圧がかかり続ける時間を減らす方法の一つです。
タミータイムは、赤ちゃんが起きている時間にうつ伏せになって過ごす時間です。首や肩、体幹などを使う機会にもなります。
ただし、タミータイムだけで頭の形が必ず改善するわけではありません。頭の形の変化には、月齢、変形の程度、向き癖、首の動きなどが関係するため、改善の程度には個人差があります。
また、タミータイムと睡眠中のうつ伏せ寝は明確に分けて考える必要があります。
タミータイムは、
- 赤ちゃんが起きているとき
- 大人がそばで見守っているとき
に行ってください。
睡眠時は、乳幼児突然死症候群(SIDS)などのリスクを減らすため、仰向けで寝かせることが推奨されています。
頭の形を整える目的で睡眠中にうつ伏せ寝をさせることは避け、安全な睡眠を優先してください。
Q8. 頭の形を良くするために、横向きやうつ伏せで寝かせてもいいですか?
いいえ。頭の形を整える目的で、睡眠中に横向きやうつ伏せの姿勢に固定することはおすすめできません。乳児の安全な睡眠では、仰向けで寝かせることが基本です。
「平らになっている部分を下にしなければ頭の形が良くなるのでは」と考えることもあるかもしれませんが、頭の形への対応よりも、まず睡眠中の安全を優先することが大切です。
乳児の睡眠では、仰向けで寝かせ、硬く平らな寝床を使用し、枕や柔らかい寝具、位置を固定するための器具などを睡眠環境に置かないことが推奨されています。
頭の形への対応は睡眠姿勢を変えるのではなく、赤ちゃんが起きている時間に、
- 抱っこの向きを工夫する
- 声をかける方向や興味を引く方向を工夫する
- 大人が見守りながらタミータイムを行う
など、安全性に配慮した方法を取り入れます。
ただし、こうした家庭での対応だけで頭の形の改善が保証されるわけではありません。左右差や扁平が目立つ場合、向き癖が強い場合、首を動かしにくい場合には、一度状態を評価してもらうことをおすすめします。
Q9. ドーナツ枕を使えば絶壁は治りますか?
ドーナツ枕など特定の枕を使うことで、赤ちゃんの絶壁や位置的頭蓋変形が確実に改善するとする十分な医学的根拠は確立していません。
また、頭の形への効果だけでなく、乳児の安全な睡眠環境について考えることも重要です。
乳児の睡眠では、仰向けで寝かせ、硬く平らな寝床を使用し、枕や柔らかい寝具などを置かないことが推奨されています。
そのため、特に睡眠中は、頭の形を整える目的で枕や位置固定用の器具を自己判断で使用することはおすすめできません。
「枕を使った方がよいのか」「何もしなくても大丈夫なのか」と迷っている場合には、寝具だけで対応しようとするのではなく、まず現在の頭の形や左右差の程度を確認し、その状態に応じた対応を考えることが大切です。
横浜市西区・みなとみらいで赤ちゃんの向き癖・斜頭症が気になる方へ
向き癖や頭の左右差は、成長に伴って目立ちにくくなる場合もあります。一方で、頭の形の変化には個人差があり、すべての変形が自然に改善するとは限りません。
特に、
- いつも同じ方向ばかり向いている
- 反対方向へ首を向けにくい
- 後頭部の片側が平らになっている
- 後頭部全体が平らに見える
- 耳の位置が左右で違う
- おでこにも左右差がある
- 家庭で何をすればよいのか分からない
といった場合には、一度頭の形と首の動きを評価しておくことも選択肢です。
みなとみらい小児科クリニックの頭の形外来では、小児科医が赤ちゃんを診察し、頭の形だけでなく、向き癖や首の動きなども確認します。
そのうえで、頭囲や頭の前後・左右・斜め方向などを計測し、必要に応じて3D撮影を行って、頭の左右差や扁平の程度を客観的に評価します。
軽症の場合には、ヘルメット治療を行わず、赤ちゃんが起きている時間の姿勢の工夫など、ご家庭でできる対応をご説明しながら経過をみることもあります。
当院は横浜市西区みなとみらいにあり、みなとみらい・高島・戸部・戸部本町・平沼・花咲町・紅葉ケ丘・中央など西区全域をはじめ、神奈川区・中区・南区など、横浜市内の幅広い地域からのご相談に対応しています。
頭の形外来の初診・ヘルメット治療費について
頭の形外来の初診は保険診療です。
まず小児科医が赤ちゃんを診察し、向き癖や首の動き、頭の形などを確認したうえで頭部計測を行います。必要に応じて3D撮影による詳しい評価を行います。
頭の形外来を受診したからといって、ヘルメット治療を前提とするものではありません。
軽症の場合には、ご家庭でできる対応をご説明しながら経過をみることもあります。
診察・評価の結果、ヘルメット治療が適していると判断され、ご家族が治療を希望された場合には、当院ではBaby Band 3による頭蓋形状矯正ヘルメット治療を行っています。
ヘルメット治療は自由診療で、費用は385,000円(税込)です。
「向き癖だけでも相談してよい?」「ヘルメット治療が必要な程度なのか知りたい」という段階でもご相談いただけます。
頭の形外来の受診時期について知りたい方へ
「頭の形外来には何か月頃に受診すればいい?」「生後3〜4か月では早い?」「生後6〜7か月からでもヘルメット治療を検討できる?」など、受診時期について詳しく知りたい方は、当院の「赤ちゃんの頭の形・絶壁が気になる方へ|頭の形外来の受診時期・受診目安Q&A」もあわせてご覧ください。
向き癖や頭の左右差だけでなく、月齢や頭の変形の程度なども含めて、いつ相談するのがよいかを詳しく解説しています。
参考資料
- Congress of Neurological Surgeons(CNS)「Guidelines for the Management of Patients With Positional Plagiocephaly: The Role of Repositioning」
位置的頭蓋変形に対する体位変換などの保存的対応について。 - Congress of Neurological Surgeons(CNS)「Guidelines for the Management of Patients With Positional Plagiocephaly: The Role of Physical Therapy」
位置的頭蓋変形に対する理学療法の位置づけについて。 - Congress of Neurological Surgeons(CNS)「Guidelines for the Management of Patients With Positional Plagiocephaly: The Role of Imaging」
位置的頭蓋変形の診察、画像検査、頭蓋縫合早期癒合症との鑑別について。 - Congress of Neurological Surgeons(CNS)「Guidelines for the Management of Patients With Positional Plagiocephaly: The Role of Cranial Molding Orthosis (Helmet) Therapy」
保存的対応とヘルメット治療の位置づけについて。 - American Academy of Pediatrics(AAP)「Safe Sleep Recommendations」
乳児の仰向け寝、安全な睡眠環境、覚醒時・見守り下でのタミータイムについて。 - American Academy of Pediatrics(AAP)HealthyChildren.org「Positional Skull Deformities and Torticollis」
位置的頭蓋変形、向き癖、斜頸、タミータイムなどについて。 - 厚生労働省「乳幼児突然死症候群(SIDS)について」
SIDSのリスクを低くするための仰向け寝などについて。
※本ページは一般的な医学情報の提供を目的としています。頭の形や向き癖への対応、治療の必要性は、お子さんの月齢、変形の程度、首の動き、成長などによって異なるため、個別に診察・評価して判断します。
公開日:2026年8月18日
更新日:2026年8月18日
監修:みなとみらい小児科クリニック 院長
みなとみらい小児科クリニックへのアクセス
みなとみらい小児科クリニックは、横浜市西区みなとみらい6丁目の「プライムコーストみなとみらい」2階にあります。
横浜市西区・みなとみらいを中心に、西区各地域のほか、中区・神奈川区など周辺地域からも受診いただけます。
電車でお越しの方
みなとみらい線をご利用の場合、
- 新高島駅から徒歩約8分
- みなとみらい駅から徒歩約10分
です。
ベビーカーをご利用の方や、小さなお子さんを連れての受診にも便利な立地です。
お車でお越しの方
お車でお越しの方は、プライムコーストみなとみらいの大型立体駐車場をご利用いただけます。
駐車場は2時間まで無料です。
発熱などでお子さんを長時間歩かせることが難しい場合や、乳幼児・ご兄弟を連れて受診される場合にも、お車でお越しいただけます。
所在地
みなとみらい小児科クリニック
〒220-0012
神奈川県横浜市西区みなとみらい6-3-4
プライムコーストみなとみらい2階
お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。
みなとみらい小児科クリニック


































