
子どものインフルエンザ・予防接種Q&A30選|ワクチン・フルミスト・検査・登園の疑問を小児科医が解説
子どものインフルエンザワクチンは、生後6か月から接種できます。注射のインフルエンザワクチンは13歳未満では2回接種、フルミストは2歳以上19歳未満が対象で、1シーズン1回接種します。
このページでは、ワクチンの接種時期・回数、フルミストとの違い、副反応、インフルエンザの症状、検査のタイミング、登園・登校の目安など、保護者の方からよくいただく30の疑問について小児科医が分かりやすく解説します。
インフルエンザワクチンについてのQ&A
Q1. インフルエンザワクチンは、いつ頃接種するのがよいですか?
A.
インフルエンザワクチンは、流行が本格化する前に余裕をもって接種することが大切です。
接種してすぐに十分な予防効果が期待できるわけではなく、免疫が誘導されるまでには一定の期間が必要です。
特に13歳未満のお子さんが注射のインフルエンザワクチンを受ける場合は2回接種となります。1回目だけでなく、2回目まで含めて早めに接種スケジュールを考えておきましょう。
Q2. 子どものインフルエンザワクチンは何回接種が必要ですか?
A.
日本で使用されている注射のインフルエンザHAワクチンでは、13歳未満のお子さんは2回接種します。
接種間隔は、およそ2〜4週間です。
13歳以上では、添付文書上は1回または2回接種となっています。
一方、鼻に噴霧する経鼻弱毒生インフルエンザワクチン「フルミスト」は、2歳以上19歳未満が対象で、1シーズン1回接種します。
Q3. インフルエンザワクチンは、生後何か月から接種できますか?
A.
注射のインフルエンザワクチンは、生後6か月から接種できます。
生後6か月以上3歳未満では1回0.25mL、3歳以上では1回0.5mLを接種し、13歳未満では2回接種します。
一方、フルミストは2歳以上19歳未満が対象です。2歳未満のお子さんには使用できません。
Q4. フルミストとはどのようなインフルエンザワクチンですか?注射との違いは何ですか?
A.
フルミストは、鼻の中に噴霧して接種する「経鼻弱毒生インフルエンザワクチン」です。
日本では2歳以上19歳未満が対象で、左右の鼻腔に0.1mLずつ、合計0.2mLを1回噴霧します。
1シーズンの接種回数は1回です。
注射針を使用しないことが特徴ですが、生ワクチンのため、免疫機能の状態や基礎疾患、治療内容などによって接種できない場合や慎重な判断が必要な場合があります。
Q5. 注射のインフルエンザワクチンとフルミストは、どちらを選べばよいですか?
A.
どちらにも特徴があり、すべてのお子さんに一律にどちらかが適しているわけではありません。
注射のワクチンは生後6か月から接種できます。
フルミストは2歳以上19歳未満が対象で、注射針を使用せず、1シーズン1回接種です。
お子さんの基礎疾患や治療内容によっては、ワクチンの選択について個別の判断が必要になる場合があります。
年齢、既往歴、現在の体調などを確認したうえで、お子さんに適した接種方法を検討します。
Q6. インフルエンザワクチンの1回目と2回目は、どのくらい間隔をあけますか?
A.
13歳未満のお子さんが注射のインフルエンザワクチンを受ける場合は、2回接種します。
接種間隔は、およそ2〜4週間です。
流行が本格化する前に2回目まで接種できるよう、1回目の接種時期から逆算してスケジュールを考えておくとよいでしょう。
Q7. 去年インフルエンザワクチンを接種していても、今年も接種した方がよいですか?
A.
インフルエンザワクチンは、毎シーズン接種を検討するワクチンです。
インフルエンザウイルスは変化するため、そのシーズンに流行すると予測されるウイルス株などを考慮してワクチンが製造されています。
前年に接種しているお子さんも、今シーズンの接種を検討しましょう。
Q8. 卵アレルギーがある子どもでも、インフルエンザワクチンを接種できますか?
A.
卵アレルギーがあるという理由だけで、一律にインフルエンザワクチンを接種できないわけではありません。
ただし、これまでのアレルギー症状、アナフィラキシーの既往、過去のワクチン接種後の反応などを確認することが大切です。
強いアレルギー症状の既往がある場合や、接種について心配な場合は、事前に医師へご相談ください。
Q9. インフルエンザワクチンと他の予防接種は同時に受けられますか?
A.
インフルエンザワクチンは、他のワクチンと同時に接種できる場合があります。
現在の日本の接種ルールでは、「注射生ワクチンから別の注射生ワクチン」を接種する場合を除き、異なるワクチン間に一律の日数制限はありません。
ただし、使用するワクチンの種類やお子さんの接種歴によって確認が必要です。
接種スケジュールを確認するため、予防接種の際は母子健康手帳をお持ちください。
Q10. インフルエンザワクチンを接種しても、インフルエンザにかかることはありますか?
A.
あります。
インフルエンザワクチンを接種しても、感染や発病を完全に防ぐことはできません。
一方、インフルエンザの発病を一定程度予防し、発病した場合の重症化を予防する効果が期待されています。
そのため、「ワクチンを接種すれば絶対にインフルエンザにならない」というものではありません。
インフルエンザワクチン接種前後によくあるQ&A
Q11. 風邪気味や鼻水・咳があるときでも、インフルエンザワクチンを接種できますか?
A.
軽い鼻水や咳があるだけで、一律に接種できないわけではありません。
一方、明らかな発熱がある場合や、重い急性疾患にかかっていることが明らかな場合には接種できません。
発熱の有無だけでなく、元気、食欲、呼吸状態などを含めて、接種当日の全身状態を確認して判断します。
Q12. インフルエンザワクチンにはどんな副反応がありますか?
A.
注射のインフルエンザワクチンでは、接種した部分の赤み、腫れ、痛みなどがみられることがあります。
また、発熱、頭痛、寒気、だるさなどがみられることもあります。
多くは一時的ですが、まれにアナフィラキシーなどの重い副反応が起こることがあります。
呼吸が苦しい、全身にじんましんが出るなどの症状がみられた場合は、速やかに医療機関を受診してください。
Q13. インフルエンザワクチンを接種した日は、お風呂に入っても大丈夫ですか?
A.
接種後の体調が安定していれば、入浴すること自体は問題ありません。
ただし、接種した部分を強くこすることは避けましょう。
発熱や強いだるさなどがある場合は、無理に入浴せず、お子さんの体調を優先してください。
Q14. インフルエンザワクチンを接種した日は、運動や習い事をしても大丈夫ですか?
A.
接種後は体調の変化に注意し、激しい運動は避けましょう。
接種当日は、できるだけ無理のない予定にしておくことをおすすめします。
発熱やだるさ、接種部位の強い痛みなどがある場合は、運動を控えて休ませてください。
Q15. インフルエンザに一度かかった後でも、ワクチンを接種できますか?
A.
インフルエンザに一度かかった後でも、そのシーズン中にワクチンを接種することは可能です。
インフルエンザには複数の型・亜型があり、一度感染したことで、そのシーズン中のすべてのインフルエンザを予防できるわけではありません。
接種の必要性は、感染した時期や流行状況、年齢、これまでの接種歴などによっても異なります。
体調が回復してから医師と相談して接種を検討しましょう。
Q16. インフルエンザワクチンは、接種してからどのくらいで効果が期待できますか?
A.
インフルエンザワクチンは、接種した翌日からすぐに十分な予防効果が得られるわけではありません。
ワクチン接種後、免疫が誘導されるまでには一定の期間が必要です。
そのため、インフルエンザの流行が本格化してからではなく、余裕をもって接種スケジュールを考えることが大切です。
Q17. 1回目のインフルエンザワクチン接種後に風邪をひいたら、2回目はどうすればよいですか?
A.
2回目の予定日に明らかな発熱がある場合や、重い急性疾患にかかっている場合には接種を延期します。
軽い鼻水や咳だけであれば、当日の全身状態によって接種できることもあります。
予定どおり接種できなかった場合は、体調が回復してから2回目の接種時期について医療機関へご相談ください。
Q18. インフルエンザワクチンの1回目と2回目の間隔が空いてしまったらどうすればよいですか?
A.
13歳未満のお子さんの注射ワクチンは、およそ2〜4週間の間隔で2回接種します。
体調不良などで予定していた間隔を過ぎてしまった場合は、自己判断で最初から接種をやり直さず、2回目の接種時期について医療機関へご相談ください。
これまでの接種歴や経過を確認したうえで、今後のスケジュールを判断します。
子どものインフルエンザ|症状・検査・受診についてのQ&A
Q19. インフルエンザは普通の風邪と何が違いますか?
A.
インフルエンザでは、発熱、頭痛、関節痛・筋肉痛、全身のだるさなどが比較的急に現れ、咳、鼻水、のどの痛みなどを伴うことがあります。
ただし、症状だけで普通の風邪やほかの呼吸器感染症と完全に区別することはできません。
周囲の流行状況、症状、必要に応じた検査などをもとに総合的に判断します。
Q20. 子どものインフルエンザは、どんな症状から始まることが多いですか?
A.
発熱、寒気、頭痛、全身のだるさなどが比較的急に現れ、咳、鼻水、のどの痛みなどを伴うことがあります。
子どもでは、嘔吐や下痢などの消化器症状がみられることもあります。
症状の現れ方には個人差があり、症状だけでインフルエンザと診断することはできません。
Q21. 熱がなくてもインフルエンザのことはありますか?
A.
あります。
発熱はインフルエンザの代表的な症状ですが、すべての患者さんに高熱が出るわけではありません。
周囲でインフルエンザが流行していて、咳、鼻水、だるさなどの症状がある場合には、高熱がなくてもインフルエンザの可能性があります。
症状が気になる場合は、発熱の有無だけで判断せず、お子さんの全身状態をみて医療機関へご相談ください。
Q22. インフルエンザの検査は、発熱してすぐでも分かりますか?
A.
発症直後は、インフルエンザに感染していても検査結果が陰性になることがあります。
特に一般的な迅速抗原検査では、発症からの時間や検体中のウイルス量などによって結果が影響を受けます。
そのため、「検査が陰性だった=インフルエンザではない」と必ずしも言い切ることはできません。
検査結果だけでなく、症状、周囲の流行状況、発症からの時間などを含めて総合的に判断します。
Q23. インフルエンザの検査は、発熱から何時間後に受けるのがよいですか?
A.
「発熱から必ず○時間待たなければ検査できない」という一律のルールはありません。
一般的な迅速抗原検査では、発症直後は検体中のウイルス量が十分でなく、偽陰性となる可能性があります。
一方、お子さんの状態が悪い場合に、「検査が正確になるまで待とう」と受診を遅らせる必要はありません。
発症から何時間経過したかだけでなく、症状や全身状態、周囲の流行状況などを踏まえて受診を判断しましょう。
Q24. 子どものインフルエンザで、すぐに受診した方がよい症状はありますか?
A.
次のような症状がある場合は、早めの受診が必要です。
- 呼吸が苦しそう
- 顔色が悪い
- 水分がほとんど取れない
- 尿が極端に少ない
- ぐったりして反応が悪い
- けいれんがみられる
- 意識がおかしい、呼びかけへの反応がおかしい
乳幼児では状態が変化することもあります。
「いつもと明らかに様子が違う」と感じる場合も、早めに医療機関へご相談ください。
Q25. インフルエンザ脳症とは何ですか?どんな症状に注意すればよいですか?
A.
インフルエンザ脳症は、インフルエンザに伴って意識障害やけいれんなどの神経症状を起こす重い合併症です。
特に、
- 呼びかけても反応が悪い
- 意識が明らかにおかしい
- けいれんが続く
- 意識障害を伴う異常な言動や行動がみられる
といった症状がある場合には、速やかな医療機関受診が必要です。
なお、インフルエンザに伴う異常行動がすべてインフルエンザ脳症を意味するわけではありません。
異常な言動や行動がみられた場合は転落などの事故にも注意し、意識状態がおかしい、けいれんが続くなどの場合には速やかに受診してください。
Q26. インフルエンザで水分が取れないときは、いつ受診すればよいですか?
A.
高熱やのどの痛みなどで水分が十分に取れない場合は、脱水に注意が必要です。
次のような点を確認しましょう。
- 少量ずつでも水分を飲めているか
- 尿が出ているか
- 口の中が強く乾いていないか
- ぐったりしていないか
水分をほとんど飲めない、尿が極端に少ない、何度も吐く、ぐったりしているなどの場合は、早めに受診してください。
Q27. インフルエンザのとき、解熱剤は使っても大丈夫ですか?
A.
発熱によってお子さんがつらそうな場合には、年齢や状態に応じて解熱薬を使用することがあります。
小児ではアセトアミノフェンが使用されることがあります。
ただし、薬剤によって使用上の注意が異なるため、ご家庭に残っている解熱鎮痛薬を自己判断で使用することは避けましょう。
医師から処方された薬を指示どおりに使用するか、使用する薬について医師・薬剤師へ確認してください。
Q28. インフルエンザになった子どもは、いつから登園・登校できますか?
A.
学校保健安全法施行規則では、インフルエンザの出席停止期間は原則として、
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」
とされています。
幼児では、
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後3日を経過するまで」
です。
つまり、「熱が下がったから翌日から登園・登校できる」というわけではありません。
発症後の日数と解熱後の日数の両方の条件を満たしていることを確認しましょう。
Q29. 兄弟がインフルエンザになったら、他の兄弟も学校や保育園を休む必要がありますか?
A.
同居している兄弟がインフルエンザになったという理由だけで、症状のない兄弟まで一律にインフルエンザによる出席停止となるわけではありません。
ただし、園や学校が独自の対応を定めている場合がありますので、必要に応じて確認してください。
家庭では体調をよく観察し、発熱、咳、だるさなどの症状が出た場合は、無理に登園・登校させず、体調に応じて医療機関へご相談ください。
Q30. 家族がインフルエンザになったら、家庭ではどんなことに注意すればよいですか?
A.
インフルエンザは、咳やくしゃみなどによる飛沫や、ウイルスが付着した手指などを介して広がることがあります。
家庭では、
- こまめに手を洗う
- 咳やくしゃみがあるときは咳エチケットを心がける
- 室内を適切に換気する
- 家族それぞれの体調を観察する
など、基本的な感染対策を心がけましょう。
インフルエンザでは、一般的に発症前日から発症後3〜7日間はウイルスを排出するとされています。
解熱後もウイルスを排出することがあるため、「熱が下がった=すぐに他の人へうつさなくなる」というわけではありません。
横浜市・みなとみらいで子どものインフルエンザについてご相談ください
みなとみらい小児科クリニックでは、お子さんのインフルエンザ予防接種や、発熱・咳・鼻水などの症状についてご相談いただけます。
インフルエンザワクチンについては、お子さんの年齢、これまでの接種歴、基礎疾患、現在の体調などを確認しながら接種についてご案内します。
また、
- インフルエンザかもしれない
- 発熱したけれど、いつ受診すればよいか分からない
- 検査を受けるタイミングが分からない
- フルミストと注射のどちらを選ぶか迷っている
といった場合もご相談ください。
インフルエンザワクチンの接種時期やフルミスト、お子さんのインフルエンザ症状について気になることがありましたら、ご相談ください。
参考資料
- 厚生労働省「インフルエンザ」
- 厚生労働省「インフルエンザワクチン(季節性)」
- 日本小児科学会「インフルエンザ治療・予防指針」
- 日本小児科学会「経鼻弱毒生インフルエンザワクチンの使用に関する考え方」
- 日本小児科学会「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「インフルエンザHAワクチン 電子添文」
- 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「フルミスト点鼻液 電子添文」
公開日: 2026年8月19日
更新日: 2026年8月19日
監修者: みなとみらい小児科クリニック院長
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みなとみらい線をご利用の場合、
- 新高島駅から徒歩約8分
- みなとみらい駅から徒歩約10分
です。
ベビーカーをご利用の方や、小さなお子さんを連れての受診にも便利な立地です。
お車でお越しの方
お車でお越しの方は、プライムコーストみなとみらいの大型立体駐車場をご利用いただけます。
駐車場は2時間まで無料です。
発熱などでお子さんを長時間歩かせることが難しい場合や、乳幼児・ご兄弟を連れて受診される場合にも、お車でお越しいただけます。
所在地
みなとみらい小児科クリニック
〒220-0012
神奈川県横浜市西区みなとみらい6-3-4
プライムコーストみなとみらい2階
お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。


































