
ムンプスワクチンとは?接種時期・副反応・2回接種を小児科医がわかりやすく解説
お子さんをおたふくかぜと重い合併症から守る大切な予防接種
保護者の皆さまへ
お子さんが1歳を迎える頃になると、MR(麻しん・風しん)ワクチンや水痘ワクチンなど、さまざまな予防接種を受ける時期になります。
「おたふくかぜは軽い病気ではないの?」
「任意接種なら受けなくても大丈夫?」
「ワクチンの副反応が心配」
「何歳で何回接種すればいい?」
このような疑問を持つ保護者の方もいらっしゃると思います。
おたふくかぜは、耳の下が腫れるだけの病気ではありません。無菌性髄膜炎やムンプス難聴、精巣炎、卵巣炎、膵炎などの合併症を起こすことがあります。
現在、日本ではムンプスワクチンは任意接種ですが、日本小児科学会では、おたふくかぜとその合併症を予防するために2回接種を推奨しています。
ムンプスワクチンとは?
ムンプスワクチンは、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)を予防するための生ワクチンです。
おたふくかぜは、ムンプスウイルスによって起こる感染症です。感染した人の咳やくしゃみ、唾液などを介して人から人へ広がり、保育園、幼稚園、学校などの集団生活で流行することがあります。
ワクチンを接種してもすべての発症を完全に防げるわけではありませんが、おたふくかぜの発症を予防し、その結果として重い合併症のリスクを減らすことが期待されています。
おたふくかぜとは?
おたふくかぜに感染すると、一般に2~3週間程度の潜伏期間を経て症状が現れます。
主な症状は、耳の下にある耳下腺などの唾液腺の腫れや痛みです。
- 耳の下や頬の腫れ
- 唾液腺の痛み
- 発熱
- 頭痛
- だるさ
- 食べたり飲み込んだりするときの痛み
片側だけが腫れる場合も、両側が腫れる場合もあります。また、感染しても症状が目立たないことがあります。
おたふくかぜには、ムンプスウイルスそのものを排除する特別な治療薬はありません。発熱や痛みなどに対する治療を行いながら回復を待つことが基本となるため、ワクチンによる予防が重要です。
なぜムンプスワクチンが必要なのでしょうか?
おたふくかぜの多くは自然に回復しますが、感染したお子さんの一部には合併症が起こります。
「子どものうちに自然にかかって免疫をつけた方がよいのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、自然感染した場合に、誰に合併症が起こるかを事前に予測することはできません。
特に注意したい合併症の一つがムンプス難聴です。高度な感音難聴となり、聴力が十分に回復しない場合があります。
ワクチンによっておたふくかぜの発症そのものを予防することが、こうした合併症を防ぐことにもつながります。
おたふくかぜで起こる主な合併症
無菌性髄膜炎
ムンプスウイルスによって、脳や脊髄を包む髄膜に炎症が起こることがあります。
- 強い頭痛
- 繰り返す嘔吐
- 発熱
- 首の痛み
- ぐったりする
などの症状がみられます。
多くは回復しますが、症状によっては検査や入院治療が必要になります。
ムンプス難聴
ムンプスウイルスによって内耳などが障害され、聴力が低下する合併症です。
片耳に起こることが多いものの、両耳に起こる場合もあります。高度から重度の感音難聴となり、聴力が十分に回復しないことがあります。
小さなお子さんでは「聞こえにくい」と自分で訴えることが難しいため、
- 呼びかけへの反応が変わった
- 音がする方向への反応がおかしい
- テレビの音を大きくしたがる
などの変化が手がかりになる場合があります。
精巣炎
思春期以降の男性では、精巣に炎症が起こることがあります。
精巣の強い痛み、陰のうの腫れ、発熱などがみられます。
多くの場合、不妊には至りませんが、精巣が小さくなることがあり、両側に強い炎症が起きた場合には将来の妊孕性に影響する可能性があります。
卵巣炎
思春期以降の女性では、卵巣に炎症が起こることがあります。
下腹部痛や発熱などがみられます。一般的には回復し、将来の妊孕性への影響は大きくないと考えられています。
膵炎
まれに膵臓に炎症を起こし、強い上腹部痛、吐き気、嘔吐、発熱などがみられることがあります。
症状によっては入院治療が必要になる場合があります。
ムンプスワクチンの接種スケジュール
日本小児科学会では、ムンプスワクチンの2回接種を推奨しています。
1回目
1歳になったら早めに接種します。
MRワクチン第1期や水痘ワクチンなどを接種する時期と重なります。
2回目
小学校入学前の1年間(年長児の時期)に接種します。
MRワクチン第2期と同じ時期です。
1回の接種でも一定の予防効果は期待できますが、1回では十分な免疫が得られない場合や、時間の経過とともに免疫が低下する場合があります。そのため、より確実な予防を目指して2回接種が推奨されています。
他のワクチンと同時接種できますか?
ムンプスワクチンは、医師が必要と判断した場合、ほかのワクチンと同時接種することができます。
1歳頃には、
- MRワクチン
- 水痘ワクチン
- 小児用肺炎球菌ワクチンの追加接種
- 5種混合ワクチンの追加接種
などと接種時期が重なることがあります。
同時接種では、それぞれのワクチンを別の部位に接種します。同時接種によって、それぞれのワクチンの効果が弱くなるとは考えられていません。
お子さんの年齢、体調、これまでの接種歴を確認したうえで、適切な接種スケジュールを考えます。
ムンプスワクチンの副反応
ムンプスワクチンの接種後には、副反応がみられることがあります。
- 注射した部分の赤み
- 腫れ
- 痛み
- 発熱
- 不機嫌
- 耳下腺の腫れ
などがみられることがあります。
多くは一時的なもので、自然に改善します。
ムンプスワクチンは生ワクチンのため、発熱や耳下腺の腫れなどは接種直後ではなく、接種後しばらくしてから現れることがあります。
まれですが注意が必要な副反応
頻度は低いものの、
- アナフィラキシーなどの強いアレルギー反応
- けいれん
- 無菌性髄膜炎
- 脳炎・脳症
- 血小板減少性紫斑病
などが報告されています。
ワクチン株による無菌性髄膜炎がまれに報告されていますが、自然におたふくかぜへ感染した場合には、ワクチン接種後よりも高い頻度で無菌性髄膜炎を起こすことが知られています。
ワクチンについて考える際には、副反応の可能性だけでなく、接種しなかった場合に自然感染によって起こり得る合併症についても考えることが大切です。
接種後に、呼吸が苦しい、顔や唇が腫れる、全身にじんましんが出る、繰り返し嘔吐する、強い頭痛、ぐったりして反応が悪い、意識がぼんやりする、けいれんなどの症状がみられた場合は、速やかに医療機関へご相談ください。
任意接種でもムンプスワクチンは必要ですか?
現在、日本ではムンプスワクチンは定期接種ではなく任意接種です。
しかし、任意接種であることは「医学的な必要性が低い」という意味ではありません。
おたふくかぜには特別な治療薬がなく、感染後にワクチンを接種しても、その感染による発症を確実に防ぐことはできません。
そのため、感染する前にワクチン接種を検討することが大切です。
よくある質問
Q. おたふくかぜにかかったことがあります。ムンプスワクチンは必要ですか?
A. 医療機関でおたふくかぜと診断されている場合は、通常は接種の必要はありません。
ただし、耳下腺が腫れる病気はおたふくかぜ以外にもあり、症状だけでは診断が難しい場合があります。以前の診断がはっきりしない場合は、小児科へご相談ください。
Q. 軽い風邪症状があります。ムンプスワクチンを接種できますか?
A. 軽い鼻水や咳があっても、元気や食欲が保たれ、全身状態が良好であれば接種できる場合があります。
一方、明らかな発熱がある場合や全身状態がよくない場合には、接種を延期することがあります。
接種当日に医師が診察し、お子さんの状態を確認して判断します。
Q. 1回目のムンプスワクチンが遅れてしまいました。どうすればよいですか?
A. 接種時期を過ぎてしまった場合でも、年齢やこれまでの接種歴に応じて接種を検討できます。
接種が遅れたからといって、最初からやり直す必要は通常ありません。母子健康手帳を持参し、小児科へご相談ください。
Q. MRワクチンや水痘ワクチンと一緒に接種できますか?
A. はい。医師が必要と判断した場合、ムンプスワクチンはMRワクチンや水痘ワクチンなどと同時接種することができます。
1歳頃は複数のワクチンを接種する時期です。接種歴を確認しながら、お子さんに合ったスケジュールをご案内します。
Q. ムンプスワクチンは1回だけではだめですか?
A. 1回の接種でも一定の予防効果が期待できますが、十分な免疫が得られない場合や、時間とともに免疫が低下する場合があります。
そのため、日本小児科学会では、1歳と小学校入学前1年間を目安とした2回接種を推奨しています。
Q. 横浜市西区宮崎町からムンプスワクチンを接種できますか?
A. はい。みなとみらい小児科クリニックは横浜市西区みなとみらいにあり、宮崎町をはじめ、花咲町・紅葉ケ丘・戸部町など周辺地域からもムンプス(おたふくかぜ)ワクチンの予防接種で受診いただけます。
ムンプスワクチンは、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の発症を予防し、その結果として難聴や無菌性髄膜炎などの合併症を防ぐことが期待されるワクチンです。日本では任意接種で、日本小児科学会では1歳からの接種と、小学校入学前の時期の2回接種が推奨されています。
「ムンプスワクチンはいつ受ければいい?」「2回目はいつ接種する?」「ほかのワクチンと一緒に接種できる?」など、接種時期や予防接種のスケジュールについて分からないことがありましたらご相談ください。母子健康手帳などでこれまでの接種歴を確認しながらご案内します。
横浜市西区宮崎町周辺で、お子さんのムンプスワクチンの接種をお考えの方は、みなとみらい小児科クリニックへご相談ください。
まとめ
ムンプスワクチンは、おたふくかぜの発症を予防するための生ワクチンです。
おたふくかぜは多くの場合は自然に回復しますが、無菌性髄膜炎、ムンプス難聴、精巣炎、卵巣炎、膵炎などを合併することがあります。
特にムンプス難聴は、聴力が十分に回復しないことがあるため、感染する前の予防が重要です。
現在、日本では任意接種ですが、日本小児科学会では2回接種が推奨されています。
接種時期や同時接種、副反応などについて分からないことがある場合は、母子健康手帳を確認しながら、かかりつけの小児科へ相談しましょう。
横浜市西区・中区・神奈川区でムンプスワクチン接種をご希望の方へ
みなとみらい小児科クリニックでは、ムンプスワクチンをはじめ、生後2か月からの定期予防接種や各種任意予防接種を行っています。
「ムンプスワクチンはいつ接種すればいい?」
「1回目を接種してから期間が空いてしまった」
「MRワクチンや水痘ワクチンと同時接種できる?」
「任意接種なので受けるか迷っている」
「副反応が心配」
このような疑問がありましたら、お気軽にご相談ください。
母子健康手帳でこれまでの接種歴を確認しながら、お子さんの年齢やこれまでの接種状況に合わせた予防接種スケジュールをご案内します。
当院では、お子さんが必要な予防接種を適切な時期に受けられるよう、保護者の方の疑問や不安にも丁寧にお答えしながら予防接種を行っています。
予防接種は完全予約制です。ムンプスワクチンをはじめ、お子さんの予防接種について分からないことがありましたら、みなとみらい小児科クリニックへご相談ください。
参考資料
日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「ムンプス難聴に関する情報」
厚生労働省「予防接種情報」
厚生労働省「予防接種・ワクチン分科会資料」
日本小児科学会「予防接種スケジュール」
日本小児科学会「おたふくかぜワクチンに関する保護者向け資料」
国立健康危機管理研究機構「流行性耳下腺炎」
公開日: 2026年7月19日
更新日: 2026年8月20日
監修者: みなとみらい小児科クリニック院長
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横浜市西区・みなとみらいを中心に、西区各地域のほか、中区・神奈川区など周辺地域からも受診いただけます。
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- 新高島駅から徒歩約8分
- みなとみらい駅から徒歩約10分
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ベビーカーをご利用の方や、小さなお子さんを連れての受診にも便利な立地です。
お車でお越しの方
お車でお越しの方は、プライムコーストみなとみらいの大型立体駐車場をご利用いただけます。
駐車場は2時間まで無料です。
発熱などでお子さんを長時間歩かせることが難しい場合や、乳幼児・ご兄弟を連れて受診される場合にも、お車でお越しいただけます。
所在地
みなとみらい小児科クリニック
〒220-0012
神奈川県横浜市西区みなとみらい6-3-4
プライムコーストみなとみらい2階
お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。
みなとみらい小児科クリニック


































