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子供の病気

百日咳

百日咳について

長引く咳に注意しましょう

百日咳は、百日せき菌という細菌が原因で起こる病気です。名前のとおり、咳が長く続くことがあります。最初は鼻水や軽い咳など、ふつうの風邪のように始まるため、はじめの頃は見分けがつきにくい病気です。

特に生後6か月未満の赤ちゃんは重くなることがあり、注意が必要です。

原因

咳やくしゃみに含まれる菌を吸い込むことでうつります。家族やきょうだいから赤ちゃんにうつることもあります。

症状

はじめは、鼻水、軽い咳、微熱などです。熱が出ないこともよくあります。

その後、次のような咳が目立ってきます。

・咳が何回も続けて出る
・咳き込んで吐いてしまう
・夜に咳が強くなる
・息を吸うときに「ヒュー」と音がする
・咳が何週間も続く

赤ちゃんでは、強い咳ではなく、息が止まる、顔色が悪くなる、ミルクが飲めないという形で気づくこともあります。

風邪との違い

ふつうの風邪は、数日から1週間ほどで少しずつよくなることが多いです。

百日咳では、熱はあまり高くないのに、咳だけがどんどん強くなったり、長く続いたりします。
「咳で吐く」「夜中に咳き込む」「2週間以上咳が続く」ときは、百日咳の可能性があります。

検査

百日咳が疑われるときは、鼻の奥を綿棒でこすって調べる迅速検査を行うことがあります。

ただし、検査の時期によっては、百日咳でも陰性になることがあります。そのため、症状やまわりの流行もあわせて判断します。

治療

治療には、百日咳の菌に効く**抗菌薬(抗生剤)**を使います。

早い時期に飲むと、症状を軽くしたり、周りにうつす期間を短くしたりできます。咳が長く続く時期になると、薬を飲んでも咳がすぐに止まらないことがありますが、感染を広げないために治療が大切です。

水分を少しずつとり、無理をせず休みましょう。

予防接種

百日咳はワクチンで予防できます。赤ちゃんの定期接種に含まれる5種混合ワクチンなどで予防します。

ただし、年齢が上がると免疫が弱くなることがあります。そのため、小学校入学前の年長さんで、3種混合ワクチンを追加で受けることがすすめられています(任意接種)。

赤ちゃんを守るためには、きょうだいや家族の予防も大切です。

受診の目安

次のようなときは小児科にご相談ください。

・咳が2週間以上続く
・咳き込んで吐く
・夜に強い咳が続く
・周りで百日咳が流行している
・赤ちゃんに咳がある

特に、息が苦しそう、顔色が悪い、唇が青い、息が止まる、水分やミルクが飲めないときは、早めに受診してください。

保護者の方へ

百日咳は、最初は風邪のように見えるため、気づきにくい病気です。咳が長引くときや、咳込みが強いときは、早めに相談することで、お子さん自身だけでなく、赤ちゃんや周りの人を守ることにもつながります。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

麻疹(はしか)

麻疹(はしか)について

~お子さんを守るために知っておきたいこと~

麻疹(はしか)とは

麻疹は、麻疹ウイルスによって起こる感染症です。とても感染力が強く、免疫のない人が感染するとほぼ100%発症するといわれています。発熱や咳、鼻水から始まり、その後全身に発疹が現れます。特効薬はなく、予防接種が最も大切な予防法です。

最近の日本での流行状況

2026年は、日本国内で麻疹患者の報告が増えています。海外で感染した人から国内へ広がるケースだけでなく、国内で感染する例もみられています。海外旅行や人の移動が増えたことも影響しており、厚生労働省や日本小児科学会は、MR(麻しん・風しん)ワクチンを決められた時期に2回接種することを強く勧めています。

どのように感染するの?

麻疹は次の3つの経路で感染します。

  • 空気感染(最も感染力が強い)
  • 飛沫感染(咳やくしゃみ)
  • 接触感染(手や物を介して)

感染力は非常に強く、同じ部屋にいるだけでも感染することがあります。

主な症状

最初は風邪のような症状から始まります。

  • 38~39℃以上の発熱
  • 咳・鼻水
  • 目の充血や目やに
  • 元気や食欲がなくなる

いったん熱が少し下がったあと、再び高熱となり、顔から全身へ赤い発疹が広がります。口の中に「コプリック斑」という白い小さな斑点が見られることもあります。

治療

麻疹そのものを治す薬はありません。

  • 十分な水分補給
  • 安静
  • 解熱薬などでつらい症状を和らげる

細菌感染を合併した場合には抗菌薬が必要になることがあります。

予防接種について

麻疹を予防する最も確実な方法はMR(麻しん・風しん混合)ワクチンです。

定期接種

  • 第1期:1歳
  • 第2期:小学校入学前の1年間(年長児)

この2回接種で高い予防効果が期待できます。

生後6か月以降の任意接種について

海外渡航を予定している場合や、地域で流行している場合などには、生後6か月以降に任意でMRワクチンを接種することがあります。

ただし、この接種は定期接種には含まれないため、**1歳以降の第1期、第2期の定期接種は予定どおり受ける必要があります。**接種の必要性については小児科でご相談ください。

予後(治ったあと)

多くのお子さんは回復しますが、麻疹は「ただの発疹の病気」ではありません。

  • 中耳炎
  • 肺炎
  • 脱水

などを合併することがあります。まれですが重い合併症として脳炎を起こすことがあり、命に関わったり、後遺症が残ったりする場合があります。また、ごくまれに数年後に**亜急性硬化性全脳炎(SSPE)**という重い脳の病気を発症することも知られています。

麻疹脳炎について

麻疹患者さん約1,000人に1人程度で脳炎を起こすとされ、高熱やけいれん、意識がぼんやりするなどの症状が現れます。重い後遺症が残ることもあるため、麻疹は予防が何より大切です。

保護者の皆さまへ

麻疹は現在でも流行がみられる感染症です。特にワクチン未接種のお子さんは重症化する可能性があります。

「高熱が続く」「発疹が出てきた」「麻疹の患者さんと接触した可能性がある」という場合は、受診前に医療機関へ電話で相談し、麻疹の可能性があることを伝えてから受診しましょう。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

ヘルパンギーナ

子どものヘルパンギーナとは?原因・症状・治療・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どものヘルパンギーナは突然の高熱とのどの痛みが特徴の夏風邪です。原因や症状、家庭でできるケア、受診の目安まで、小児科医の視点で保護者の方にわかりやすく解説します。

子どものヘルパンギーナでお困りの保護者の方へ

「急に39℃の熱が出た…」
「のどが痛くて何も食べられない…」
「水分も飲めなくて大丈夫?」
「手足口病とは違うの?」

ヘルパンギーナは、突然の高熱とのどの強い痛みが特徴のウイルス感染症です。ほとんどのお子さんは1週間ほどで自然に回復しますが、**最も注意が必要なのは『のどの痛みによって水分が飲めなくなり、脱水を起こすこと』**です。

「熱はあるけれど様子を見ていて大丈夫?」
「食べられないけれど受診した方がいい?」

と迷われる保護者の方も多い病気です。水分が飲めない、ぐったりしている、おしっこが少ないなどの症状がある場合は、早めに小児科を受診しましょう。

横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱やのどの痛みでお困りの際は、みなとみらい小児科クリニックまでお気軽にご相談ください。

ヘルパンギーナとは?

ヘルパンギーナは、**エンテロウイルス(主にコクサッキーウイルスA群)**によって起こる感染症です。

毎年5〜8月頃に流行することが多く、「夏風邪」の代表的な病気として知られています。特に1〜5歳くらいのお子さんに多くみられますが、年齢を問わず感染することがあります。

特徴は

  • 突然の高熱
  • のどの強い痛み
  • のどの奥(軟口蓋・口蓋垂付近)にできる小さな水ぶくれや潰瘍

です。

手足口病や咽頭結膜熱(プール熱)と並ぶ、代表的な夏風邪の一つです。

ヘルパンギーナの原因

原因となるのは主に

  • コクサッキーウイルスA群
  • エンテロウイルス

です。

感染経路は

  • 飛沫感染(せき・くしゃみ)
  • 接触感染
  • 便口感染

の3つがあります。

特に乳幼児では、おむつ交換やおもちゃの共有などを通して感染しやすく、保育園や幼稚園で流行することが少なくありません。

また、便の中には症状が治まった後もしばらくウイルスが排泄されるため、熱が下がっても手洗いを続けることが感染予防には大切です。

どんな症状が出ますか?

ヘルパンギーナは、突然38〜40℃の高熱で始まることが多い病気です。しかし、実際にお子さんが最もつらいと感じるのは**「のどの強い痛み」**です。

発熱から1〜2日ほどすると、**のどの奥(軟口蓋や口蓋垂付近)に小さな水ぶくれ(水疱)や潰瘍(口内炎のような傷)**ができます。

この水ぶくれや潰瘍は、舌や唇、頬の内側ではなく、「のどの奥」にできることがヘルパンギーナの大きな特徴です。

食べ物や飲み物が潰瘍に触れるたびに強い痛みが生じるため、

  • 水分を飲みたがらない
  • 食事がほとんど食べられない
  • 飲み込むたびに泣いてしまう
  • 哺乳を嫌がる
  • よだれが増える
  • 機嫌が悪くなる

といった症状がよくみられます。

特に乳幼児では、「のどが痛い」とうまく伝えられないため、

  • 急に食べなくなった
  • ミルクを飲まなくなった
  • 飲み物を口に入れてもすぐ吐き出す
  • ずっと機嫌が悪い

といった様子で気付かれることも少なくありません。

ヘルパンギーナの主な症状

  • 38〜40℃の突然の高熱
  • のどの強い痛み
  • のどの奥(軟口蓋・口蓋垂付近)の小さな水ぶくれや潰瘍
  • 食欲低下
  • 水分を飲みたがらない
  • よだれが増えることがある
  • 機嫌が悪い

熱は2〜4日ほどで下がることが多く、のどの痛みも数日かけて改善していきます。

最も注意が必要なのは脱水です

ヘルパンギーナ自体は自然に治る病気ですが、最も注意しなければならないのは、「のどが痛くて水分が飲めなくなることによる脱水」です。

乳幼児は体内の水分量が多く、大人より短時間で脱水になることがあります。

次のような症状がみられる場合は注意が必要です。

  • おしっこの回数が減る
  • 唇や口の中が乾く
  • 泣いても涙が少ない
  • 元気がない
  • ぐったりしている

「食べられないこと」よりも、**「水分が飲めているか」「おしっこが出ているか」**を確認することがとても大切です。

ヘルパンギーナの診断

多くの場合は、

  • 発熱
  • のどの痛み
  • のどの奥(軟口蓋・口蓋垂付近)の特徴的な水ぶくれや潰瘍

を診察することで診断できます。

通常は血液検査や迅速検査は必要ありません。

ただし、

  • 川崎病
  • 溶連菌感染症
  • 手足口病
  • 咽頭結膜熱(プール熱)
  • 扁桃炎
  • アデノウイルス感染症

など、似た症状を示す病気との区別が必要になることがあります。

治療

ヘルパンギーナを治す特効薬や抗ウイルス薬、抗生物質はありません。

治療は症状を和らげる対症療法が中心です。

具体的には、

  • 十分な水分補給
  • 必要に応じた解熱鎮痛薬
  • 安静
  • 十分な睡眠

が基本になります。

特に重要なのは水分補給です。

一度にたくさん飲ませるのではなく、少量ずつ何回にも分けて飲ませる方が、お子さんも飲みやすくなります。

食事は無理に食べさせる必要はありません。

おすすめなのは

  • ゼリー
  • プリン
  • ヨーグルト
  • アイスクリーム
  • 冷ましたスープ
  • おかゆ
  • 経口補水液

など、冷たくて飲み込みやすいものです。

一方で、

  • オレンジジュースなど酸味の強い飲み物
  • 熱い食べ物
  • カレーなど香辛料の強い料理
  • 炭酸飲料

は潰瘍にしみて痛みが強くなるため、避けた方がよいでしょう。

小児科で実際によく相談されること【みなとみらい小児科クリニックより】

ヘルパンギーナで受診される保護者の方から最も多いご相談は、

「熱よりものどが痛くて全く飲めません。」

というものです。

実際には、高熱そのものよりも、のどの痛みによって水分が飲めず、脱水になることが心配になるケースが少なくありません。

また、「口内炎が口の前の方にできる病気だと思っていました」という保護者の方も多くいらっしゃいますが、ヘルパンギーナでは発疹や潰瘍は軟口蓋や口蓋垂付近など『のどの奥』にできることが特徴です。

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さんの全身状態や脱水の程度を丁寧に確認し、ご家庭での水分補給の方法や食事の工夫まで詳しくご説明しています。

また、「ヘルパンギーナだと思っていたら手足口病だった」「溶連菌感染症や川崎病だった」ということもありますので、必要に応じて適切な診察・検査を行い、安心してご自宅で過ごせるようサポートしています。

少しでも気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

子どものヘルパンギーナとは?原因・症状・治療・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説【前編】

メタディスクリプション(約120文字)

子どものヘルパンギーナは突然の高熱とのどの痛みが特徴の夏風邪です。原因や症状、家庭でできるケア、受診の目安まで、小児科医の視点で保護者の方にわかりやすく解説します。

子どものヘルパンギーナでお困りの保護者の方へ

「急に39℃の熱が出た…」
「のどが痛くて何も食べられない…」
「水分も飲めなくて大丈夫?」
「手足口病とは違うの?」

ヘルパンギーナは、突然の高熱とのどの強い痛みが特徴のウイルス感染症です。ほとんどのお子さんは1週間ほどで自然に回復しますが、**最も注意が必要なのは『のどの痛みによって水分が飲めなくなり、脱水を起こすこと』**です。

「熱はあるけれど様子を見ていて大丈夫?」
「食べられないけれど受診した方がいい?」

と迷われる保護者の方も多い病気です。水分が飲めない、ぐったりしている、おしっこが少ないなどの症状がある場合は、早めに小児科を受診しましょう。

横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱やのどの痛みでお困りの際は、みなとみらい小児科クリニックまでお気軽にご相談ください。

ヘルパンギーナとは?

ヘルパンギーナは、**エンテロウイルス(主にコクサッキーウイルスA群)**によって起こる感染症です。

毎年5〜8月頃に流行することが多く、「夏風邪」の代表的な病気として知られています。特に1〜5歳くらいのお子さんに多くみられますが、年齢を問わず感染することがあります。

特徴は

  • 突然の高熱
  • のどの強い痛み
  • のどの奥(軟口蓋・口蓋垂付近)にできる小さな水ぶくれや潰瘍

です。

手足口病や咽頭結膜熱(プール熱)と並ぶ、代表的な夏風邪の一つです。

ヘルパンギーナの原因

原因となるのは主に

  • コクサッキーウイルスA群
  • エンテロウイルス

です。

感染経路は

  • 飛沫感染(せき・くしゃみ)
  • 接触感染
  • 便口感染

の3つがあります。

特に乳幼児では、おむつ交換やおもちゃの共有などを通して感染しやすく、保育園や幼稚園で流行することが少なくありません。

また、便の中には症状が治まった後もしばらくウイルスが排泄されるため、熱が下がっても手洗いを続けることが感染予防には大切です。

どんな症状が出ますか?

ヘルパンギーナは、突然38〜40℃の高熱で始まることが多い病気です。しかし、実際にお子さんが最もつらいと感じるのは**「のどの強い痛み」**です。

発熱から1〜2日ほどすると、**のどの奥(軟口蓋や口蓋垂付近)に小さな水ぶくれ(水疱)や潰瘍(口内炎のような傷)**ができます。

この水ぶくれや潰瘍は、舌や唇、頬の内側ではなく、「のどの奥」にできることがヘルパンギーナの大きな特徴です。

食べ物や飲み物が潰瘍に触れるたびに強い痛みが生じるため、

  • 水分を飲みたがらない
  • 食事がほとんど食べられない
  • 飲み込むたびに泣いてしまう
  • 哺乳を嫌がる
  • よだれが増える
  • 機嫌が悪くなる

といった症状がよくみられます。

特に乳幼児では、「のどが痛い」とうまく伝えられないため、

  • 急に食べなくなった
  • ミルクを飲まなくなった
  • 飲み物を口に入れてもすぐ吐き出す
  • ずっと機嫌が悪い

といった様子で気付かれることも少なくありません。

ヘルパンギーナの主な症状

  • 38〜40℃の突然の高熱
  • のどの強い痛み
  • のどの奥(軟口蓋・口蓋垂付近)の小さな水ぶくれや潰瘍
  • 食欲低下
  • 水分を飲みたがらない
  • よだれが増えることがある
  • 機嫌が悪い

熱は2〜4日ほどで下がることが多く、のどの痛みも数日かけて改善していきます。

最も注意が必要なのは脱水です

ヘルパンギーナ自体は自然に治る病気ですが、最も注意しなければならないのは、「のどが痛くて水分が飲めなくなることによる脱水」です。

乳幼児は体内の水分量が多く、大人より短時間で脱水になることがあります。

次のような症状がみられる場合は注意が必要です。

  • おしっこの回数が減る
  • 唇や口の中が乾く
  • 泣いても涙が少ない
  • 元気がない
  • ぐったりしている

「食べられないこと」よりも、**「水分が飲めているか」「おしっこが出ているか」**を確認することがとても大切です。

ヘルパンギーナの診断

多くの場合は、

  • 発熱
  • のどの痛み
  • のどの奥(軟口蓋・口蓋垂付近)の特徴的な水ぶくれや潰瘍

を診察することで診断できます。

通常は血液検査や迅速検査は必要ありません。

ただし、

  • 川崎病
  • 溶連菌感染症
  • 手足口病
  • 咽頭結膜熱(プール熱)
  • 扁桃炎
  • アデノウイルス感染症

など、似た症状を示す病気との区別が必要になることがあります。

治療

ヘルパンギーナを治す特効薬や抗ウイルス薬、抗生物質はありません。

治療は症状を和らげる対症療法が中心です。

具体的には、

  • 十分な水分補給
  • 必要に応じた解熱鎮痛薬
  • 安静
  • 十分な睡眠

が基本になります。

特に重要なのは水分補給です。

一度にたくさん飲ませるのではなく、少量ずつ何回にも分けて飲ませる方が、お子さんも飲みやすくなります。

食事は無理に食べさせる必要はありません。

おすすめなのは

  • ゼリー
  • プリン
  • ヨーグルト
  • アイスクリーム
  • 冷ましたスープ
  • おかゆ
  • 経口補水液

など、冷たくて飲み込みやすいものです。

一方で、

  • オレンジジュースなど酸味の強い飲み物
  • 熱い食べ物
  • カレーなど香辛料の強い料理
  • 炭酸飲料

は潰瘍にしみて痛みが強くなるため、避けた方がよいでしょう。

小児科で実際によく相談されること【みなとみらい小児科クリニックより】

ヘルパンギーナで受診される保護者の方から最も多いご相談は、

「熱よりものどが痛くて全く飲めません。」

というものです。

実際には、高熱そのものよりも、のどの痛みによって水分が飲めず、脱水になることが心配になるケースが少なくありません。

また、「口内炎が口の前の方にできる病気だと思っていました」という保護者の方も多くいらっしゃいますが、ヘルパンギーナでは発疹や潰瘍は軟口蓋や口蓋垂付近など『のどの奥』にできることが特徴です。

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さんの全身状態や脱水の程度を丁寧に確認し、ご家庭での水分補給の方法や食事の工夫まで詳しくご説明しています。

また、「ヘルパンギーナだと思っていたら手足口病だった」「溶連菌感染症や川崎病だった」ということもありますので、必要に応じて適切な診察・検査を行い、安心してご自宅で過ごせるようサポートしています。

少しでも気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。

ヘルパンギーナで小児科を受診する目安

ヘルパンギーナの多くは自然に治る病気ですが、「どのタイミングで病院へ行けばよいの?」と迷われる保護者の方は少なくありません。

特に乳幼児では、高熱そのものよりも水分が飲めなくなることによる脱水が最も心配です。

次のような症状がある場合は、早めに小児科を受診しましょう。

早めの受診をおすすめする症状

  • 水分をほとんど飲めない
  • 食事が全くとれない
  • 半日以上おしっこが少ない
  • 泣いても涙が少ない
  • 唇や口の中が乾いている
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 高熱が3〜4日以上続く
  • 呼びかけへの反応が悪い
  • 強い頭痛や繰り返す嘔吐がある
  • けいれんを起こした
  • 呼吸が苦しそう

特に、生後3か月未満のお子さんで38℃以上の発熱がある場合は、ヘルパンギーナに限らず早急な診察が必要です。

ご家庭でできるケア

ヘルパンギーナでは、ご家庭でのケアが回復を助けます。

水分補給を最優先にしましょう

最も大切なのは、水分不足を防ぐことです。

のどが痛いため、一度にたくさん飲ませようとすると嫌がったり、吐いてしまったりすることがあります。

おすすめは、

  • スプーン1杯(5〜10mL)ずつ
  • 1〜2分ごとに少しずつ
  • 冷たい飲み物を利用する

という方法です。

飲み物は

  • 麦茶
  • 経口補水液
  • 冷ましたスープ

などがおすすめです。

食事は無理をさせなくて大丈夫です

数日間食事量が減っても、元気で水分が飲めていれば過度に心配する必要はありません。

おすすめの食べ物は

  • ゼリー
  • プリン
  • ヨーグルト
  • 豆腐
  • おかゆ
  • アイスクリーム
  • 冷ましたうどん

などです。

反対に

  • オレンジジュース
  • トマト
  • 炭酸飲料
  • カレー
  • 香辛料の多い料理
  • 熱い食べ物

は痛みが強くなることがあります。

登園・登校の目安

ヘルパンギーナは学校保健安全法で明確な出席停止期間は定められていません。

そのため、

発熱がなく、全身状態が良く、普段どおり食事や水分がとれるようになれば登園・登校が可能です。

ただし、

  • 保育園
  • 幼稚園
  • 学校

によって基準が異なることがありますので、それぞれの施設のルールをご確認ください。

なお、便の中には回復後もしばらくウイルスが排泄されるため、登園後もしっかり手洗いを続けることが大切です。

ご家庭でできる予防

ヘルパンギーナを完全に防ぐワクチンはありません。

そのため、日頃から感染予防を心掛けることが重要です。

ご家庭では

  • 石けんで十分な手洗いを行う
  • おむつ交換後は必ず手洗いをする
  • タオルの共用を避ける
  • おもちゃやドアノブを清潔に保つ
  • 咳エチケットを守る

ことをおすすめします。

特に、おむつ交換後の手洗いは非常に重要です。

便中のウイルスは症状が改善したあとも数週間排泄されるため、「熱が下がったからもう安心」と考えず、引き続き感染対策を続けましょう。

保護者の方からよくいただく質問(FAQ)

Q. ヘルパンギーナはうつりますか?

はい。

飛沫感染、接触感染、便口感染によって人から人へ感染します。

兄弟姉妹や保育園で広がることも少なくありません。

Q. 何度もかかることがありますか?

あります。

ヘルパンギーナの原因となるウイルスにはさまざまな種類があるため、一度かかっても別の型のウイルスに感染すると再び発症することがあります。

Q. 抗生物質は必要ですか?

必要ありません。

ヘルパンギーナはウイルス感染症のため、抗生物質は効果がありません。

細菌感染が疑われる場合を除き、対症療法が基本となります。

Q. 市販薬だけで様子を見てもいいですか?

水分が飲めて元気があり、症状が軽い場合はご家庭で経過をみることも可能です。

しかし、

  • 水分が飲めない
  • 高熱が続く
  • 元気がない

などの場合は、市販薬だけに頼らず医療機関を受診してください。

Q. プールには入れますか?

発熱やのどの痛みがある間は控えましょう。

症状が改善し、園や学校の許可があれば再開できます。

横浜市・みなとみらいでヘルパンギーナが心配なお子さんへ

みなとみらい小児科クリニックでは、ヘルパンギーナをはじめとする小児感染症の診療を行っています。

ヘルパンギーナと思って受診されたお子さんの中には、

  • 手足口病
  • 咽頭結膜熱(プール熱)
  • 溶連菌感染症
  • 川崎病
  • 扁桃炎

など、別の病気が見つかることもあります。

当院では、お子さんの全身状態を丁寧に診察し、必要に応じて適切な検査や治療をご提案しています。

また、診察では単に病名をお伝えするだけではなく、

  • 水分補給のコツ
  • 食事の工夫
  • 解熱剤の使い方
  • 登園できるタイミング
  • ご家庭で注意していただきたいポイント

まで分かりやすくご説明しています。

「食べられないけれど様子を見て大丈夫?」
「経口補水液はどのくらい飲ませればいい?」
「夜になって熱が上がったらどうしたらいい?」

このような不安がありましたら、お気軽にご相談ください。

まとめ

ヘルパンギーナは、突然の高熱とのどの強い痛みが特徴の夏風邪です。ほとんどのお子さんは自然に回復しますが、**最も大切なのは「脱水を防ぐこと」**です。

少量ずつでもこまめに水分を補給し、お子さんの元気や尿の回数をよく観察しましょう。

「水分が飲めない」「ぐったりしている」「高熱が続く」など心配な症状がある場合は、無理に様子を見続けず、早めに小児科へご相談ください。

みなとみらい小児科クリニックでは、ヘルパンギーナをはじめとするお子さんの発熱や感染症の診療を行っています。

保護者の皆さまの不安に寄り添いながら、お子さん一人ひとりに合わせた診療とご家庭でのケアについて丁寧にご説明いたします。横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱やのどの痛みでお困りの際は、お気軽にご相談ください。

参考資料

本記事は、以下の公的機関・学会・専門機関が公開している資料および診療指針を参考に作成しています。

行政機関・公的機関

  • 厚生労働省「感染症情報」
  • 厚生労働省「学校において予防すべき感染症」
  • 厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2023年改訂版)」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報(旧 国立感染症研究所)
    • ヘルパンギーナ
    • 感染症発生動向調査(IDWR)
    • IASR(病原微生物検出情報)
  • こども家庭庁「保育所等における健康管理・感染症対策関連資料」

小児科・感染症関連学会

  • 日本小児科学会
  • 日本小児感染症学会
  • 日本小児科医会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会

診療・感染症情報

  • 日本感染症学会
  • UpToDate(Pediatric Herpangina:医療者向け情報)
  • Nelson Textbook of Pediatrics(小児科学標準教科書)
  • Red Book®:Report of the Committee on Infectious Diseases(American Academy of Pediatrics)
  • CDC(Centers for Disease Control and Prevention)Enterovirus Infection
  • WHO(World Health Organization)Enterovirus関連情報

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック


子どもの発熱で病院選びに迷ったら?緊急度で見分ける受診先

子どもが急に熱を出したとき、「すぐ病院に連れて行くべきか、家で様子を見ていいのか」「救急に行くべきか、朝まで待てるのか」と迷う場面は、子育てをしていれば誰もが経験します。多くの記事は「何度から受診」という温度の話に終始しますが、保護者が本当に困るのは、熱の数字ではなく「どの受診先を、いつ選べばいいか」という判断ではないでしょうか。

実は、発熱時の病院選びは「緊急度のレベル分け」で考えると、ぐっと整理しやすくなります。救急車を呼ぶレベルなのか、夜間休日の救急外来か、翌日のかかりつけ小児科か、家庭で様子を見ながら相談先を頼るのか。横浜・みなとみらいで小児医療に携わる立場から、慌てず行動するための判断軸をお伝えします。

発熱時の病院選びは「熱の高さ」より「受診先の選び分け」が鍵になる

子どもの発熱で病院選びを考えるとき、まず頭を切り替えたいのは「何度だから病院」という発想から離れることです。熱の高さと重症度は必ずしも比例しません。40度近い熱でも機嫌よく水分が取れている子もいれば、38度台でもぐったりして反応が鈍い子もいます。

そこで役立つのが、受診先を緊急度で4段階に分けて考える方法です。一番上が救急車を呼ぶレベル、次が夜間休日の救急外来、その下が翌診療日のかかりつけ小児科、そして家庭で経過を見ながら相談先を活用するレベル、という整理になります。

この枠組みを持っておくと、夜中に熱が出ても「今は様子を見て、朝一番でかかりつけに行こう」「これは救急外来だ」と即座に判断しやすくなります。受診のタイミングそのものの考え方は、別記事でも触れていますので、あわせて参考にしてください。

<関連記事>
小児アレルギーの受診目安とは?年齢別にみる急ぐべき症状と判断軸

緊急度で見分ける4つの受診先

それでは、具体的にどんな状態がどのレベルに当たるのかを順に見ていきます。お子さんの様子と照らし合わせながら読んでみてください。

迷わず救急車を呼ぶレベル

複数の臓器にまたがる症状が急速に進む場合や、意識・呼吸に異常がある場合は、ためらわず119番に連絡してください。具体的には、呼びかけても反応が鈍い、ぐったりして目を合わせない、呼吸が苦しそうでゼーゼーする、唇や顔色が紫がかっている、けいれんが5分以上続く、といった状態が当てはまります。

こうした場面では「自家用車で連れて行く」より、救急車を呼んで搬送中も観察してもらうほうが安全です。熱の高さに関わらず、全身状態が明らかにおかしいと感じたら、この判断を優先してください。

夜間・休日の救急外来を受診するレベル

救急車までは必要ないものの、朝まで待つのは不安という状態がこのレベルにあたります。とくに注意したいのが、生後3か月未満の赤ちゃんの発熱です。この月齢では重い細菌感染が隠れていることがあり、38度以上の熱が確認されたら、夜間でも速やかに受診する判断が推奨されています。

それ以外の月齢でも、水分がまったく取れずおしっこが半日以上出ていない、繰り返し嘔吐する、ぐったりして元気がない、といった症状があれば、夜間休日でも救急外来や夜間診療を検討する場面です。判断に迷うときは、後述する電話相談を活用すると心強い支えになります。

翌診療日にかかりつけ小児科を受診するレベル

熱はあるけれど機嫌は悪くなく、水分も取れていて、夜は眠れているという状態なら、多くの場合は翌日のかかりつけ小児科で十分です。慌てて夜間救急に駆け込むより、お子さんの体質や経過を知っている医師に診てもらうほうが、診断の精度も上がります。

ここで効いてくるのが、普段から同じ小児科に通っているかどうかです。経過を継続して診てもらえる関係があると、「いつもと比べてどうか」という比較ができ、診療の質が変わってきます。かかりつけ医をいつから持つべきかについては、別記事でも詳しく触れています。

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なお、夜中に高い熱が出ても、朝には下がっていることは珍しくありません。一晩の熱の上下に一喜一憂するより、翌朝の機嫌や食欲を見て、落ち着いた状態でかかりつけを受診するほうが、結果として正確な診断につながる場面も多くあります。慌てて夜間に複数の医療機関を回るより、お子さんを知る医師に一度しっかり診てもらう流れを基本に据えておくと、判断に迷いにくくなります。

家庭で経過を見ながら相談先を頼るレベル

熱はあっても食欲や機嫌が保たれていて、水分も取れている状態なら、まずは家庭でゆっくり休ませながら経過を見る選択も十分にあり得ます。発熱は体がウイルスや細菌と闘っている反応でもあるため、熱があること自体を過度に恐れる必要はありません。

家庭で過ごす際は、室温を快適に保ち、薄着にして熱がこもらないようにしながら、こまめに水分を与えることが基本になります。脇の下や首回り、足の付け根を冷やすと本人が楽になることもありますが、嫌がる場合は無理に冷やす必要はありません。解熱剤は熱を下げること自体が目的ではなく、つらさを和らげて水分や睡眠が取れるようにするための補助と捉えると、使うタイミングを判断しやすくなります。

ただ、判断に迷う場面は必ず出てきます。そんなときの心強い味方が、次にご紹介する電話相談の仕組みです。

判断に迷ったときの相談先「#8000」を知っておく

夜間や休日に子どもの具合が悪くなり、受診すべきか家で様子を見るべきか判断がつかないとき、保護者を支えてくれる公的な仕組みが「こども医療電話相談(#8000)」です。

#8000の基本的な仕組み

#8000は、全国どこからでも短縮番号をプッシュすると、お住まいの都道府県の相談窓口につながる仕組みになっています。厚生労働省の子ども医療電話相談事業として平成16年に始まり、平成22年からは全国47都道府県で実施されています。

相談に応じるのは、小児医療の経験を持つ看護師や保健師で、必要に応じて小児科医師が対応します。子どもの症状にどう対処すればよいか、すぐに受診すべきか、家で様子を見てよいかといった判断を、専門家が電話で支えてくれる仕組みです。対象は15歳未満の子どもで、相談料は無料、通話料のみ自己負担となります。

受付時間と利用上の注意

受付時間は都道府県によって異なりますが、多くの地域で平日の夜間から翌朝、土日祝日は日中から翌朝まで対応しています。神奈川県など地域ごとに時間が定められているため、お住まいの自治体の案内を一度確認しておくと安心です。

注意したいのは、#8000はあくまで電話相談であり、診察などの医療行為は行えない点です。明らかに緊急性が高いと感じる場合は、#8000ではなく迷わず119番に連絡してください。電話相談は「迷ったときの判断材料を得る場」と位置づけると、上手に活用できます。

スマホで使える判断ツールも併用する

電話がつながりにくいときや、まず自分で目安を知りたいときは、こども家庭庁の「こどもの救急」や、消防庁の救急受診ガイド「Q助」といったWebツールも役立ちます。症状を選んでいくと緊急度の目安が表示されるため、#8000とあわせて使うと判断の精度が上がります。

受診すると決めたら準備しておきたいこと

病院に行くと決めたら、診察の精度を上げるためにいくつか準備をしておくと、限られた診察時間を有効に使えます。

短い診察のなかで医師が知りたいのは、いつから熱が出たか、最高で何度まで上がったか、熱以外にどんな症状があるか、水分や食事はどれくらい取れているか、おしっこは出ているか、といった情報です。熱の経過をスマートフォンのメモに簡単に記録しておくだけでも、医師に伝わる情報量が大きく変わってきます。

加えて、発疹やぐったりした様子は、診察時にはおさまっていることも多いものです。気になる症状が出たときにスマートフォンで撮影しておくと、医師が視覚的に状態を把握しやすくなります。母子手帳やお薬手帳の持参も忘れないようにしておくと、予防接種歴や既往歴を踏まえた診療につながります。

みなとみらい小児科クリニックにご相談ください

横浜市西区みなとみらいに位置するみなとみらい小児科クリニックは、新高島駅から徒歩8分、みなとみらい駅から徒歩10分の場所にあります。小児科一般の診療のほか、各種予防接種、乳幼児健診、入園・入学健康診断、食物アレルギーやアトピー性皮膚炎といったアレルギー関連の症状まで幅広く対応しています。

発熱の診療では、熱の数字だけでなく、お子さんの全身状態や経過を丁寧に確認し、必要な検査や治療をご提案することを心がけています。継続して通っていただくことで、「いつものこの子」と比べた変化を捉えやすくなり、急な発熱の際にもより的確な判断につながるでしょう。専門的な検査や入院が必要な場合は、けいゆう病院や神奈川県立こども医療センターなどの連携先医療機関への紹介も行っています。

「この熱で受診すべきか迷っている」「かかりつけとして発熱時にも頼れる小児科を探している」といったご相談を歓迎しています。日中の受診のタイミングに迷われた段階でも、お気軽にご連絡ください。

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