赤ちゃんの運動発達|発達の順序・原因・受診目安を小児科医が解説

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2026.07.11

赤ちゃんの運動発達|発達の順序・原因・受診目安を小児科医が解説

「首がまだすわらない」「寝返りをしない」「はいはいをしない」「なかなか歩き始めない」と、赤ちゃんの運動発達について心配になる保護者の方は少なくありません。

赤ちゃんの運動発達には幅があります。月齢や一つの動作だけで発達の遅れを判断することはできません。これまで発達がどのように進んできたか、左右差や筋肉の緊張なども含めて確認することが大切です。

一方、手足の動きに明らかな左右差がある、一度できていたことができなくなるなどの場合は、月齢にかかわらず早めの評価が必要です。

赤ちゃんの運動発達とは

赤ちゃんの運動発達とは、脳・神経・筋肉・骨などが成長し、姿勢を保ったり、自分の体を動かしたりできるようになっていく過程です。

この記事では、主に、

  • 首すわり
  • 寝返り
  • おすわり
  • 移動
  • 立つ
  • 歩く

といった**「粗大運動」**の発達について解説します。

粗大運動とは、首や体幹、腕、脚など、体の大きな部分を使う動きのことです。

赤ちゃんの運動発達の一般的な流れ

多くのお子さんでは、おおむね、

首すわり → 寝返り → おすわり → ずりばい・はいはい → つかまり立ち → 伝い歩き → 一人歩き

という流れがみられます。

ただし、すべてのお子さんが同じ時期・同じ順番で発達するわけではありません。

例えば、ずりばいが長いお子さんもいれば、典型的な四つ這いのはいはいをあまりしないまま、つかまり立ちへ進むお子さんもいます。

発達の時期にも順序にも個人差があります。

「○か月で○○ができる」という一つの項目だけではなく、お子さん自身の発達が少しずつ進んでいるかをみることが大切です。

赤ちゃんの運動発達の月齢の目安

こども家庭庁の「令和5年乳幼児身体発育調査」では、90%以上のお子さんが「できる」と回答された時期は次の通りです。

発達時期の目安は受診基準ではありません

この数字は、日本の乳幼児でそれぞれの運動ができる時期を調べた統計上の目安です。

「この月齢を過ぎたら病気」「この月齢までにできなければ異常」という意味ではありません。

一方、目安の時期を過ぎても発達が進まず心配な場合には、乳幼児健診や小児科で相談するきっかけになります。

運動発達がゆっくりになる主な原因

運動発達がゆっくりにみえる理由は一つではありません。

個人差

病気がなくても、首すわりや寝返り、おすわり、歩行などを獲得する時期には幅があります。

兄弟や同じ月齢のお友達より遅いという理由だけで、異常と判断することはできません。

早産と修正月齢

予定日より早く生まれたお子さんでは、実際の誕生日からの月齢だけでなく、出産予定日を基準にした修正月齢を考慮して発達を評価することがあります。

出生時の在胎週数やその後の経過も含めて判断します。

脳・神経・筋肉の病気

頻度は高くありませんが、脳性麻痺や神経筋疾患などが運動発達に影響する場合があります。

例えば、

  • 手足に力が入りにくい
  • 体が極端に硬い
  • 体が非常に柔らかく感じる
  • 左右の動きが大きく違う

などを伴うことがあります。

骨や関節の問題

股関節など、骨や関節の状態が立つことや歩くことに影響する場合があります。

そのほか、内分泌疾患、代謝疾患、遺伝性疾患などが背景にある場合もあります。

運動発達の様子だけから、ご家庭で原因を特定することはできません。

月齢にかかわらず相談したいサイン

次のような場合には、「まだ月齢が小さいから」と長く様子をみず、小児科へ相談してください。

  • 手足の動きに明らかな左右差がある
  • 体が極端に硬い、または力が入りにくい
  • 動きが以前より少なくなってきた
  • 一度できていた動作ができなくなった
  • 首や体を支える力が弱くなってきた

特に、**一度獲得していた動きが失われる「発達の退行」**は重要なサインです。

早めの診察をおすすめします。

呼吸や飲み込みに問題がある場合

筋力が弱くなったことに加えて、

  • 呼吸が苦しそう
  • 食べ物やミルクで強くむせる
  • 飲み込みにくく、十分に飲めない

などがみられる場合は、早めに医療機関を受診してください。

呼吸が明らかに苦しい、顔色が悪い、急に力が入らなくなったなどの場合には、速やかな受診が必要です。

家庭でできる運動発達への関わり方

発達を早めることを目的に、無理に座らせたり立たせたりするよりも、赤ちゃんが安全に自分から体を動かせる環境を整えることが大切です。

例えば、

  • 安全な床面で自由に体を動かす
  • おもちゃなどに興味を持って手を伸ばせる環境をつくる
  • 起きていて大人が見守っているときにタミータイムを行う

などがあります。

タミータイムは、起きている時に大人が見守りながら行ううつ伏せ遊びです。睡眠中のうつ伏せ寝とは異なります。

赤ちゃん自身がさまざまな姿勢や動きを経験できることを大切にしましょう。

赤ちゃんの運動発達の評価と診断

運動発達の遅れは、一つの動作や月齢だけでは診断しません。

小児科では、これまでの発達の経過と診察所見を組み合わせて評価します。

「歩かない」「寝返りをしない」という一つの項目だけではなく、発達が少しずつ進んでいるか、姿勢や手足の動きに気になる特徴がないかを確認します。

問診で確認する内容

診察では、主に次のような内容を確認します。

  • 妊娠・出産の経過
  • 在胎週数、出生体重
  • 首すわり、寝返り、おすわりなどを獲得した時期
  • その後も発達が進んでいるか
  • 一度できたことができなくなっていないか
  • 哺乳や食事の様子
  • ことばや人との関わりなど、運動以外の発達
  • ご家族が気になっている動き

早産のお子さんでは、必要に応じて修正月齢も考慮します。

診察で確認するポイント

月齢に応じて、

  • 姿勢
  • 首や体幹の安定性
  • 手足の動かし方
  • 左右差
  • 筋肉の緊張
  • 筋力
  • 反射
  • 身長・体重・頭囲
  • 視覚や聴覚への反応

などを確認します。

運動だけでなく、ことばや認知、人との関わりなどを含め、発達全体を確認する場合もあります。

運動発達が気になる場合の検査

運動発達が気になるすべてのお子さんに血液検査やMRIを行うわけではありません。

診察の結果、個人差の範囲と考えられる場合には、一定期間をあけて発達の経過を確認します。

一方、脳・神経・筋肉などの病気が疑われる場合には、診察所見に応じて、

  • 血液検査
  • 画像検査
  • 遺伝学的検査

などを検討します。

どの検査が必要かは、お子さんの症状や診察結果によって異なります。

運動発達が遅い場合の治療と発達支援

「運動発達が遅い」という状態そのものに、すべてのお子さんに共通する治療があるわけではありません。

原因や現在困っていることによって対応が異なります。

個人差の範囲と判断されれば、定期的に発達を確認しながら経過をみます。

支援や治療が必要な場合には、

  • 理学療法などのリハビリテーション
  • 作業療法
  • 発達支援・療育
  • 小児神経科など専門医による診療
  • 骨や関節の問題に対する専門的評価
  • 原因となる病気に対する治療

などを検討します。

原因の診断がすべて確定するまで待つのではなく、必要と判断された発達支援を並行して進める場合もあります。

小児科へ相談する目安

次の月齢は病気を判断する基準ではありません。発達が進まず心配な場合に、小児科へ相談するきっかけとして考える目安です。

表に当てはまっただけで、病気という意味ではありません。

反対に、まだこの月齢になっていなくても、左右差や発達の退行などがみられる場合には相談してください。

よくある質問

Q. はいはいをしないまま、つかまり立ちをしても大丈夫ですか?

はいはいをしないことだけで異常とは判断できません。

WHOの国際的な運動発達研究でも、典型的な四つ這いのはいはいを経験しないお子さんが一定数確認されています。

ずりばいなど別の方法で移動するお子さんもいます。

ただし、手足の使い方に強い左右差がある、ほかの発達も気になる場合は小児科へご相談ください。

Q. 兄弟より歩き始めが遅いです。大丈夫ですか?

歩き始める時期には幅があります。

歩行開始の早さだけで、発達全体の良し悪しを評価することはできません。

つかまり立ちや伝い歩きなど、それまでの発達の経過も含めて確認します。

Q. 早産で生まれました。同じ月齢の赤ちゃんと比べてもいいですか?

早産のお子さんでは、出産予定日を基準にした修正月齢を考慮して発達を評価することがあります。

修正月齢をどの時期まで用いるかは、出生時の在胎週数やその後の経過によって異なります。

Q. 運動発達が遅いと発達障害なのでしょうか?

運動発達がゆっくりという一つの所見だけで、発達障害を判断することはできません。

必要に応じて、

  • 運動
  • ことば
  • 認知
  • 人との関わり

など、お子さん全体の発達を確認します。

Q. 健診で「様子をみましょう」と言われました。いつ再相談すればよいですか?

次の健診まで必ず待つ必要はありません。

その後も発達が進まない、左右差が目立ってきた、保護者の方の心配が強くなった場合には、小児科で再度相談してください。

特に、一度できていた動きができなくなった場合は早めの受診が必要です。

Q. 少し気になるだけでも小児科で相談できますか?

はい。

「病気かどうか分からない」「周りの子と比べて少し遅い気がする」といった段階でも相談できます。

小児科では月齢だけではなく、これまでの発達の経過や体の使い方を確認します。

Q. 横浜市西区花咲町から赤ちゃんの運動発達について相談できますか?

はい。みなとみらい小児科クリニックは横浜市西区みなとみらいにあり、花咲町をはじめ、桜木町・紅葉ケ丘・戸部町など周辺地域からも受診いただけます。

首すわり、寝返り、おすわり、はいはい、歩き始めなど、赤ちゃんの運動発達について気になることがあればご相談ください。

必要に応じて専門医療機関への紹介を検討します。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの運動発達が心配な方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、赤ちゃんの運動発達について診療を行っています。

例えば、

  • 首すわりが遅い
  • 寝返りをしない
  • おすわりが安定しない
  • はいはいをしない
  • なかなか歩き始めない
  • 左右の手足の使い方が違う気がする
  • 健診で経過観察と言われたが心配

といったご相談に対応しています。

診察では、一つの動作ができる・できないだけではなく、出生からの発達の経過、姿勢、体の動かし方、左右差、全身の状態などを確認します。

母子健康手帳やこれまでの乳幼児健診の結果がある場合は、発達の経過を確認するための参考になります。

必要に応じて、小児神経などの専門医療機関と連携して診療を進めます。

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参考資料

  • こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」
  • こども家庭庁「母子健康手帳」
  • こども家庭庁「改訂2版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」
  • 日本小児神経学会「小児神経医が主に専門としている病気について」
  • American Academy of Pediatrics「Motor Delays: Early Identification and Evaluation」
  • World Health Organization「Motor Development Milestones」

公開日:2026年7月11日
更新日:2026年10月3日
監修:みなとみらい小児科クリニック院長

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お車でお越しの方は、プライムコーストみなとみらいの大型立体駐車場をご利用いただけます。

駐車場は2時間まで無料です。

発熱などでお子さんを長時間歩かせることが難しい場合や、乳幼児・ご兄弟を連れて受診される場合にも、お車でお越しいただけます。

所在地

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〒220-0012
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