生後5〜8か月の乳幼児健診はなぜ大切?確認内容・受診時期を解説

乳幼児健診
2026.09.23

生後5〜8か月の乳幼児健診はなぜ大切?確認内容・受診時期を解説

赤ちゃんが生後5〜8か月頃になると、「順調に大きくなっているかな」「まだおすわりができないけれど大丈夫?」「離乳食をあまり食べない」「湿疹がなかなか治らない」など、これまでとは違った心配が出てくることがあります。

生後5〜8か月頃の乳幼児健診は、赤ちゃんの身長や体重だけではなく、発育・発達、離乳食や授乳、全身状態などを確認し、育児の疑問を相談する大切な機会です。

健診は「できる・できない」を判定する試験ではありません。その子がこれまでどのように成長してきたかを確認し、必要なときに早めの相談や診療につなげることが目的です。

乳幼児健診とは?

乳幼児健診は、赤ちゃんや子どもの健康状態と成長を定期的に確認する健康診査です。

病気になったときの診察とは少し目的が異なり、症状がない時期にも、

  • 身体がその子なりに成長しているか
  • 運動や手の使い方などの発達が進んでいるか
  • 母乳・ミルクや離乳食など栄養面に心配がないか
  • 診察で確認しておきたい所見がないか
  • 保護者が育児で困っていることはないか

などを総合的に確認します。

こども家庭庁の「改訂2版乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」でも、乳児健診では月齢、出生時の状態、栄養、排泄、発達、養育上の不安などを確認しながら診察することが示されています。

生後5〜8か月頃に健診を受ける意義

生後5〜8か月頃は、赤ちゃんの身体や行動が大きく変化する時期です。

寝返りをする、周囲の物に手を伸ばす、両手を使う、おすわりにつながる姿勢がみられるなど、運動や手の使い方が発達していきます。

また、多くのお子さんで離乳食が始まり、授乳だけだった生活から食事を取り入れた生活へ移っていきます。

この時期の健診では、一つの項目だけを見るのではなく、出生後からの成長の流れ、運動発達、周囲への反応、栄養、全身状態などをまとめて確認することに意味があります。

1.身長・体重・頭囲と発育の経過を確認します

乳幼児健診では、身長、体重、頭囲などを測定します。

ただし、大切なのは「平均より大きいか、小さいか」だけではありません。

出生時やこれまでの健診で測定した値と比べ、発育曲線に沿ってどのように成長しているかを確認します。

赤ちゃんの成長には個人差があります。小柄でも、その子なりの発育曲線に沿って成長している場合があります。

一方で、

  • 以前より体重の増え方がゆるやかになった
  • 発育曲線から大きく外れてきた
  • 授乳や離乳食が進みにくい
  • 嘔吐や下痢などが続いている

といった場合には、栄養状態や体調、病気の有無などを含めて確認します。

2.運動や手の使い方などの発達を確認します

生後5〜8か月頃は、姿勢や動きが大きく変化します。

こども家庭庁の乳幼児健康診査マニュアルでは、Denver IIをもとにした乳児期の発達の目安として、次のような項目が示されています。

これらは、「その月齢までに必ずできなければならない」という意味ではありません。

マニュアルの表は、各観察項目について90%以上の子どもが達成した月齢を参考にしています。

健診では、寝返りやおすわりの有無だけではなく、

  • 姿勢
  • 首や体幹の安定
  • 手足の動き
  • 左右差
  • 手の使い方
  • 物への興味
  • 音や人への反応

などを組み合わせて確認します。

同じ月齢の赤ちゃんと単純に比較するのではなく、その子自身の発達の経過を見ることが大切です。

3.離乳食・授乳・食物アレルギーについて確認します

離乳の開始は、一般に生後5〜6か月頃が目安です。

この時期には、

「離乳食をあまり食べない」

「どのくらい食べればよい?」

「母乳やミルクはどのくらい必要?」

「卵などはいつから?」

といった相談が増えてきます。

健診では、離乳食だけでなく、母乳・ミルクを含めた栄養全体、食べるときの様子、体重の増え方などを合わせて確認します。

食物アレルギーが心配な場合

離乳食を始めると、食物アレルギーが心配になることもあります。

特定の食物を食べたあとに、

  • じんましん
  • 顔や唇の腫れ
  • 嘔吐

などを繰り返す場合は、小児科へご相談ください。

一方で、息が苦しそう、ゼーゼーする、強い咳が続く、顔色が悪い、ぐったりする、意識の様子がおかしいなどの症状がある場合は、重いアレルギー反応の可能性があります。

症状が強い場合は速やかな医療対応が必要で、呼吸困難や意識障害などがある場合は救急要請を検討してください。

食物アレルギーが心配でも、多くの食品を自己判断で除去することは避けましょう。

食事管理は、正しい診断に基づいて必要最小限の除去とすることが基本です。

4.全身状態を確認します

乳幼児健診では、問診や診察を通して赤ちゃんの全身状態を確認します。

月齢やこれまでの経過に応じて、

  • 心臓や呼吸の状態
  • お腹
  • 皮膚
  • 視線や眼の動き
  • 音や声への反応
  • 股関節
  • 手足の動きや姿勢

などを確認します。

出生時の状態、これまでにかかった病気、家族歴、新生児期の経過なども重要な情報です。

すべての赤ちゃんに同じ検査を一律に行うわけではありません。

問診と診察から必要性を判断し、詳しい評価が必要な場合には検査や専門医療機関への相談を検討します。

5.保護者の心配や育児の悩みも健診の大切なテーマです

乳幼児健診は、赤ちゃんだけを診る場ではありません。

「離乳食が毎日大変」

「夜何度も起きる」

「ほかの赤ちゃんと比べて発達が気になる」

「こんなことを聞いてよいのか分からない」

といった相談も健診で話して構いません。

乳幼児健診には、病気の早期発見だけでなく、保護者の育児上の心配を確認し、必要な支援につなげる役割があります。

生後5〜8か月頃の健診で確認する主なポイント

大切なのは、項目を一つずつ「合格」することではありません。

赤ちゃんのこれまでの成長を振り返り、現在の状態を確認し、これからの成長を見守っていくことです。

生後5〜8か月の乳幼児健診はいつ受ける?受診時期とよくある質問

横浜市では、母子健康手帳交付時に渡される「医療機関乳幼児健康診査受診票」を利用して、医療機関で乳幼児健診を受ける制度があります。

横浜市では2回目の医療機関乳幼児健康診査を**「生後7か月」の健診として案内しており、受診票を利用できる期間は生後5か月から8か月まで(9か月未満)**です。

この記事で「生後5〜8か月の乳幼児健診」と説明しているのは、主にこの横浜市の2回目の医療機関乳幼児健康診査を想定しています。

全国すべての自治体で同じ名称・時期に実施されているわけではありません。

5か月・6か月・7か月・8か月のどこで受ければよい?

横浜市では、生後5か月から8か月まで(9か月未満)の対象期間内に受診できます。

「生後7か月健診」と案内されていますが、医学的に7か月ちょうどに受けなければならないという意味ではありません。

対象期間内で、

  • 赤ちゃんの体調
  • これまでの健診時期
  • 発育や発達で気になること
  • 医療機関の予約状況

などを考えて受診してください。

受診時期に迷う場合は、かかりつけの小児科へ相談してください。

横浜市の乳幼児健診は無料ですか?

横浜市では、対象期間内に「医療機関乳幼児健康診査受診票」を利用し、対象となる医療機関で受診する乳幼児健康診査について、公費による健診を受けることができます。

受診票には使用できる期間があります。

期間を過ぎた場合や、受診票が手元にない場合などは取り扱いが異なることがあるため、横浜市または受診予定の医療機関に確認してください。

早産で生まれた赤ちゃんは「修正月齢」も考えて発達をみます

予定日より早く生まれた赤ちゃんでは、発育や発達を評価するときに修正月齢を用いることがあります。

修正月齢とは、本来の出産予定日を基準にして月齢を考える方法です。

たとえば予定日より約2か月早く生まれた赤ちゃんでは、実際の月齢が7か月でも、発達を評価するときには修正月齢5か月程度として考える場合があります。

ただし、修正月齢をいつまで使うかについて一律の基準があるわけではありません。

在胎週数、出生時の状態、その後の発育・発達などを考慮して判断します。

その子の出生時の状況とこれまでの成長を踏まえて評価します。

健診の日を待たずに小児科へ相談した方がよい場合

乳幼児健診は大切ですが、気になる症状がある場合に健診の日まで待つ必要はありません。

たとえば、

  • 以前できていたことができなくなった
  • 手足の動きに明らかな左右差がある
  • 音や呼びかけへの反応が乏しい
  • 物を目で追う様子が気になる
  • 授乳や離乳食が進まず、体重の増え方も心配
  • 嘔吐を繰り返す
  • けいれんのような動きがある
  • 呼吸が苦しそう、顔色が悪い

などの場合は、小児科へご相談ください。

特に、呼吸困難、顔色が明らかに悪い、反応が乏しい、けいれんが続くなど、緊急性が高いと考えられる症状がある場合は、通常の健診予約ではなく速やかな医療受診が必要です。

家庭でしかみられない動きが気になる場合には、安全に撮影できる範囲で動画を記録して診察時に見せていただくと、診療の参考になることがあります。

健診の前に「聞きたいこと」をメモしておきましょう

健診では、病気かどうか分からないことでも相談して構いません。

たとえば、

  • 離乳食
  • 母乳・ミルク
  • 便秘や下痢
  • 睡眠
  • 湿疹
  • 食物アレルギー
  • 寝返り・おすわり
  • 手足の動き
  • 頭の形・向き癖
  • 予防接種

などです。

気になることを2〜3個メモしておくと相談しやすくなります。

生後5〜8か月頃の乳幼児健診についてよくある質問

Q.元気なら健診を受けなくてもよいですか?

元気な赤ちゃんにも乳幼児健診を受ける意味があります。

発育、発達、栄養、全身状態を確認し、生活や育児について相談できる機会です。

Q.まだおすわりができません。発達が遅れていますか?

おすわりだけで発達の遅れを判断することはできません。

8か月頃の目安の一つに「5秒以上座る」がありますが、すべての赤ちゃんがその月齢までに必ずできるという意味ではありません。

姿勢や体幹、手足の動きなども含めて確認します。

Q.寝返りをまだしません。大丈夫ですか?

寝返りの時期には個人差があります。

寝返りだけで判断せず、姿勢、手足の動き、左右差なども合わせて確認します。気になる場合はご相談ください。

Q.離乳食をほとんど食べなくても健診を受けられますか?

もちろん受けられます。

離乳食、授乳量、食べる様子、体重の増え方などを一緒に確認できます。

Q.湿疹や食物アレルギーについても相談できますか?

はい。

湿疹が続く場合や、特定の食物を食べたあとにじんましん、腫れ、嘔吐などの症状を繰り返す場合にはご相談ください。

呼吸が苦しそう、ぐったりするなど強い症状がある場合は、通常の健診を待たず速やかな医療対応が必要です。

Q.予防接種についても相談できますか?

はい。

母子健康手帳を確認しながら、これまでの接種歴や今後の予防接種スケジュールについて相談できます。

健診当日の持ち物

横浜市の医療機関乳幼児健康診査を受ける際には、

  • 母子健康手帳
  • 医療機関乳幼児健康診査受診票

を確認しておきましょう。

そのほかに必要なものは医療機関によって異なりますので、予約時に確認してください。

母子健康手帳は、出生後から現在までの成長や予防接種歴を確認する大切な資料です。

横浜市・みなとみらいで乳幼児健診を希望される方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後5〜8か月の時期を含め、乳幼児健診を行っています。

健診では、身長や体重だけでなく、これまでの成長、発達、離乳食、授乳、皮膚、排便、睡眠などについて確認します。

また、

  • 離乳食を食べてくれない
  • 寝返りやおすわりが気になる
  • 湿疹がよくならない
  • 食物アレルギーが心配
  • 頭の形や向き癖が気になる
  • 予防接種の予定を相談したい

といったこともご相談いただけます。

当院では、健診の数値だけを見るのではなく、母子健康手帳やこれまでの経過も確認しながら、そのお子さん自身の成長の流れを大切にして診察します。

必要に応じて、一般小児科診療、アレルギー外来、頭の形外来などにつなげることもできます。

乳幼児健診は、赤ちゃん同士を比べるためのものではありません。

その子がこれまでどのように育ってきたのかを確認し、これからの成長を保護者の方と一緒に見守っていくための機会です。

「こんなことを聞いてよいのかな」という小さな疑問も、健診の際にお聞かせください。

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参考資料

  • こども家庭庁「改訂2版乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」
  • こども家庭庁「乳幼児健診に関する取組み」
  • こども家庭庁「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」
  • 横浜市「医療機関乳幼児健康診査」
  • 日本小児アレルギー学会「食物アレルギー診療ガイドライン2021」
  • 日本アレルギー学会「アナフィラキシーガイドライン2022」

公開日: 2026年9月21日
更新日: 2026年9月21日
監修者: みなとみらい小児科クリニック院長

みなとみらい小児科クリニックへのアクセス

みなとみらい小児科クリニックは、横浜市西区みなとみらい6丁目の「プライムコーストみなとみらい」2階にあります。

横浜市西区・みなとみらいを中心に、西区各地域のほか、中区・神奈川区など周辺地域からも受診いただけます。

電車でお越しの方

みなとみらい線をご利用の場合、

  • 新高島駅から徒歩約8分
  • みなとみらい駅から徒歩約10分

です。

ベビーカーをご利用の方や、小さなお子さんを連れての受診にも便利な立地です。

お車でお越しの方

お車でお越しの方は、プライムコーストみなとみらいの大型立体駐車場をご利用いただけます。

駐車場は2時間まで無料です。

発熱などでお子さんを長時間歩かせることが難しい場合や、乳幼児・ご兄弟を連れて受診される場合にも、お車でお越しいただけます。

所在地

みなとみらい小児科クリニック
〒220-0012
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