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小学生〜高校生の予防接種

小学生から高校生の予防接種

小学生から高校生の予防接種|何を受ける?受け忘れ・必要性を小児科医がわかりやすく解説【横浜・みなとみらい】

小学生から高校生にも受けておきたい予防接種があります。日本脳炎、二種混合(DT)、HPVワクチンなどの接種時期や必要性、受け忘れへの対応について小児科医がわかりやすく解説します。

小学生・中学生・高校生にも大切な予防接種があります

小学生から高校生になっても、受けるべき予防接種があります。

「赤ちゃんの頃に全部終わったと思っていた」「学校から案内が来なくなって何を受ければいいのかわからない」という保護者の方は少なくありません。

しかし、この時期にも日本脳炎や二種混合(DT)、HPVワクチン、毎年のインフルエンザワクチンなど、お子さんを重い感染症から守るために重要な予防接種があります。

接種時期を過ぎてしまっても、受けられる場合(キャッチアップ接種)が少なくありません。

母子健康手帳を確認し、分からない場合は小児科へご相談ください。

小学生から高校生でも予防接種は必要なの?

「小さい頃にワクチンは全部終わったから、もう受ける必要はないですよね?」

これは外来でとてもよくいただく質問です。

実際には、小学校入学後も定期接種が続きます。

さらに、思春期になると部活動や塾、学校行事などで人との接触が増え、感染症にかかる機会も多くなります。

現在でも日本では、

  • 麻しん(はしか)
  • 百日咳
  • インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症
  • マイコプラズマ感染症

などが流行することがあります。

ワクチンは、お子さん自身を守るだけでなく、赤ちゃんや高齢者、病気で免疫力が低下している方など、周囲の人を守ることにもつながります。

小学生から高校生で受けたい主な予防接種

日本脳炎ワクチン(第2期)

対象:9〜13歳未満

日本脳炎は蚊が媒介するウイルス感染症です。

発症する人は多くありませんが、一度発症すると脳炎を起こし、けいれんや意識障害、重い後遺症を残すことがあります。

現在では患者数は少なくなっていますが、これは予防接種の普及による効果が大きいと考えられています。

定期接種の対象となっていますので、忘れずに受けることが大切です。

二種混合(DT)ワクチン

対象:11〜13歳未満

二種混合ワクチンは

  • ジフテリア
  • 破傷風

を予防するワクチンです。

ジフテリアとは

のどに強い炎症を起こし、呼吸ができなくなることもある感染症です。

現在の日本ではほとんど見られませんが、世界では流行している地域もあります。

破傷風とは

土の中にいる細菌が傷口から体内に入り感染します。

転倒や部活動中のけが、スポーツによる擦り傷など、日常生活でも感染する可能性があります。

筋肉のけいれんや呼吸障害を起こすことがあり、命に関わることもあるため、免疫を維持することが重要です。

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン

対象:小学6年生〜高校1年生相当の女子(定期接種)

HPVは子宮頸がんの主な原因となるウイルスです。

日本では毎年多くの女性が子宮頸がんと診断され、若い世代でも発症することがあります。

HPVワクチンは感染を予防し、将来の子宮頸がんを防ぐことが期待されています。

現在は厚生労働省、日本小児科学会、日本産科婦人科学会など多くの専門学会が接種を推奨しています。

また近年は、男子への接種も任意接種として推奨されるようになってきました。

男性自身の病気を予防するとともに、HPVの感染拡大を防ぐ効果も期待されています。

インフルエンザワクチンは毎年必要?

インフルエンザワクチンは定期接種ではありませんが、小学生から高校生にも毎年おすすめしたいワクチンです。

インフルエンザウイルスは毎年少しずつ変化するため、毎年新しいワクチンが作られています。

ワクチンを接種しても感染することはありますが、

  • 重症化しにくくなる
  • 入院を減らせる
  • インフルエンザ脳症など重い合併症のリスクを下げる
  • 学校生活や受験への影響を減らせる

ことが期待されています。

特に、

  • 受験を控えているお子さん
  • 喘息や心疾患など基礎疾患があるお子さん
  • 小さな兄弟姉妹がいるご家庭

では接種するメリットが大きいと考えられています。

予防接種の目的|「病気にならない」だけではありません

「ワクチンは病気を防ぐもの」と思われがちですが、それだけではありません。

予防接種には次のような大切な目的があります。

  • 重症化を防ぐ
  • 肺炎や脳炎などの合併症を減らす
  • 後遺症を防ぐ
  • 入院を減らす
  • 学校や家庭で感染を広げにくくする
  • 将来の健康を守る

例えば、日本脳炎では重い神経の後遺症が残ることがあり、HPV感染は将来の子宮頸がんにつながることがあります。

ワクチンは、このような命や将来の生活に関わる病気を予防するための重要な医療です。

予防接種スケジュール

副反応について

予防接種を受けるにあたって、多くの保護者の方が最も心配されるのが「副反応」です。

実際に診療でも、

  • 「熱は出ますか?」
  • 「副反応が怖いです。」
  • 「SNSで心配な情報を見ました。」

といったご相談をよくいただきます。

ワクチンは、お子さんの体に免疫をつくるための医療です。そのため、一時的な体の反応(副反応)がみられることがあります。

よくみられる副反応

ほとんどは軽い症状で、数日以内に自然に改善します。

主な副反応には、

  • 注射した部分の痛み
  • 赤みや腫れ
  • 腕の動かしにくさ
  • 軽い発熱
  • だるさ
  • 頭痛

などがあります。

これらは体が免疫を作っている反応の一つであり、多くの場合は心配ありません。

まれに起こる副反応

非常にまれですが、

  • アナフィラキシー
  • 強いアレルギー反応
  • けいれん
  • 高熱

などが起こることがあります。

そのため、予防接種は医療機関で行い、接種後もしばらく体調を確認します。

現在使用されているワクチンは厳しい安全性の確認を受けており、厚生労働省や日本小児科学会も安全性を継続して評価しています。

「予防接種が心配」という気持ちは自然なことです

インターネットやSNSには、予防接種についてさまざまな情報があります。

その中には正しい情報もあれば、科学的な根拠が十分でない情報も少なくありません。

診療では、

  • 「副反応が心配」
  • 「本当に必要なのでしょうか」
  • 「できれば受けたくありません」
  • 「家族の考えがまとまりません」

というご相談も少なくありません。

こうしたお気持ちは決して特別なことではありません。

大切なのは、不安をそのままにせず、小児科で一緒に確認することです。

小児科医としてお伝えしたいこと

みなとみらい小児科クリニックでは、予防接種を迷われている保護者の方のお気持ちにも寄り添うことを大切にしています。

無理に接種を勧めるのではなく、

  • なぜ必要なのか
  • 接種するとどのようなメリットがあるのか
  • 接種しなかった場合にはどのような病気のリスクがあるのか
  • 副反応はどの程度起こるのか

について、一つひとつ丁寧にご説明しています。

そのうえで、私たちは現在の医学的根拠に基づき、予防接種はお子さんを重い感染症や後遺症から守るために非常に重要であり、積極的に推奨される医療であると考えています。

予防接種によって防げる病気(VPD:Vaccine Preventable Diseases)の中には、肺炎や脳炎、髄膜炎、敗血症、子宮頸がんなど、命や将来の生活に大きく関わる病気が含まれています。

私たちは、「病気になってから治療する」のではなく、「病気にならないように予防する」ことも、小児科の大切な役割だと考えています。

当院でよくいただくご相談(当院の特徴)

みなとみらい小児科クリニックでは、予防接種に関して次のようなご相談を多くいただいています。

  • 母子健康手帳を見ても受け忘れがあるかわからない
  • 転居して接種スケジュールが分からなくなった
  • 海外赴任・海外留学前に必要なワクチンを知りたい
  • HPVワクチンについて詳しく相談したい
  • 副反応が心配で接種を迷っている
  • 部活動や受験に合わせて接種日を相談したい

一人ひとり接種歴や生活環境は異なります。

当院では母子健康手帳を確認しながら、お子さんに合わせた接種スケジュールをご提案しています。

こんな時は小児科へご相談ください

次のような場合は、お気軽にご相談ください。

  • 接種時期が分からない
  • 接種を忘れてしまった
  • 副反応について詳しく知りたい
  • 発熱や体調不良で接種できるか相談したい
  • 持病や服薬中で接種できるか知りたい
  • 海外渡航前に必要なワクチンを相談したい

また、予防接種後に

  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色が悪い
  • 意識がぼんやりしている
  • 全身にじんましんが出た
  • 高熱が続く

などの症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

よくある質問(FAQ)

Q. 小学生になってから受け忘れに気付きました。もう遅いですか?

A. 遅くありません。

多くのワクチンはキャッチアップ接種が可能です。まずは母子健康手帳をご持参のうえ、ご相談ください。

Q. ワクチンを受けると必ず熱が出ますか?

A. 必ずではありません。

軽い発熱や腕の痛みがみられることはありますが、多くは数日以内に自然に改善します。

Q. インフルエンザワクチンは毎年必要ですか?

A. はい。

インフルエンザウイルスは毎年変化するため、毎年接種することが勧められています。

Q. HPVワクチンは安全ですか?

A. 現在は厚生労働省、日本小児科学会、日本産科婦人科学会などが、安全性と有効性を確認したうえで接種を推奨しています。

不安な点があれば、接種前に遠慮なくご相談ください。

横浜市・みなとみらいで小学生〜高校生の予防接種をご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、小学生から高校生までの定期予防接種・任意予防接種を行っています。

母子健康手帳を確認しながら、受け忘れの確認や今後の接種スケジュールをご提案し、お子さん一人ひとりに合わせた予防接種を行っています。

予防接種に不安や迷いを感じている保護者の方のお気持ちにも寄り添い、疑問やご心配に丁寧にお答えしたうえで、納得して接種を受けていただけるよう努めています。

私たちは、予防接種はお子さんを重い感染症や後遺症から守るための最も効果的な予防医療の一つであり、現在の科学的根拠に基づいて積極的に推奨しています。

「受け忘れがないか確認したい」「副反応について詳しく知りたい」「HPVワクチンを相談したい」など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。

お子さんの健やかな成長と未来の健康を守るために、スタッフ一同サポートいたします。

みなとみらい小児科クリニック

「一度に4本も5本も注射をして大丈夫ですか?」

これは、みなとみらい小児科クリニックでも最も多いご質問の一つです。

結論からお伝えすると、同時接種は安全性と有効性が確認されており、日本小児科学会や厚生労働省でも推奨されています。

同時接種とは、複数のワクチンを同じ日に別々の部位へ接種する方法です。

同時接種には次のようなメリットがあります。

  • 早く必要な免疫をつけられる
  • 重い感染症にかかる期間を短くできる
  • 通院回数が少なくなる
  • 接種忘れを防ぎやすい
  • 保護者の通院負担を減らせる

「ワクチンをたくさん打つと体への負担が大きいのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、赤ちゃんは毎日たくさんの細菌やウイルスに触れながら生活しており、現在のワクチンに含まれる抗原量は免疫機能にとって大きな負担にはならないと考えられています。

参考資料

本記事は、以下の公的機関および学会、専門機関が公開している資料・ガイドラインを参考に作成しています。

行政機関

  • 厚生労働省「予防接種情報」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 厚生労働省「定期予防接種実施要領」
  • 厚生労働省「HPVワクチンに関する情報」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報(旧 国立感染症研究所)
  • デジタル庁「予防接種証明書・マイナポータル」

小児・感染症・ワクチン関連学会・団体

  • 日本小児科学会
    • 「日本小児科学会推奨予防接種スケジュール」
    • 「知っておきたいわくちん情報」
    • 予防接種・感染症対策委員会報告
  • 日本小児感染症学会
  • 日本ワクチン学会
  • VPDを知って、子どもを守ろうの会
  • 日本小児科医会

関連学会

  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会

その他参考資料

  • 『予防接種ガイドライン』(公益財団法人 予防接種リサーチセンター)
  • 『予防接種に関するQ&A集』(厚生労働省)
  • 『予防接種に関する最新知見』(日本ワクチン学会)
  • 医薬品医療機器総合機構(PMDA)「各ワクチン添付文書」
  • 各自治体(横浜市など)の予防接種実施要領・定期予防接種案内

お子さんの予防接種のことは、いつでもなんでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

1歳〜年長さんの予防接種

1歳以上の予防接種スケジュール

1歳を過ぎたら受ける予防接種|いつ・何を受ける?小児科医がわかりやすく解説

1歳を過ぎても予防接種は続きます。重い感染症からお子さんを守るため、忘れずに受けましょう。

「1歳になったら予防接種はひと段落」と思われる保護者の方も少なくありません。しかし、1歳以降もMR(麻しん・風しん)、水痘、日本脳炎など、お子さんを重い感染症から守るために大切なワクチンが続きます。接種時期を逃すと十分な免疫がつかない期間が長くなるため、標準的なスケジュールに沿って接種を進めることが大切です。

「1歳を過ぎたら何を受ければいいの?」そんな保護者の方へ

みなとみらい小児科クリニックでも、1歳以降の予防接種について毎日のようにご相談をいただいています。

例えば、

  • 「1歳になったけれど、何種類もあって分からない。」
  • 「MRと水痘は同じ日に受けても大丈夫?」
  • 「仕事が忙しくて接種が遅れてしまいました。」
  • 「任意接種のおたふくかぜは受けた方がいいですか?」
  • 「副反応が心配で迷っています。」

このようなご相談は決して珍しいものではありません。

1歳を過ぎると、お子さんは歩き始めたり、公園や保育園で遊んだりする機会が増え、さまざまな感染症に触れる可能性が高くなります。

そのため、日本小児科学会や厚生労働省では、この時期に必要な予防接種を適切なタイミングで受けることを推奨しています。

なぜ1歳以降も予防接種が必要なのでしょうか?

1歳頃になると行動範囲が広がり、多くの人と接する機会が増えてきます。

一方で、麻しん(はしか)や水痘(みずぼうそう)、おたふくかぜ、日本脳炎などは、現在でも国内で患者さんが報告されており、感染すると重症化することがあります。

特に、

  • 脳炎
  • 肺炎
  • 髄膜炎
  • 難聴
  • 後遺症

などを引き起こすこともあるため、病気にかかる前に免疫をつけることが予防接種の最大の目的です。

予防接種の目的

予防接種には大きく3つの目的があります。

① 重い感染症を予防する

ワクチンによって病気そのものを予防し、感染しても軽症で済む可能性が高くなります。

例えばMRワクチンは、麻しんや風しんを予防し、肺炎や脳炎など重い合併症を防ぐ効果があります。

また、水痘ワクチンは水ぼうそうだけでなく、皮膚の細菌感染や入院を必要とする重症例を減らすことが分かっています。

② 後遺症や命に関わる病気を防ぐ

感染症の中には、治っても後遺症が残ることがあります。

例えば、

  • 麻しんによる脳炎
  • おたふくかぜによる難聴
  • 日本脳炎による神経障害
  • 水痘による脳炎

などです。

予防接種は、病気を防ぐだけでなく、お子さんの将来の健康や生活を守るためにも重要です。

③ 家族や地域のみんなを守る

予防接種は、お子さん一人を守るだけではありません。

多くの人がワクチンを受けることで感染症が広がりにくくなり、生まれたばかりの赤ちゃんや、病気のためにワクチンを受けられない方を守ることにもつながります。

この考え方は「集団免疫」と呼ばれています。

1歳以上で受ける主な予防接種

MR(麻しん・風しん)ワクチン

MRワクチンは、麻しん(はしか)と風しんを予防するワクチンです。

麻しんは非常に感染力が強く、肺炎や脳炎を起こすことがあります。近年も海外から持ち込まれた症例をきっかけに国内で流行がみられることがあり、十分な免疫をつけることが大切です。

風しんはお子さんでは比較的軽症のこともありますが、妊婦さんが感染すると赤ちゃんに重い障害が起こる可能性があります。そのため、社会全体で流行を防ぐことも重要です。

水痘(みずぼうそう)ワクチン

水痘は発熱と全身の発疹を伴う感染症です。

多くは自然に治りますが、皮膚の細菌感染、肺炎、脳炎などの合併症を起こすことがあります。

2回接種することで、発症や重症化を予防する効果が高まります。

おたふくかぜワクチン(任意接種)

おたふくかぜは耳の下が腫れる病気として知られていますが、髄膜炎や難聴などの合併症を起こすことがあります。

現在は任意接種ですが、日本小児科学会では2回接種が推奨されています。

Hib・小児用肺炎球菌・五種混合ワクチン(追加接種)

乳児期に開始したワクチンは、追加接種によって免疫をさらに強くし、効果を長く維持します。

追加接種も忘れずに受けることが大切です。

日本脳炎ワクチン

日本脳炎は蚊を介して感染する病気です。

発症することはまれですが、脳炎になると命に関わったり、重い後遺症が残ったりすることがあります。

通常は3歳から接種を開始し、決められた間隔で接種を進めます。

1歳からの予防接種スケジュール

副反応について

ワクチンは、厚生労働省や日本小児科学会をはじめとする国内外の専門機関が安全性と有効性を確認したうえで使用されています。しかし、どのような医療にも一定の副反応があり、予防接種も例外ではありません。

よくみられる副反応には、

  • 注射した部位の赤み・腫れ・痛み
  • 軽い発熱
  • 機嫌が悪くなる
  • 一時的に食欲が落ちる

などがあります。

これらは体が免疫をつくっている反応であることが多く、通常は1~3日ほどで自然に改善します。

一方で、重いアレルギー反応(アナフィラキシー)や高熱、けいれんなどの重い副反応は非常にまれです。そのため、接種後は院内で一定時間体調を確認し、帰宅後もしばらくは普段と変わった様子がないか見守ることをおすすめしています。

同時接種は本当に大丈夫?

保護者の方から最も多くいただくご質問の一つが、「一度に何本も接種して赤ちゃんや子どもの体に負担はありませんか?」というものです。

日本小児科学会では、必要なワクチンを適切な時期までに接種するため、複数のワクチンを同じ日に接種する同時接種を推奨しています。

現在までの研究では、同時接種によってワクチンの効果が弱くなったり、重大な副反応が増えたりすることはないとされています。

同時接種には、

  • 接種漏れを防げる
  • 必要な時期までに免疫を獲得できる
  • 通院回数やお子さん・保護者の負担を減らせる

という大きなメリットがあります。

接種が遅れてしまったらどうすればよいですか?

「風邪をひいて延期になった」「忙しくて受けそびれてしまった」というご相談も少なくありません。

接種時期を過ぎてしまっても、多くのワクチンは途中からやり直す必要はありません。

接種歴を確認し、不足しているワクチンを計画的に接種する「キャッチアップ接種」が可能です。

自己判断で諦めてしまう前に、ぜひ小児科へご相談ください。

こんなときは予防接種について相談しましょう

次のような場合には、接種前に医療機関へご相談ください。

  • 37.5℃以上の発熱がある
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 強い咳や呼吸が苦しそう
  • けいれんを起こしたことがある
  • ワクチンで強いアレルギー反応を起こしたことがある
  • 接種スケジュールが分からなくなってしまった

体調や接種歴を確認したうえで、安全に接種できる時期をご案内します。

当院でよくあるご相談(小児科医としての経験)

みなとみらい小児科クリニックでは、毎日の診療で予防接種について多くのご相談をいただいています。

特に多いのは、

  • 「SNSでワクチンは危険という情報を見て不安になった」
  • 「副反応が怖くて迷っている」
  • 「任意接種は本当に必要ですか?」
  • 「接種間隔が空いてしまった」

というご相談です。

このような不安を抱くことは決して珍しいことではありません。

私たちは、不安を否定したり無理に接種を勧めたりするのではなく、科学的根拠に基づいた情報を丁寧にご説明し、ご家族が納得して判断できるようお手伝いすることを大切にしています。

その一方で、小児科医として日々診療を行う中で、ワクチンで防ぐことのできる感染症が重症化し、お子さんやご家族が大変な思いをされる場面も経験してきました。

だからこそ当院では、お子さんの健康と将来を守るために、予防接種は非常に重要であり、強くお勧めしたい医療であると考えています。

横浜市・みなとみらいで予防接種をご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後2か月から学童期までの定期予防接種・任意予防接種を行っています。

日本小児科学会が推奨するスケジュールをもとに、お子さん一人ひとりの接種歴を確認し、無理のない予防接種計画をご提案しています。

また、

  • 接種スケジュールの作成
  • キャッチアップ接種
  • 任意接種のご相談
  • 海外渡航前のワクチン相談
  • 副反応についてのご相談
  • ワクチンに対する不安や疑問のご相談

にも対応しています。

ワクチンに対して迷いや不安を感じる保護者の方のお気持ちにも寄り添いながら、最新の医学的根拠に基づいた情報をわかりやすくご説明いたします。

私たちは、保護者の方が十分に理解し、納得して予防接種を受けていただくことを大切にしています。

予防接種は、お子さんがこれから健やかに成長していくための大切な贈り物です。

気になることがありましたら、どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

よくある質問(FAQ)

Q. 任意接種は受けた方がよいですか?

A. おたふくかぜワクチンなどの任意接種も、重い合併症を予防するため日本小児科学会では接種が推奨されています。

Q. 接種が数か月遅れてしまいました。最初からやり直しですか?

A. 多くのワクチンは最初からやり直す必要はありません。接種歴を確認し、キャッチアップ接種を行います。

Q. 軽い鼻水や咳があっても接種できますか?

A. 元気があり発熱がなければ接種できることもあります。診察で体調を確認して判断します。

Q. ワクチンの副反応と感染症では、どちらのリスクが高いですか?

A. 重い副反応は非常にまれであり、多くの感染症では、病気そのものによる重症化や後遺症のリスクの方が高いことがわかっています。そのため、国内外の専門機関は予防接種を推奨しています。

参考文献・参照資料

本記事は、以下の公的機関および学会の情報を参考に作成しています。

行政機関

  • 厚生労働省「予防接種情報」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 厚生労働省「予防接種実施要領」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報(旧 国立感染症研究所)
  • デジタル庁「予防接種証明書・マイナポータル」

小児・感染症関連学会

  • 日本小児科学会
    • 「日本小児科学会推奨予防接種スケジュール」
    • 「知っておきたいわくちん情報」
  • 日本小児感染症学会
  • 日本ワクチン学会
  • VPDを知って、子どもを守ろうの会
  • 日本小児科医会

関連学会

  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会

その他参考資料

  • 『予防接種に関するQ&A集』(厚生労働省)
  • 『予防接種ガイドライン』(予防接種リサーチセンター)
  • 『予防接種に関する最新知見』(日本ワクチン学会)
  • 各ワクチン添付文書(医薬品医療機器総合機構:PMDA)

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

1歳までの予防接種

1歳未満の予防接種スケジュール

生後2か月から始める予防接種|いつ・何を受ける?小児科医がわかりやすく解説

結論|予防接種は「生後2か月になったらできるだけ早く始めましょう」

赤ちゃんの予防接種は、生後2か月になったらできるだけ早く始めることが大切です。1歳までの間は受けるワクチンの種類が多く、「何から始めればいいの?」「同じ日に何本も打って大丈夫?」と不安になる保護者の方も少なくありません。しかし、現在の日本の予防接種スケジュールは、赤ちゃんを重い感染症から守るために科学的な根拠に基づいて作られています。スケジュールどおりに接種することで、命に関わる病気を予防できる可能性が高まります。

「予防接種が多すぎて分からない…」そんな保護者の方へ

みなとみらい小児科クリニックでも、予防接種について毎日のようにご相談をいただきます。

例えば、

  • 「生後2か月になったけれど何を予約すればいい?」
  • 「一度に4本も5本も打って本当に大丈夫?」
  • 「少し鼻水があるけれど受けられる?」
  • 「副反応が怖くて迷っています。」
  • 「仕事復帰までに終わらせたいけれど予定が組めない。」

など、多くの保護者の方が同じような不安を抱えています。

初めての子育てでは、予防接種の種類や回数の多さに戸惑うのは当然です。しかし、ワクチンで予防できる病気(VPD:Vaccine Preventable Diseases)の中には、赤ちゃんが感染すると重症化しやすいものが数多くあります。

そのため、日本小児科学会や厚生労働省では、生後2か月から速やかに接種を開始することを推奨しています。

なぜ生後2か月から予防接種が始まるのでしょうか?

赤ちゃんは生まれたばかりの頃、お母さんからもらった免疫(移行抗体)によってある程度守られています。

しかし、この免疫は生後数か月で徐々に減少していきます。

一方で、赤ちゃん自身の免疫機能はまだ十分には発達していません。

つまり、生後2〜6か月頃は感染症に対して最も無防備になりやすい時期なのです。

この時期に感染すると、

  • 細菌性髄膜炎
  • 敗血症
  • 肺炎
  • 百日咳
  • 重症ロタウイルス胃腸炎
  • B型肝炎

など、命に関わる病気を引き起こすことがあります。

そのため、病気にかかる前に免疫をつけることが予防接種の最大の目的です。

予防接種の目的

予防接種には大きく3つの目的があります。

① 重い感染症を予防する

ワクチンによって病気そのものを予防したり、感染しても軽症で済む可能性が高くなります。

例えば肺炎球菌ワクチンは、細菌性髄膜炎や敗血症など重い病気を大幅に減らしたことが知られています。

また、ロタウイルスワクチンの導入後は、乳幼児の重症胃腸炎による入院が大きく減少しています。

② 後遺症や命に関わる病気を防ぐ

感染症の中には、治っても後遺症が残るものがあります。

例えば、

  • Hib感染症による難聴
  • 細菌性髄膜炎による発達への影響
  • 百日咳による無呼吸
  • B型肝炎による慢性肝炎

などです。

ワクチンは「病気にならない」だけでなく、「将来の健康を守る」ためにも重要です。

③ 周りの人も守る

予防接種を受けることで感染を広げにくくなります。

まだワクチンを受けられない小さな赤ちゃんや、病気のため免疫が弱いお子さん、高齢者などを守ることにもつながります。

これを「集団免疫」と呼びます。

1歳未満で受ける主な予防接種

1歳になるまでに受けるワクチンは多くありますが、それぞれ重要な役割があります。

五種混合ワクチン

五種混合ワクチンは、

  • ジフテリア
  • 百日咳
  • 破傷風
  • ポリオ
  • Hib(ヒブ)

を予防するワクチンです。

特に百日咳は、生後6か月未満では重症化しやすく、呼吸が止まってしまうこともあります。

また、Hibは細菌性髄膜炎の原因となる細菌であり、ワクチン導入前には乳幼児の重い感染症として知られていました。

現在では予防接種の普及により、患者数は大きく減少しています。

小児用肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌は、

  • 髄膜炎
  • 敗血症
  • 肺炎
  • 中耳炎

などを引き起こします。

特に乳児では重症化しやすいため、生後2か月から接種を開始します。

日本で定期接種が始まってから、侵襲性肺炎球菌感染症は大きく減少しました。

B型肝炎ワクチン

B型肝炎ウイルスは肝臓に感染するウイルスです。

乳幼児期に感染すると慢性肝炎へ移行しやすく、将来、肝硬変や肝がんにつながることがあります。

以前は母子感染が主な原因と考えられていましたが、現在では家庭内感染などもあることが分かっています。

そのため、すべての赤ちゃんが定期接種の対象となっています。

ロタウイルスワクチン

ロタウイルスは乳幼児の重症胃腸炎の代表的な原因です。

激しい嘔吐や下痢によって脱水を起こし、点滴や入院が必要になることも少なくありません。

ワクチンを接種することで、

  • 重症化
  • 入院
  • 脱水

を大きく減らせることが分かっています。

ロタウイルスワクチンは開始できる時期が決まっているため、生後2か月になったら早めの接種が大切です。

BCGワクチン

BCGは結核を予防するワクチンです。

日本では結核患者数は以前より減少していますが、現在でも毎年新しい患者さんが報告されています。

特に乳児では、

  • 結核性髄膜炎
  • 粟粒結核

など重症化する危険があります。

そのため、生後5〜8か月頃までの接種が推奨されています。

1歳未満の予防接種スケジュール

同時接種は本当に大丈夫?

「一度に4本も5本も注射をして大丈夫ですか?」

これは、みなとみらい小児科クリニックでも最も多いご質問の一つです。

結論からお伝えすると、同時接種は安全性と有効性が確認されており、日本小児科学会や厚生労働省でも推奨されています。

同時接種とは、複数のワクチンを同じ日に別々の部位へ接種する方法です。

同時接種には次のようなメリットがあります。

  • 早く必要な免疫をつけられる
  • 重い感染症にかかる期間を短くできる
  • 通院回数が少なくなる
  • 接種忘れを防ぎやすい
  • 保護者の通院負担を減らせる

「ワクチンをたくさん打つと体への負担が大きいのでは?」と心配される方もいらっしゃいますが、赤ちゃんは毎日たくさんの細菌やウイルスに触れながら生活しており、現在のワクチンに含まれる抗原量は免疫機能にとって大きな負担にはならないと考えられています。

予防接種の副反応について

どのワクチンにも副反応が起こる可能性はありますが、多くは軽く、一時的なものです。

よくみられる副反応

  • 注射した部位の赤み
  • 腫れ
  • 痛み
  • 微熱
  • 機嫌が悪くなる
  • 眠そうになる
  • 一時的に食欲が落ちる

これらは通常1〜3日程度で自然に改善します。

接種した部分を冷たいタオルで軽く冷やすことで痛みが和らぐこともあります。

まれに起こる重い副反応

非常にまれですが、

  • アナフィラキシー(強いアレルギー反応)
  • 高熱
  • けいれん
  • 強いぐったり感

などが起こることがあります。

そのため、多くの医療機関では接種後15〜30分程度院内で様子を見ていただいています。

万が一、接種後に呼吸が苦しそう、顔色が悪い、意識がはっきりしないなどの症状があれば、速やかに医療機関を受診してください。

なお、ワクチンによる重い副反応は非常にまれであり、予防接種によって防げる感染症のリスクの方がはるかに大きいことが国内外で確認されています。

接種当日の過ごし方

予防接種を受けた日は、基本的には普段どおりに過ごせます。

入浴

当日から入浴できます。

ただし、注射した部分を強くこすらないようにしましょう。

授乳・ミルク

普段どおり飲んで問題ありません。

十分な水分補給を心がけましょう。

外出

短時間のお出かけ程度であれば問題ありませんが、長時間の外出や旅行は避けた方が安心です。

激しい運動

乳児では激しい運動をすることは少ないですが、無理をせずゆっくり過ごしましょう。

接種を延期した方がよい場合

次のような場合には、接種を延期することがあります。

  • 37.5℃以上の発熱がある
  • 元気がなく、ぐったりしている
  • 嘔吐や下痢が続いている
  • 重い感染症にかかっている

一方で、

  • 軽い鼻水
  • 軽い咳
  • 少し機嫌が悪い程度

であれば接種できることもあります。

最終的には診察を行い、安全に接種できるかどうかを医師が判断します。

こんな時は小児科を受診してください

接種後に次のような症状がある場合は、早めに受診しましょう。

  • 39℃以上の高熱が続く
  • 呼吸が苦しそう
  • 顔色が悪い
  • 母乳やミルクがほとんど飲めない
  • 何度も吐く
  • ぐったりして反応が悪い
  • 全身にじんましんが出た
  • けいれんした
  • 注射した部分が大きく腫れ、悪化している

「様子を見てよいか分からない」という場合も、お気軽に医療機関へご相談ください。

当院でよくあるご相談(みなとみらい小児科クリニックの取り組み)

みなとみらい小児科クリニックでは、毎日多くの赤ちゃんの予防接種を行っています。

特によくいただくご相談は、

  • 「スケジュールが分からなくなってしまった」
  • 「転居して接種が途中になっている」
  • 「仕事復帰までに終わらせたい」
  • 「兄弟の予定も合わせて予約したい」
  • 「副反応が心配で次の接種を迷っている」

などです。

実際には、途中で接種が遅れてしまっても、多くの場合は最初からやり直す必要はありません。お子さんの月齢や接種歴を確認し、一人ひとりに合わせたキャッチアップスケジュールをご提案しています。

また、当院では接種前に体調を丁寧に診察し、保護者の方の疑問や不安にお答えしたうえで、安全に予防接種を受けていただけるよう心がけています。

よくある質問(FAQ)

Q. 同時接種をすると副反応は増えますか?

現在の研究では、同時接種によって重い副反応が増えることはないとされています。

Q. 少し風邪をひいています。接種できますか?

軽い鼻水や咳だけで元気があれば接種できることがあります。当日の診察で医師が判断します。

Q. 予定どおり受けられませんでした。

多くの場合は途中から再開できます。接種歴を確認し、適切なスケジュールをご案内します。

Q. 接種後に熱が出たらどうしたらよいですか?

元気があり、水分やミルクがしっかり飲めていれば、多くはご自宅で様子をみることができます。ただし、高熱が続く場合やぐったりしている場合は受診してください。

Q. 予防接種は小児科で相談しながら進めてもいいですか?

もちろんです。予防接種は「予定どおり進めなければいけない」と思われがちですが、ご家庭の事情やお子さんの体調に合わせて調整することも可能です。不安なことがあれば遠慮なくご相談ください。

以下の文章を、「横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの予防接種をご希望の方へ」の前、あるいはFAQの後に追加すると、みなとみらい小児科クリニックの考えが伝わるオリジナル性の高い内容になります。

予防接種について、みなとみらい小児科クリニックの考え

近年、インターネットやSNSなどで予防接種についてさまざまな情報を目にする機会が増え、「本当に受けたほうがよいのだろうか」「副反応が心配」「できれば打たせたくない」と悩まれる保護者の方も少なくありません。

私たちは、そのような不安を抱かれることは決して特別なことではないと考えています。

大切なお子さんだからこそ、「本当に安全なのか」「必要なのか」と慎重になるのは、ごく自然な親心です。不安や疑問を持つ保護者の方を否定したり、「受けるべき」と一方的に押し付けたりすることは、私たちの考えではありません。

その一方で、みなとみらい小児科クリニックでは、予防接種はお子さんを重い感染症から守るために非常に重要な医療であると考えています。

現在定期接種として行われているワクチンは、長年にわたる研究や国内外での使用実績に基づき、有効性と安全性が繰り返し確認されてきました。ワクチンの普及によって、細菌性髄膜炎や重症ロタウイルス胃腸炎など、以前は多くの子どもたちが入院していた病気は大きく減少しています。

もちろん、どのような医療にも100%安全なものはありません。予防接種にも副反応が起こる可能性はあります。しかし、その多くは軽い発熱や接種部位の腫れなど一時的なものであり、重い副反応は非常にまれです。一方で、予防接種を受けずに感染した場合には、命に関わる重症感染症や後遺症を残す危険性があります。

私たちは、「副反応のリスク」と「感染症によるリスク」の両方を正しく比較して考えることが大切だと考えています。

予防接種を受けるかどうか迷われている方には、それぞれのワクチンで予防できる病気や期待できる効果、副反応について丁寧にご説明し、ご納得いただいたうえで接種を進めています。疑問やご不安があれば、どんな小さなことでも遠慮なくお話しください。

私たちの願いは、お子さんが重い感染症に苦しむことなく、健やかに成長していくことです。そのために、ご家族と一緒に考え、一緒に最善の選択をしていきたいと思っています。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの予防接種をご希望の方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後2か月から始まる定期予防接種・任意予防接種に対応しています。

当院では、

  • 日本小児科学会推奨スケジュールに沿った接種計画
  • 同時接種への対応
  • 接種忘れや転居後のキャッチアップ接種
  • 接種前の丁寧な健康チェック
  • 副反応や接種後の過ごし方についての分かりやすい説明

を行い、保護者の方が安心して予防接種を受けられるようサポートしています。

「何から始めたらよいか分からない」「接種が遅れてしまった」「副反応が心配」など、どのようなことでもお気軽にご相談ください。

参考資料

本記事は、以下の公的機関・学会・専門団体が公開している資料およびガイドラインを参考に作成しています。

公的機関

  • 厚生労働省「予防接種情報」「定期予防接種実施要領」
  • 厚生労働省「予防接種Q&A」
  • 厚生労働省「予防接種健康被害救済制度」
  • 国立健康危機管理研究機構(JIHS)感染症情報サイト
  • デジタル庁「予防接種証明書に関する情報」

学会・専門団体

  • 日本小児科学会「日本の予防接種スケジュール」
  • 日本小児科学会「知っておきたいわくちん情報」
  • 日本小児感染症学会「予防接種に関する提言・見解」
  • 日本小児アレルギー学会
  • 日本小児循環器学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本小児腎臓病学会
  • 日本小児内分泌学会
  • 日本小児血液・がん学会
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会
  • 日本小児呼吸器学会
  • 日本小児リウマチ学会
  • 日本川崎病学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児救急医学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本小児在宅医学会
  • 日本国際小児保健学会
  • 日本小児心身医学会
  • 日本子ども虐待医学会
  • 日本先天代謝異常学会
  • 日本小児体液研究会
  • 日本マススクリーニング学会
  • 日本小児東洋医学会
  • 日本小児科医会「予防接種に関する啓発資料」
  • 日本ワクチン学会

ワクチン・感染症に関する専門情報

  • VPDを知って、子どもを守ろうの会「日本の予防接種スケジュール」
  • 各ワクチン添付文書(医薬品医療機器総合機構:PMDA)
  • 一般社団法人 日本環境感染学会(ワクチン・感染対策関連資料)
  • 国際的な予防接種に関する知見(WHO:World Health Organization)
  • 米国疾病予防管理センター(CDC:Centers for Disease Control and Prevention)ワクチン情報

参考にした主なガイドライン

  • 日本小児科学会「日本の予防接種スケジュール(最新版)」
  • 厚生労働省「予防接種実施要領」
  • 厚生労働省「定期接種実施要領」
  • 日本小児感染症学会「予防接種に関する提言」
  • VPDを知って、子どもを守ろうの会「標準的な予防接種スケジュール」

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

赤ちゃんの頭の形について

子どもの頭の形のゆがみとは?

原因・受診の目安・ヘルメット治療を小児科医がわかりやすく解説

赤ちゃんの頭の形が気になる保護者の方へ。頭の形のゆがみの原因や症状、家庭でできるケア、受診の目安について小児科医がわかりやすく解説します。横浜市・みなとみらい小児科クリニックでは頭の形外来を行っています。

赤ちゃんの頭の形が気になる保護者の方へ

「頭の形が左右で違う」「後頭部が平らになってきた」「ヘルメット治療を受けた方がいいのかな?」

赤ちゃんの頭の形について、このような不安を感じて受診される保護者の方が年々増えています。

実は、赤ちゃんの頭の形のゆがみの多くは向きぐせによる『位置的頭蓋変形』であり、病気ではありません。しかし、まれに頭蓋縫合早期癒合症という治療が必要な病気が隠れていることがあります。

また、ヘルメット治療は生後3〜6か月頃に開始すると最も効果が期待できるため、「様子を見よう」と迷っているうちに適切な治療時期を過ぎてしまうこともあります。

そのため、「治療が必要かどうか知りたい」という段階で一度小児科へ相談することをおすすめします。

赤ちゃんの頭の形でこんなお悩みはありませんか?

  • 後頭部が平らになっている
  • 左右で頭の形が違う
  • 耳の高さが違うように見える
  • おでこが左右で出っ張っている
  • 向きぐせが強い
  • 写真を撮ると左右差が目立つ
  • ヘルメット治療が必要か知りたい
  • いつ受診すればよいかわからない

このようなお悩みで受診される赤ちゃんは決して少なくありません。

頭の形のゆがみ(位置的頭蓋変形)とは?

赤ちゃんの頭の骨は、大人と違ってまだ完全につながっておらず、とてもやわらかい状態です。

これは脳が急速に大きくなる時期に、頭が成長しやすいようにするためです。

そのため、同じ方向を向いて寝る時間が長いと、頭にかかる圧力によって一部が平らになり、左右差が生じることがあります。

これを**位置的頭蓋変形(Positional Plagiocephaly)**といいます。

位置的頭蓋変形は病気ではなく、多くの赤ちゃんにみられる状態です。特に乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のために仰向け寝が推奨されるようになってから、頭の形について相談されるご家庭は世界的にも増えています。

一方で、まれに頭の骨のつなぎ目(頭蓋縫合)が通常より早く閉じてしまう頭蓋縫合早期癒合症という病気が原因の場合があります。この病気では自然に改善することはなく、専門的な治療が必要になるため、早期診断が重要です。

なぜ赤ちゃんの頭はゆがむの?

最も多い原因は向きぐせです。

赤ちゃんは首の筋肉がまだ未熟なため、同じ方向ばかり向いて寝ることがあります。その結果、同じ場所に圧力がかかり続け、頭の形に左右差が生じます。

主な原因には次のようなものがあります。

  • 向きぐせがある
  • 首が片側に向きやすい(筋性斜頸)
  • 仰向けで寝る時間が長い
  • 早産
  • 多胎妊娠
  • 子宮内での姿勢
  • 首の動きが少ない

ただし、仰向け寝は乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防のために非常に大切です。

頭の形が気になるからといって、寝かせるときにうつぶせ寝へ変更することはおすすめできません。

頭蓋縫合早期癒合症との違い

保護者の方が最も心配されるのが、

「ただの向きぐせなのか、それとも病気なのか?」

という点です。

位置的頭蓋変形

  • 最も多いタイプ
  • 向きぐせが原因
  • 発達への影響はほとんどない
  • 月齢や程度によって自然改善やヘルメット治療を検討

頭蓋縫合早期癒合症

  • 頭の骨のつなぎ目が早く閉じる病気
  • 自然には改善しない
  • 手術が必要になる場合がある
  • 早期診断が重要

見た目だけで両者を区別することは難しい場合もあります。

そのため、小児科では頭の形だけでなく、頭囲の成長や耳の位置、首の動き、発達の様子などを総合的に確認します。

頭の形のゆがみでみられる症状

位置的頭蓋変形では、次のような特徴がみられます。

  • 後頭部が平らになっている
  • 左右で頭の形が違う
  • おでこが左右で出っ張って見える
  • 耳の位置が左右で少し違う
  • 写真で左右差が目立つ
  • 向きぐせがある

多くの場合、発達や知能に影響することはありません。

しかし、頭蓋縫合早期癒合症など別の病気が隠れていることもあるため、「少し気になる」という段階でも相談することが大切です。

小児科ではどのような診察をするの?

頭の形が気になる場合、小児科では次のような点を確認します。

  • 頭の形や左右差
  • おでこや耳の位置
  • 向きぐせの有無
  • 首の動き(斜頸の有無)
  • 頭囲の成長
  • 発達の様子

頭の形だけではなく、赤ちゃん全体の発育や発達を確認することで、位置的頭蓋変形なのか、ほかの病気が隠れていないかを総合的に判断します。

家庭でできるケア

軽いゆがみでは、ご家庭での工夫によって改善が期待できることがあります。

おすすめしている方法は、

  • 授乳や抱っこの向きを左右で変える
  • 保護者が見守りながらタミータイム(うつぶせ遊び)を行う
  • 起きている時間に抱っこや遊ぶ時間を増やす
  • 向きぐせが強い場合は反対側から話しかけたり、おもちゃを置いたりする

首の動きに左右差がある場合には、理学療法(リハビリ)が必要になることもあります。

**日本小児科学会や日本新生児成育医学会では、乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため、赤ちゃんは仰向けで寝かせることを推奨しています。**そのため、頭の形が気になる場合でも、寝かせる姿勢は仰向けを続け、起きている時間の姿勢やタミータイムを工夫することが大切です。

ヘルメット治療とは?

頭のゆがみが中等度以上の場合や、ご家庭でのケアだけでは改善が難しい場合には、ヘルメット治療が有効な治療法です。

ヘルメット治療は、赤ちゃん専用のヘルメットを装着し、頭の成長する力を利用して自然できれいな頭の形へ導く治療です。頭を締め付ける治療ではなく、成長するスペースをコントロールすることで、平らな部分の成長を促します。

一般的には、

  • 生後3〜6か月頃に開始すると最も効果が期待できる
  • 生後3〜12か月頃までが治療の適応となることが多い
  • 1日約23時間装着する
  • 治療期間は3〜6か月程度(個人差があります)

とされています。

「頭蓋変形診療ガイドライン」でも、月齢や頭の形の程度を総合的に評価し、適応がある場合にはヘルメット治療を検討することが推奨されています。

早い時期に治療を開始するほど頭の成長を活かしやすく、より良い改善が期待できます。

Baby Band3によるヘルメット治療

みなとみらい小児科クリニックでは、株式会社BERRYのBaby Band®3を採用しています。

Baby Band®3は、日本人の赤ちゃんの頭の形に合わせて設計されたオーダーメイドの医療用ヘルメットです。

特徴は、

  • 3Dデータをもとにオーダーメイドで作製
  • 軽量で赤ちゃんへの負担が少ない
  • 通気性が良く蒸れにくい
  • 成長に合わせて調整が可能

赤ちゃんの日常生活への負担をできるだけ少なくしながら、安全で効果的な治療を目指しています。

みなとみらい小児科クリニックの「頭のかたち外来」

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さん一人ひとりの頭の形を丁寧に評価し、ヘルメット治療が本当に必要かどうかをわかりやすくご説明しています。

当院では、ヘルメット治療をご希望のお子さんに対し、まず頭部レントゲン撮影を行い、頭蓋縫合早期癒合症など治療方針が異なる病気がないことを確認しています。

頭蓋縫合早期癒合症を適切に鑑別したうえで、安全に株式会社BERRYのBaby Band®3によるヘルメット治療を開始しています。

また、

  • 月齢
  • 頭の形の左右差
  • 頭囲の成長
  • 向きぐせや首の動き
  • 発達の様子

を総合的に評価し、それぞれのお子さんに最適な治療をご提案します。

必要に応じて小児脳神経外科など専門医療機関へのご紹介も行っています。

「ヘルメット治療が必要なのかわからない」

「今の月齢でも間に合う?」

「まずは相談だけしたい」

という方も、お気軽にご相談ください。

当院でよくあるご相談

診察では、次のようなご相談を多くいただきます。

  • 「様子を見ていたら治ると言われました。」
  • 「4か月ですが、まだ間に合いますか?」
  • 「ヘルメットはかわいそうではありませんか?」
  • 「兄弟も頭の形が悪かったので心配です。」
  • 「写真で左右差が気になります。」

実際には、「もっと早く相談すればよかった」と話される保護者の方も少なくありません。

頭の形は月齢によって治療方法が変わるため、気になった時点で一度相談されることをおすすめしています。

横浜市・みなとみらいで赤ちゃんの頭の形が気になる方へ

頭の形のゆがみは珍しいものではありませんが、早めの診察によって安心につながることが多くあります。

横浜市やみなとみらい周辺で、

  • 頭の形が気になる
  • 向きぐせが強い
  • ヘルメット治療について知りたい
  • Baby Band3について相談したい

という方は、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 頭の形は自然に治りますか?

軽いゆがみでは自然に改善することがありますが、中等度以上ではヘルメット治療が効果的な場合があります。

Q. ヘルメット治療は痛くありませんか?

頭を締め付ける治療ではなく、痛みはほとんどありません。多くの赤ちゃんは数日で慣れて普段どおり生活しています。

Q. 生後6か月からでも間に合いますか?

生後6か月でも治療できることは多くあります。ただし、月齢が低いほど効果が期待しやすいため、早めの受診がおすすめです。

Q. Baby Band3はどのようなヘルメットですか?

株式会社BERRYが開発したオーダーメイドの医療用ヘルメットです。赤ちゃん一人ひとりの頭の形に合わせて作製されます。

Q. 頭部レントゲンは被ばくが心配です。

当院では必要性を十分に判断したうえで撮影を行っています。頭蓋縫合早期癒合症などの病気を見逃さず、安全にヘルメット治療を行うための大切な検査です。

参考文献・参照資料

本記事は、以下の公的機関・学会・診療ガイドラインなどを参考に作成しています。

  • 厚生労働省
  • こども家庭庁
  • 日本小児科学会
  • 日本新生児成育医学会
  • 日本小児神経学会
  • 日本外来小児科学会
  • 日本脳神経外科学会
  • 日本形成外科学会
  • 日本頭蓋顎顔面外科学会
  • 日本小児放射線学会
  • 日本小児整形外科学会
  • 日本小児リハビリテーション医学会
  • 一般社団法人 日本頭蓋健診治療研究会
  • 頭蓋変形診療ガイドライン(日本頭蓋健診治療研究会)
  • 頭蓋縫合早期癒合症診療ガイドライン
  • American Academy of Pediatrics(AAP)
    Prevention and Management of Positional Skull Deformities in Infants
  • Congress of Neurological Surgeons (CNS)
    Evidence-Based Guideline for the Management of Patients with Positional Plagiocephaly
  • 株式会社BERRY Baby Band®3 医療従事者向け資料・製品情報
  • 国立成育医療研究センター 小児頭蓋疾患に関する資料
  • MSDマニュアル家庭版・プロフェッショナル版(頭蓋縫合早期癒合症)
  • 日本小児神経外科学関連資料
  • 各専門施設の頭蓋変形診療に関する公開資料

お子さんの頭の形が気になったら、お気軽にご相談ください

みなとみらい小児科クリニックでは、赤ちゃんの頭の形や向きぐせに関する診療を行っています。

頭部レントゲンによる評価を行い、頭蓋縫合早期癒合症などの病気がないことを確認したうえで、安全に株式会社BERRYのBaby Band3によるヘルメット治療をご提供しています。

お子さん一人ひとりの月齢や頭の形に合わせて、最適な治療方法をご提案いたします。

「これくらいで受診していいのかな?」という段階でも構いません。

横浜市・みなとみらい周辺で赤ちゃんの頭の形が気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

子どものスキンケアとは?乾燥肌・湿疹を防ぐための毎日のケアと受診の目安

子どものスキンケアとは?乾燥肌・湿疹を防ぐための毎日のケアと受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どもの肌トラブルは「毎日のスキンケア」が予防の第一歩です

「肌がカサカサしているけれど様子を見て大丈夫?」「保湿剤は毎日塗った方がいい?」「湿疹が治ったら保湿もやめてもいいの?」——このようなご相談を、小児科では毎日のようにいただきます。

子どもの皮膚は大人よりも薄く、とてもデリケートです。そのため、乾燥や汗、摩擦などのちょっとした刺激でも湿疹やかゆみ、あせも、とびひなどの皮膚トラブルが起こりやすくなります。毎日の正しいスキンケアは、こうした皮膚トラブルを予防するだけでなく、アトピー性皮膚炎の悪化を防ぐことにもつながります。

この記事では、保護者の皆さんがご家庭で実践できるスキンケアの方法や保湿剤の使い方、受診の目安について、小児科医の立場からわかりやすく解説します。

子どものスキンケアとは?

スキンケアとは、「皮膚を清潔に保ち、十分な保湿を行い、皮膚のバリア機能を守ること」です。

皮膚には、体の水分が逃げるのを防ぎ、細菌やウイルス、アレルゲンなどの刺激から体を守る「バリア機能」があります。しかし、子どもの皮膚は大人の約半分ほどの厚さしかなく、角質層も未熟なため、水分が蒸発しやすく乾燥しやすい特徴があります。

皮膚が乾燥すると、かゆみや湿疹が起こりやすくなり、掻きこわすことで細菌感染(とびひ)につながることもあります。そのため、症状がないときから毎日のスキンケアを続けることが大切です。

なぜ子どもの肌は乾燥しやすいのでしょうか?

子どもの皮膚は皮脂の分泌が少なく、水分を保持する力も未熟です。また、汗やよだれ、おむつによる蒸れ、衣類との摩擦など、皮膚に刺激が加わる機会も多くあります。

特に冬は空気が乾燥しやすく、夏は汗による刺激が増えるため、一年を通して保湿が必要です。

毎日のスキンケアの基本

① やさしく洗う

皮膚についた汗や汚れは、湿疹やあせもの原因になります。

毎日のお風呂では、

  • 石けんをよく泡立てる
  • 手でやさしく洗う
  • ナイロンタオルなどでゴシゴシこすらない
  • 泡をしっかり洗い流す

ことが大切です。

熱すぎるお湯は皮脂を取りすぎるため、38〜40℃程度のお湯がおすすめです。

② 入浴後はできるだけ早く保湿する

入浴後は皮膚の水分が急速に蒸発します。

そのため、入浴後5分以内を目安に保湿剤を塗ることが推奨されています。

乾燥が強いお子さんでは、朝や日中も追加して、1日2〜3回保湿するとより効果的です。

保湿剤の正しい使い方

保湿剤は「少し塗る」のではなく、「十分な量を塗る」ことが重要です。

診察では「ベタベタするから少なめに塗っています」というお話をよく伺いますが、塗る量が少ないと十分な保湿効果は得られません。

目安として使われるのが**フィンガーチップユニット(FTU)**です。

**大人の人差し指の先から第一関節まで、指の腹にチューブから出した軟膏の量(約0.5g)**を1FTUといい、大人の手のひら約2枚分の面積に塗ることができます。

保湿剤は数か所に置いてから手のひら全体でやさしく伸ばし、すり込まずに皮膚の表面をなでるように塗りましょう。

塗った後に肌が少しツヤっとして、ティッシュが軽く貼り付く程度が適量です。

保湿剤にはどんな種類がある?

保湿剤にはいくつか種類があります。

  • ローション:伸びが良く、夏や汗をかきやすい季節に向いています。
  • 乳液:しっとり感と塗りやすさのバランスが良く、一年中使いやすいタイプです。
  • クリーム:保湿力が高く、秋から冬の乾燥しやすい時期に適しています。
  • 軟膏:最も保湿力が高く、乾燥が強い部位や湿疹がある部分に適しています。

肌の状態や季節によって使い分けることが大切です。

ステロイド外用薬は怖い薬ですか?

湿疹が強い場合には、ステロイド外用薬を使用することがあります。

「子どもにステロイドを使っても大丈夫ですか?」という質問はとても多くありますが、日本皮膚科学会や日本小児皮膚科学会では、適切な強さのステロイド外用薬を必要な期間使用することは、安全で効果的な治療とされています。

一方で、湿疹を放置すると炎症が長引き、かゆみや皮膚のバリア機能の低下が続いてしまいます。

保湿剤だけで改善しない湿疹は、早めに医師へ相談しましょう。

子どもによくみられる皮膚トラブル

毎日の診療では、

  • 乾燥肌
  • 乳児湿疹
  • あせも
  • おむつかぶれ
  • アトピー性皮膚炎
  • とびひ
  • 虫刺されによる皮膚炎

などをよく診療しています。

当院でも「あせもだと思っていたらアトピー性皮膚炎だった」「乾燥だけだと思っていたら細菌感染を起こしていた」というケースは少なくありません。

早めに診察を受けることで、悪化を防ぎ、治療期間を短くできることも多くあります。

小児科を受診する目安

次のような場合は、小児科や皮膚科を受診しましょう。

  • 保湿しても乾燥が改善しない
  • 赤みや湿疹が広がる
  • 強いかゆみが続く
  • 黄色いかさぶたや膿が出ている
  • ジュクジュクしている
  • 夜眠れないほどかゆがる
  • 同じ場所に湿疹を繰り返す
  • 市販薬を使用しても改善しない

保護者の方からよくいただくご質問

Q. 保湿剤は湿疹が治ったらやめてもいいですか?

湿疹が治っても皮膚のバリア機能は十分に回復していないことがあります。再発予防のためにも、毎日の保湿を続けることがおすすめです。

Q. 夏も保湿は必要ですか?

必要です。汗をかく季節でも皮膚は乾燥するため、ローションなど塗りやすい保湿剤を使用すると続けやすくなります。

Q. 市販の保湿剤でも大丈夫ですか?

軽い乾燥には使用できますが、湿疹やかゆみがある場合は治療が必要なことがあります。改善しない場合は受診をおすすめします。

横浜市・みなとみらいでお子さんの皮膚トラブルにお困りの方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さん一人ひとりの肌の状態に合わせたスキンケア指導を行っています。

診療では、保湿剤の選び方や塗る量(フィンガーチップユニット:FTU)、ステロイド外用薬の正しい使い方、ご家庭で続けやすいスキンケアの方法まで、実際にわかりやすくご説明しています。

乾燥肌や乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、あせも、とびひ、おむつかぶれなど、子どもの皮膚トラブルは早めに適切なケアを始めることで悪化を防ぎやすくなります。

横浜市西区、みなとみらい周辺、中区、神奈川区で、お子さんの肌の乾燥や湿疹、スキンケアについてお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にみなとみらい小児科クリニックへご相談ください。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

汗疹(あせも)はどうしたらいいの?

子どものあせも(汗疹)とは?

原因・症状・治療・家庭でできるケア・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どものあせも(汗疹)の原因や症状、家庭でできるケア、市販薬の使い方、登園の目安、小児科受診のタイミングまで小児科医がわかりやすく解説します。横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの皮膚トラブルにお困りの方もぜひ参考にしてください。

子どものあせもでお困りの保護者の方へ

あせも(汗疹)は、汗が原因で起こる皮膚の炎症です。多くはご家庭でのスキンケアで改善しますが、強いかゆみや赤み、膿がある場合は治療が必要になることがあります。乳幼児は掻き壊して悪化しやすいため、「あせもかな?」と思ったら早めに小児科へご相談ください。

あせも(汗疹)とは?

あせも(汗疹)は、汗を出す管(汗管)が詰まり、汗が皮膚の中にたまることで起こる皮膚の炎症です。

赤ちゃんや小さなお子さんは汗をかきやすく、汗腺も未熟なため、夏場や湿度の高い時期によくみられます。首や胸、背中、脇の下、おむつの中など、汗がたまりやすい場所にできやすいのが特徴です。

あせもの原因

あせもは次のような環境で起こりやすくなります。

  • 暑い日や湿度の高い日
  • 汗をかいたまま過ごしている
  • 発熱して汗を多くかいている
  • 通気性の悪い衣類を着ている
  • 抱っこひもやチャイルドシートで蒸れている
  • おむつの中が蒸れている

乳幼児は体の大きさに比べて汗腺が多く、大人よりも汗をかきやすいため、あせもができやすくなります。

あせもの症状

最も多いのは「赤いあせも(紅色汗疹)」です。

主な症状は

  • 赤い小さなぶつぶつ
  • かゆみ
  • チクチクした痛み
  • 掻くことで湿疹が広がる

さらに掻き壊すと、とびひ(伝染性膿痂疹)などの細菌感染を起こすことがあります。

あせもの診断

多くは皮膚の状態を診察するだけで診断できます。

通常は特別な検査は必要ありませんが、

  • アトピー性皮膚炎
  • 接触皮膚炎
  • 虫刺され
  • 真菌感染
  • とびひ

などとの区別が必要なことがあります。

あせもの治療

治療で最も大切なのは汗をためないことです。

ご家庭では

  • 汗をかいたらシャワーや濡れタオルでやさしく拭く
  • 着替えをこまめに行う
  • エアコンを利用して室温を調整する
  • 綿など通気性の良い衣類を選ぶ
  • 爪を短く切り、掻き壊しを防ぐ

症状が強い場合には、

  • 保湿剤
  • 弱いステロイド外用薬
  • 細菌感染がある場合は抗菌薬

を使用することがあります。

家庭でできるあせものケア

毎日のスキンケアが予防にも治療にも大切です。

  • 汗をかいたら早めに着替える
  • 毎日入浴やシャワーで汗を流す
  • 石けんはよく泡立ててやさしく洗う
  • ゴシゴシこすらない
  • 必要に応じて保湿剤を使う

「汗をかくから保湿は必要ない」と思われがちですが、皮膚が乾燥しているお子さんでは保湿が皮膚のバリア機能を保つのに役立ちます。

市販薬は使える?

軽いあせもでは市販薬で改善することもあります。

しかし、

  • 赤みが強い
  • 膿がある
  • かゆみが強い
  • 何度も繰り返す
  • 市販薬を使っても改善しない

場合は、小児科や皮膚科を受診しましょう。

こんな時は小児科を受診しましょう

次のような症状がある場合は受診をおすすめします。

  • 赤みが急速に広がる
  • 黄色いかさぶたや膿がある
  • 強いかゆみで眠れない
  • 発熱を伴う
  • 数日ケアしても改善しない
  • あせもか他の病気か判断できない

登園・登校の目安

あせもは感染症ではないため、基本的に登園・登校は可能です。

ただし、

  • 掻き壊して出血している
  • とびひを合併している
  • 発熱など他の病気を伴っている

場合は医師に相談しましょう。

小児科医からお伝えしたいこと

当院では、「あせもだと思って受診したらアトピー性皮膚炎だった」「掻き壊して、とびひになっていた」というお子さんを診療することが少なくありません。

乳幼児の湿疹は見た目だけでは区別が難しいこともあります。早めに診察することで悪化を防ぎ、適切な治療につながります。

また、保護者の方からは「保湿剤を塗った方がいいですか?」「汗をかくからシャワーは何回浴びても大丈夫ですか?」といったご相談も多くいただきます。お子さんの肌の状態によって適切なスキンケアは異なりますので、「これくらいで受診してもいいのかな」と迷う段階でもお気軽にご相談ください。

横浜市・みなとみらい周辺で子どものあせもにお困りなら

みなとみらい小児科クリニックでは、あせも(汗疹)をはじめ、アトピー性皮膚炎、とびひ、湿疹など、お子さんのさまざまな皮膚トラブルの診療を行っています。

お子さん一人ひとりの皮膚の状態に合わせて、スキンケアの方法や保湿剤・ステロイド外用薬の適切な使い方まで丁寧にご説明いたします。

横浜市・みなとみらい周辺で、お子さんのあせもや湿疹でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. あせもはうつりますか?

A. いいえ。あせもは汗による皮膚の炎症であり、人にうつる病気ではありません。

Q. プールには入れますか?

A. 軽いあせもであれば基本的に入れます。

Q. 市販薬で治りますか?

A. 軽症では改善することもありますが、症状が強い場合や繰り返す場合は自己判断を続けず、小児科や皮膚科を受診することをおすすめします。

Q. ステロイド外用薬は使っても大丈夫ですか?

A. 医師の指示どおり適切な強さ・期間で使用すれば、安全性が高く、炎症を早く改善する効果が期待できます。

Q. あせもを繰り返すのはなぜですか?

A. 汗をかきやすい環境だけでなく、アトピー性皮膚炎や皮膚のバリア機能の低下が関係していることもあります。繰り返す場合は一度ご相談ください。

参考文献

本記事は、以下の公的機関および学会が公開している資料や診療ガイドラインを参考に、最新の医学的知見に基づいて作成しています。

  • 厚生労働省「健康づくり・皮膚の健康に関する情報」
  • 厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(2023年改訂版)」
  • 日本小児科学会 小児の皮膚疾患・スキンケアに関する公開資料
  • 日本小児皮膚科学会 保護者向け皮膚疾患情報・診療情報
  • 日本皮膚科学会『アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2024』
  • 日本皮膚科学会『接触皮膚炎診療ガイドライン 2020』
  • 日本皮膚科学会「皮膚科Q&A(汗疹・湿疹など)」
  • 日本小児アレルギー学会 アトピー性皮膚炎・スキンケアに関する資料
  • 日本小児感染症学会 伝染性膿痂疹(とびひ)など小児皮膚感染症に関する資料
  • MSDマニュアル プロフェッショナル版「汗疹(Miliaria)」
  • MSDマニュアル 家庭版「汗疹(あせも)」

監修・記事について

本記事は、みなとみらい小児科クリニックが、厚生労働省、日本小児科学会、日本小児皮膚科学会、日本皮膚科学会などが公表している診療ガイドラインや最新の医学的知見をもとに作成しています。また、日常診療で多くの保護者の方から寄せられるご相談や診療経験を踏まえ、「保護者の皆さまにわかりやすく、安心して読んでいただけること」を大切にまとめています。

なお、掲載内容は最新の医学的知見に基づき定期的に見直し、必要に応じて更新しています。

お子さんの皮膚のことで気になることがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

子どもの熱中症が心配?

子どもの熱中症とは?原因・症状・治療・予防・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どもの熱中症は、早めに気づいて適切に対応することで重症化を防ぐことができます。本記事では、熱中症の原因や症状、家庭でできる予防法や応急処置、小児科を受診する目安まで、小児科医の視点でわかりやすく解説します。

子どもの熱中症でお困りの保護者の方へ

暑い日にお子さんが「ぐったりしている」「顔が赤い」「水分を飲みたがらない」と、「熱中症ではないか」と心配になりますよね。

**熱中症は、高温多湿の環境で体温調節がうまくできなくなり、体の中に熱がたまることで起こる病気です。**早めに気づいて体を冷やし、水分・塩分を補給することで、多くは改善します。しかし、水分が飲めない、ぐったりしている、意識がぼんやりしている場合は、すぐに医療機関を受診することが大切です。

この記事では、厚生労働省、日本小児科学会、日本救急医学会、日本小児救急医学会、熱中症診療ガイドライン2024などを参考に、保護者の方に知っていただきたい熱中症の知識をわかりやすくまとめました。

熱中症とは?

熱中症とは、暑い環境により体温調節機能がうまく働かなくなり、体に熱がたまってしまうことで起こる病気です。

子どもは大人と比べて

  • 体温が上がりやすい
  • 汗をかく機能が未熟
  • 身長が低く地面からの照り返しを受けやすい
  • 自分で水分補給ができない
  • 「のどが渇いた」とうまく伝えられない

という特徴があり、熱中症になりやすいことが知られています。

特に乳幼児は短時間でも体温が上昇しやすく、保護者が気づいた時には脱水が進んでいることもあります。

熱中症の原因

熱中症は次のような状況で起こりやすくなります。

  • 真夏の屋外で遊ぶ
  • スポーツをする
  • 暑い車内にいる
  • 水分や塩分が不足している
  • 発熱や下痢による脱水
  • 湿度が高く風が少ない
  • エアコンを使用していない室内

近年は気温だけでなく**暑さ指数(WBGT)**を参考にすることが推奨されています。気温が30℃未満でも湿度が高い日は熱中症になることがあります。

初期症状で気をつけたいこと

熱中症は、「少し疲れているだけかな」と思うような症状から始まります。

次のような様子があれば注意しましょう。

  • 普段より元気がない
  • 遊ぶのをやめる
  • 顔が赤い
  • 汗をたくさんかいている
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 機嫌が悪い
  • ぼんやりしている

乳幼児では

  • 不機嫌
  • よく泣く
  • 授乳量が減る
  • 食欲がない
  • 水分を飲みたがらない

といった症状だけのこともあります。

「いつもと様子が違う」と感じたら、熱中症を疑うことが大切です。

熱中症の症状

重症度主な症状発熱対応軽症めまい、立ちくらみ、顔が赤い、大量の汗、足がつる平熱〜38℃台涼しい場所で休み、水分補給中等症頭痛、吐き気、嘔吐、ぐったりする、水分が飲めない38〜39℃小児科受診重症意識障害、けいれん、歩けない、呼びかけに反応しない40℃以上になることが多い救急車を要請

熱中症では発熱することがありますが、熱の高さだけで重症度は判断できません。

「意識」「水分が飲めるか」「ぐったりしていないか」が重要です。

熱中症の診断

診察では

  • 暑い環境にいたか
  • 水分摂取量
  • 症状の経過
  • 体温
  • 脈拍
  • 血圧
  • 酸素飽和度

などを確認します。

必要に応じて

  • 血液検査
  • 尿検査

を行い、脱水や電解質異常、腎機能・肝機能への影響を調べます。

熱中症の治療

熱中症診療ガイドライン2024では、早期の冷却と水分・電解質補給が最も重要とされています。

軽症

  • 涼しい場所へ移動
  • 衣服をゆるめる
  • 首・脇・足の付け根を冷やす
  • 経口補水液(ORS)を少量ずつ飲む

中等症

水分が十分飲めない場合は、小児科で点滴治療が必要になることがあります。

重症

意識障害やけいれんがある場合は救急搬送し、積極的な冷却と集中治療を行います。

家庭でできる熱中症対策

熱中症は予防が何より大切です。

ご家庭では

  • のどが渇く前から水分補給
  • 汗をかいたら塩分も補給
  • 暑い時間帯(10〜14時)の外遊びを避ける
  • 帽子をかぶる
  • 通気性の良い服装
  • エアコンを適切に使う
  • 車内に子どもを絶対に残さない

ことを心掛けましょう。

乳幼児では保護者が定期的に水分補給を促すことが重要です。

小児科を受診する目安

次のような症状がある場合は早めに受診してください。

  • 水分が飲めない
  • 嘔吐を繰り返す
  • 頭痛が強い
  • ぐったりしている
  • 38〜39℃の発熱が続く
  • 休んでも改善しない

救急受診が必要な症状

  • 呼びかけへの反応が悪い
  • 意識がぼんやりしている
  • けいれん
  • 歩けない
  • 40℃以上の高体温
  • 呼吸が苦しそう

登園・登校の目安

熱中症そのものに出席停止期間はありません。

十分に回復し、

  • 発熱がない
  • 水分や食事がしっかりとれる
  • 元気に歩ける
  • 普段どおり遊べる

状態であれば登園・登校できます。

ただし、脱水や他の病気が原因の場合は、医師の指示に従ってください。

保護者の方からよくある質問(FAQ)

Q. 熱中症では熱が出ますか?

はい。38〜39℃程度の発熱がみられることがあります。重症では40℃を超えることもあります。

Q. 水だけ飲ませればよいですか?

大量に汗をかいた場合は、水だけでなく塩分も必要です。経口補水液が適しています。

Q. スポーツドリンクでもよいですか?

スポーツドリンクは糖分が多いため、脱水時は経口補水液の方が適しています。

Q. 解熱剤は使った方がよいですか?

熱中症の発熱は感染症とは原因が異なるため、解熱剤だけでは改善しません。まずは体を冷やすことが大切です。

当院でよくあるご相談

当院では、「熱中症かと思って受診したら、実は溶連菌感染症や尿路感染症、肺炎などの感染症だった」というケースや、「発熱で受診したものの、脱水や熱中症が主な原因だった」というケースも少なくありません。

特に乳幼児は自分で症状をうまく伝えられないため、「何となく元気がない」「食欲がない」「顔色が悪い」といった変化だけで受診されることも多くあります。

熱中症と感染症は症状が似ていることもあり、適切な診断には小児科での診察が重要です。

横浜・みなとみらいで子どもの熱中症なら みなとみらい小児科クリニック

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さんの熱中症の診療を行っています。

脱水の評価や必要に応じた血液検査・点滴治療を行い、熱中症だけでなく感染症など他の病気も含めて総合的に診察いたします。

「熱中症かもしれない」「病院を受診した方がよいか迷う」というときは、どうぞお気軽にご相談ください。

参考にした主な資料

本記事は

  • 厚生労働省「熱中症予防のための情報・資料」
  • 環境省「熱中症予防情報サイト」
  • 日本救急医学会・日本臨床救急医学会監修『熱中症診療ガイドライン2024
  • 日本小児科学会「こどもの生活環境改善委員会」熱中症に関する提言・啓発資料
  • 日本小児救急医学会 熱中症に関する診療・啓発資料
  • 日本外来小児科学会 熱中症予防に関する資料
  • 日本小児科医会 熱中症予防・学校生活に関する資料
  • 日本小児感染症学会 小児感染症診療に関する情報
  • 日本小児神経学会 熱性けいれん・中枢神経疾患に関する診療情報
  • 日本小児循環器学会 循環管理に関する診療情報
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会 小児の水分・栄養管理に関する資料
  • 日本小児腎臓病学会 脱水・電解質異常に関する診療情報
  • 日本新生児成育医学会 乳幼児の体液管理に関する資料
  • 日本小児体液研究会 小児の体液・電解質管理に関する資料
  • 国立健康危機管理研究機構(旧 国立感染症研究所)感染症情報サイト

上記を参考に作成しています。

~大切なお子さんを熱中症から守るために~

暑い日が続くと、「少し元気がないけれど大丈夫かな?」と心配になる保護者の方も多いと思います。子どもは大人より体温調節が未熟なため、熱中症になりやすい特徴があります。しかし、早めに気づいて適切に対応すれば、多くは回復します。正しい知識を身につけ、暑い季節を安全に過ごしましょう。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

子どもの経口補水液(ORS)とは?いつ飲ませる?飲ませ方・スポーツドリンクとの違い・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どもの経口補水液(ORS)とは?いつ飲ませる?飲ませ方・スポーツドリンクとの違い・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どもの嘔吐・下痢・発熱・熱中症のときに役立つ経口補水液(ORS)について、小児科医がわかりやすく解説します。飲ませるタイミングや正しい飲ませ方、スポーツドリンクとの違い、脱水症のサイン、小児科を受診する目安まで詳しくご紹介します。

子どもの経口補水液(ORS)とは?

まず結論|嘔吐や下痢のときは「少しずつ・こまめに」経口補水液を飲ませることが大切です

お子さんが嘔吐や下痢をすると、「何を飲ませればいいの?」「スポーツドリンクでも大丈夫?」と不安になる保護者の方は少なくありません。

経口補水液(ORS)は、軽度から中等度の脱水症を改善するために最も推奨されている飲み物です。 胃腸炎や熱中症などで体から水分や塩分が失われたとき、水だけでは十分に補えないことがあります。経口補水液は、水分・塩分・糖分が体に効率よく吸収されるように作られており、世界保健機関(WHO)や厚生労働省、日本小児科学会などでも推奨されています。

一方で、水分がまったく飲めない、ぐったりしている、おしっこの回数が著しく減っているなどの症状がある場合は、脱水が進んでいる可能性があります。早めに小児科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。

経口補水液(ORS)とは?

経口補水液(Oral Rehydration Solution:ORS)は、脱水症の治療や予防を目的として作られた飲み物です。

私たちの腸には、ブドウ糖とナトリウム(塩分)を一緒に吸収すると、水分も効率よく吸収される仕組みがあります。経口補水液はこの働きを利用して作られており、水やお茶よりも効率よく体内へ水分を補給できます。

世界中で使用されている安全性の高い補水方法であり、子どもの急性胃腸炎や熱中症による脱水症の治療として広く推奨されています。

どんなときに経口補水液を飲ませればよい?

経口補水液は、次のような場面で役立ちます。

  • 嘔吐を繰り返している
  • 下痢が続いている
  • 発熱で水分不足が心配
  • 熱中症が疑われる
  • 汗を大量にかいた
  • 軽度から中等度の脱水症

一方、元気があり、食事や水分が普段どおり摂れている場合には、水や麦茶でも十分なことがあります。

「体調が悪いから必ず経口補水液を飲まなければならない」というわけではなく、お子さんの症状や脱水の程度に応じて選ぶことが大切です。

子どもの脱水症とは?

子どもは体重に占める水分の割合が多く、大人よりも脱水症になりやすい特徴があります。

特に乳幼児では、嘔吐や下痢が半日ほど続いただけでも脱水が進むことがあり、早めの対応が重要です。

次のような症状がみられる場合は、脱水症を疑います。

  • 口の中や唇が乾いている
  • おしっこの回数が減っている
  • 涙が少ない
  • 元気がない
  • 顔色が悪い
  • 赤ちゃんのおむつが長時間ぬれない
  • 水分を欲しがる

さらに、

  • 水分がまったく飲めない
  • 呼びかけへの反応が悪い
  • ぐったりしている
  • 意識がはっきりしない

場合には、点滴などの治療が必要になることがあります。

経口補水液の飲ませ方

嘔吐しているときは、一度にたくさん飲ませると吐いてしまうことがあります。

「少しずつ・こまめに」が成功のポイントです。

おすすめの方法は、

  • スプーン1杯(約5mL)
  • 5〜10mLずつ
  • 5分ごとに飲ませる

ことです。

吐かなければ少しずつ量を増やしていきます。

もし吐いてしまった場合は、5〜10分ほど休んでから再開すると飲めることが少なくありません。

この方法は、小児急性胃腸炎診療ガイドラインでも推奨されている方法です。

スポーツドリンクとの違い

「スポーツドリンクでも代わりになりますか?」という質問をよくいただきます。

スポーツドリンクは運動時の水分補給を目的として作られており、糖分が多く、塩分は経口補水液より少なくなっています。

一方、経口補水液は脱水症の改善を目的として作られており、水分・塩分・糖分のバランスが最も吸収されやすいよう調整されています。

そのため、嘔吐や下痢による脱水症では、スポーツドリンクより経口補水液が推奨されています。

小児科でよくあるご相談

当院では、

「経口補水液を嫌がって飲んでくれません。」

「スポーツドリンクしか飲めません。」

「どれくらい飲ませればいいのか分かりません。」

というご相談を多くいただきます。

実際には、一度にたくさん飲ませようとすると嫌がるお子さんでも、スプーン1杯程度から少しずつ始めることで飲めるようになることが少なくありません。

また、「胃腸炎だと思って受診したら、中耳炎や尿路感染症、肺炎など別の病気が原因だった」というケースもあります。

脱水症の評価だけでなく、症状の原因を正しく診断することも、小児科の大切な役割です。

こんなときは小児科を受診しましょう

次のような場合は、早めの受診をおすすめします。

  • 生後3か月未満の発熱
  • 水分がほとんど飲めない
  • 嘔吐を繰り返している
  • 半日以上おしっこが出ない
  • 血便がある
  • 強い腹痛がある
  • 呼吸が苦しそう
  • 意識がぼんやりしている
  • ぐったりしている

保護者の方が「いつもと様子が違う」と感じることも、受診を考える大切なサインです。

横浜市・みなとみらいでお子さんの胃腸炎や熱中症でお困りの方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さんの急性胃腸炎や熱中症、脱水症の診療を行っています。

お子さんの年齢や症状に応じて脱水の程度を丁寧に評価し、ご家庭での水分補給の方法や経口補水液の飲ませ方までわかりやすくご説明しています。

必要に応じて点滴や追加の検査を行い、お子さん一人ひとりに合わせた診療を心がけています。

横浜市西区、みなとみらい周辺で、お子さんの嘔吐や下痢、発熱、熱中症などでお困りの際は、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 経口補水液はいつから飲ませればよいですか?

嘔吐や下痢が始まり、水分不足が心配になった時点で、少量ずつ始めることをおすすめします。

Q. スポーツドリンクでも代用できますか?

スポーツドリンクは運動時の水分補給には適していますが、脱水症の改善には経口補水液が推奨されます。

Q. 経口補水液を嫌がる場合はどうすればよいですか?

スプーンや小さなコップを使い、5mL程度を数分ごとに少しずつ飲ませると飲めることがあります。冷やすことで飲みやすくなるお子さんもいます。

Q. 開封後はどのくらい保存できますか?

開封後は冷蔵庫で保存し、24時間以内を目安に使い切りましょう。

参考文献・参考資料

本記事は、以下の公的機関および学会が公表している情報や診療ガイドラインを参考に作成しています。

  • 厚生労働省 熱中症予防のための情報・資料
  • 厚生労働省 健康情報(脱水・熱中症)
  • こども家庭庁 子どもの健康に関する情報
  • 日本小児科学会 一般の皆さまへ(保護者向け情報)
  • 日本小児感染症学会 感染症診療に関する情報
  • 日本小児救急医学会 小児救急診療に関する提言
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会 小児急性胃腸炎診療ガイドライン
  • 日本外来小児科学会 外来診療に関する資料
  • 日本小児体液研究会 経口補水療法(ORT)に関する資料
  • 国立感染症研究所 感染症情報
  • World Health Organization(WHO)”Oral Rehydration Salts: Production of the New ORS”
  • World Health Organization(WHO)The Treatment of Diarrhoea – A Manual for Physicians and Other Senior Health Workers
  • Centers for Disease Control and Prevention(CDC)Oral Rehydration Therapy
  • 熱中症診療ガイドライン2024

監修

みなとみらい小児科クリニック

本記事は、国内外の診療ガイドラインや公的機関の情報をもとに、日常の小児科診療での経験も踏まえて作成しています。今後も新しい知見に応じて内容を見直し、保護者の皆さまへ信頼できる医療情報をお届けできるよう努めています。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

子どもの発熱(生後3か月〜1歳)とは?原因・受診の目安・治療を小児科医がわかりやすく解説

子どもの発熱(生後3か月〜1歳)とは?原因・受診の目安・治療を小児科医がわかりやすく解説


生後3か月〜1歳のお子さんの発熱について、原因や症状、家庭での対応、受診の目安、治療、登園の目安まで小児科医がわかりやすく解説します。横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱にお困りの方もぜひ参考にしてください。

赤ちゃんが熱を出したら、まず知っていただきたいこと

お子さんが急に熱を出すと、「すぐに病院へ行くべき?」「熱が高くて大丈夫?」と心配になりますよね。

生後3か月〜1歳の発熱の多くは、かぜなどのウイルス感染が原因で、適切な水分補給と経過観察で良くなることがほとんどです。一方で、尿路感染症や肺炎など早めの診断・治療が必要な病気が隠れていることもあります。熱の高さだけではなく、お子さんの様子を見て受診を判断することが大切です。

生後3か月〜1歳の発熱とは?

一般的に38.0℃以上を発熱といいます。

発熱は病気そのものではなく、体がウイルスや細菌と戦っているサインです。そのため、熱を無理に下げることが目的ではなく、原因となっている病気を見極めることが重要です。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟なため、泣いたり厚着をしただけでも体温が高くなることがあります。体温は落ち着いた状態で測定しましょう。

発熱の主な原因

生後3か月〜1歳では、次のような病気がよくみられます。

  • かぜ(ウイルス感染)
  • 突発性発しん
  • RSウイルス感染症
  • インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症
  • 手足口病
  • ヘルパンギーナ
  • 中耳炎
  • 尿路感染症
  • 肺炎

特に尿路感染症は、発熱以外の症状がほとんどなく、診察や尿検査ではじめて見つかることも少なくありません。

よくみられる症状

発熱のほかに次のような症状を伴うことがあります。

  • 鼻水
  • のどの痛み
  • 嘔吐・下痢
  • 発疹
  • 食欲低下
  • 機嫌が悪い
  • 眠りがち

一方で、熱だけで他の症状がない場合でも、尿路感染症や細菌感染症が隠れていることがあります。

診断

診察では、

  • 発熱した時期
  • 熱の経過
  • 咳や鼻水の有無
  • 呼吸の状態
  • 水分摂取
  • おしっこの回数
  • 全身状態

などを確認します。

必要に応じて、

  • インフルエンザ・新型コロナウイルスなどの迅速検査
  • 尿検査
  • 血液検査
  • 胸部レントゲン検査

を行い、原因を調べます。

治療

多くのウイルス感染症では、十分な水分補給と安静が基本です。

熱が高くても、水分が飲めて機嫌が比較的良ければ、無理に熱を下げる必要はありません。

一方で、

  • 眠れないほどつらい
  • 水分が飲めない
  • ぐったりしている

場合には、アセトアミノフェンなどの解熱剤を使用します。

細菌感染が疑われる場合には、抗菌薬(抗生物質)による治療が必要になります。

ご家庭でできるケア

発熱時は次のことを心がけましょう。

  • 水分を少しずつこまめに飲ませる
  • 母乳・ミルクは飲めるだけ飲ませる
  • 無理に食事をさせなくても大丈夫
  • 厚着を避け、室温を快適に保つ
  • 十分に休ませる

最も注意したいのは脱水です。

おしっこの回数が減る、口の中が乾く、泣いても涙が少ない場合は脱水の可能性があります。

小児科を受診する目安

次のような場合は早めに受診しましょう。

  • 生後6か月未満で38℃以上の発熱
  • 発熱が2~3日以上続く
  • 水分が十分飲めない
  • おしっこの回数が少ない
  • 呼吸が苦しそう
  • 咳がひどい
  • 何度も吐く
  • 機嫌が悪く、ぐったりしている
  • 顔色が悪い

また、

  • 呼びかけへの反応が悪い
  • けいれんが5分以上続く
  • 唇や顔色が紫色になる
  • 水分が全く飲めない

場合は、速やかに救急受診が必要です。

よくある質問

Q. 熱が高いほど重い病気ですか?
必ずしもそうではありません。熱の高さよりも、機嫌や呼吸、水分摂取の状態が重要です。

Q. 解熱剤はすぐ使った方がいいですか?
熱を下げることが目的ではありません。つらそうで眠れない、水分が飲めないなどの場合に使用します。

Q. お風呂に入ってもいいですか?
熱が高くぐったりしている時は控えましょう。シャワー浴であれば、問題ないと考えます。解熱し元気があれば短時間の入浴は可能です。

当院でよくあるご相談

当院では、「熱はあるけれど鼻水や咳がないので様子を見ていました」というお子さんが受診され、尿路感染症や中耳炎が見つかることがあります。

また、「熱が高いので重い病気では」と心配される保護者の方も多くいらっしゃいますが、診察では熱の高さだけではなく、お子さん全体の様子を丁寧に確認し、必要に応じて検査を行っています。

特に生後3か月〜1歳のお子さんは脱水になりやすく、ご家庭だけで重症度を判断することは簡単ではありません。不安なときは早めの受診をおすすめします。

参考にした主な資料

本記事は、以下の信頼性の高い資料・診療ガイドラインを参考に作成しています。

  • 厚生労働省 乳幼児の健康・感染症対策・子どもの救急に関する資料
  • こども家庭庁 乳幼児の健康・子育て支援に関する資料
  • 日本小児科学会「こどもの救急(ONLINE-QQ)」および感染症・発熱に関する提言・啓発資料
  • 日本小児感染症学会 小児感染症診療に関するガイドライン・提言
  • 日本小児救急医学会 小児救急診療・発熱に関する資料
  • 日本外来小児科学会 発熱児の診療・外来感染症診療に関する資料
  • 日本小児呼吸器学会 RSウイルス感染症・肺炎など小児呼吸器感染症に関する資料
  • 日本小児腎臓病学会 小児尿路感染症診療ガイドライン・腎尿路感染症に関する資料
  • 日本小児神経学会 熱性けいれん・中枢神経感染症に関する診療情報
  • 日本小児循環器学会 発熱時の循環管理に関する資料
  • 日本小児栄養消化器肝臓学会 乳幼児の栄養・水分管理に関する資料
  • 日本小児内分泌学会 乳幼児の発熱を伴う内分泌疾患に関する資料
  • 日本小児血液・がん学会 発熱性疾患・感染症に関する診療情報
  • 日本小児リウマチ学会 川崎病・炎症性疾患に関する資料
  • 日本川崎病学会 川崎病診療ガイドライン・診療情報
  • 日本新生児成育医学会 乳児感染症・新生児医療に関する資料
  • 日本周産期・新生児医学会 新生児・乳児感染症診療に関する資料
  • 日本小児体液研究会 小児の体液・電解質管理に関する資料
  • 国立健康危機管理研究機構(旧 国立感染症研究所)感染症情報サイト(JIHS)

横浜市・みなとみらい周辺でお子さんの発熱にお困りの方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、生後3か月〜1歳のお子さんの発熱診療を行っています。

お子さん一人ひとりの症状に合わせて丁寧に診察し、必要に応じて迅速検査、尿検査、血液検査などを行い、適切な治療をご提案しています。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもお気軽にご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック

クループ症候群 「ケンケン」という咳は受診したほうがいい?

子どものクループ症候群とは?

「ケンケン」という咳は受診したほうがいい?原因・治療・受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

お子さんの「ケンケン」という咳はクループ症候群かもしれません。原因や症状、治療、自宅でできるケア、夜間の受診の目安、登園の目安まで、小児科医がわかりやすく解説します。横浜市・みなとみらい周辺でご心配な方はお気軽にご相談ください。

「ケンケン」という咳はクループ症候群かもしれません

お子さんが突然「ケンケン」と犬やオットセイの鳴き声のような咳をすると、とても心配になりますよね。

多くは**クループ症候群(急性喉頭気管炎)**と呼ばれる病気で、ウイルス感染によってのど(喉頭)が腫れ、空気の通り道が狭くなることで起こります。

軽症で自然に良くなることもありますが、

  • 呼吸が苦しそう
  • 息を吸うたびに胸がへこむ
  • 顔色が悪い
  • 水分が飲めない

このような場合は、早めに小児科を受診しましょう。

クループ症候群とは?

クループ症候群は、ウイルス感染によって喉頭から気管に炎症が起こり、気道が狭くなる病気です。

特に6か月〜3歳頃のお子さんに多く、秋から冬に増える傾向があります。

夜間から明け方に症状が悪化しやすいことも特徴です。

クループ症候群の原因

原因のほとんどはウイルス感染です。

主な原因

  • パラインフルエンザウイルス
  • RSウイルス
  • ヒトメタニューモウイルス
  • アデノウイルス
  • ライノウイルス
  • インフルエンザウイルス など

風邪をひいた数日後に発症することも珍しくありません。

クループ症候群の症状

代表的な症状は

  • ケンケンという特徴的な咳
  • 声がかすれる
  • 息を吸うときのヒューヒューという音(吸気性喘鳴)
  • 発熱
  • 鼻水

重症になると

  • 呼吸が速い
  • 胸や首がへこむ
  • 唇が紫色になる
  • 水分が飲めない
  • ぐったりする

などの症状がみられます。

診断

多くの場合は特徴的な咳や診察だけで診断できます。

必要に応じて

  • 酸素飽和度(SpO₂)
  • レントゲン検査
  • ウイルス検査

などを行うことがあります。

治療

『小児呼吸器感染症診療ガイドライン2022』では、ステロイド治療がクループ症候群の基本治療とされています。

ステロイド内服

軽症でも夜間に悪化することがあるため、デキサメタゾンなどのステロイド薬を内服します。

1回の内服で十分な効果が期待でき、のどの腫れを抑えて呼吸を楽にします。

アドレナリン吸入

呼吸が苦しい場合にはネブライザーでアドレナリン吸入を行います。

症状が強い場合には酸素投与や入院が必要になることもあります。

抗菌薬(抗生物質)は、細菌感染が疑われる場合を除き通常は必要ありません。

家庭でできるケア

  • 水分を少しずつこまめに飲む
  • 泣くと悪化するため安心させる
  • 夜間は呼吸の様子をよく観察する
  • 無理に咳を止めようとしない

こんな時はすぐ受診してください

  • 呼吸が苦しそう
  • 胸や首が大きくへこむ
  • 唇が紫色
  • 水分が飲めない
  • ぐったりしている
  • 夜中に急に悪化した

登園の目安

クループ症候群自体には登園停止期間はありません。

発熱がなく、

  • 呼吸が落ち着いている
  • ケンケンという咳が改善している
  • 普段どおり食事や遊びができる

ようになれば登園できます。

よくある質問(FAQ)

Q. クループ症候群はうつりますか?

クループ症候群そのものではなく、原因となるウイルスはうつります。

Q. 夜だけ咳が悪くなるのはなぜ?

夜間は気道が狭くなりやすく、炎症も強くなるためです。

Q. 市販の咳止めは効きますか?

クループ症候群では効果が十分ではないことが多く、自己判断で使用するより小児科を受診しましょう。

Q. ステロイドは何回飲みますか?

多くの場合は1回の内服で十分な効果が期待できます。追加の内服が必要かどうかは症状をみながら医師が判断します。

参考資料

  • 厚生労働省 感染症対策・小児の呼吸器感染症に関する資料
  • 日本小児科学会 小児の急性呼吸器感染症・小児救急に関する提言
  • 日本小児感染症学会 小児呼吸器感染症に関する診療・学会資料
  • 日本小児呼吸器学会 小児呼吸器感染症診療ガイドライン2022
  • 日本小児救急医学会 小児救急診療ガイドライン・教育資料
  • 日本外来小児科学会 小児急性呼吸器感染症に関する診療資料
  • 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト(旧 国立感染症研究所 感染症情報センター) パラインフルエンザウイルス感染症・RSウイルス感染症など
  • 日本呼吸器学会 急性気道感染症に関する診療情報
  • UpToDate “Croup in infants and children: Clinical features, evaluation, and diagnosis”
  • UpToDate “Croup: Management”
  • BMJ Best Practice “Croup”

横浜市・みなとみらいで「ケンケン」という咳が気になるお子さんはご相談ください

みなとみらい小児科クリニックでは、クループ症候群の診療を行っています。

酸素飽和度(SpO₂)の測定や重症度の評価を行い、お子さんの状態に応じてステロイド内服や吸入治療を行っています。必要に応じて高次医療機関とも連携し、適切な診療を行っています。

「夜になると咳が悪化する」「息が苦しそう」「ケンケンという咳が続く」など、ご心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

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