子どものスキンケアとは?乾燥肌・湿疹を防ぐための毎日のケアと受診の目安

お知らせ
2026.07.01

子どものスキンケアとは?乾燥肌・湿疹を防ぐための毎日のケアと受診の目安を小児科医がわかりやすく解説

子どもの肌トラブルは「毎日のスキンケア」が予防の第一歩です

「肌がカサカサしているけれど様子を見て大丈夫?」「保湿剤は毎日塗った方がいい?」「湿疹が治ったら保湿もやめてもいいの?」——このようなご相談を、小児科では毎日のようにいただきます。

子どもの皮膚は大人よりも薄く、とてもデリケートです。そのため、乾燥や汗、摩擦などのちょっとした刺激でも湿疹やかゆみ、あせも、とびひなどの皮膚トラブルが起こりやすくなります。毎日の正しいスキンケアは、こうした皮膚トラブルを予防するだけでなく、アトピー性皮膚炎の悪化を防ぐことにもつながります。

この記事では、保護者の皆さんがご家庭で実践できるスキンケアの方法や保湿剤の使い方、受診の目安について、小児科医の立場からわかりやすく解説します。

子どものスキンケアとは?

スキンケアとは、「皮膚を清潔に保ち、十分な保湿を行い、皮膚のバリア機能を守ること」です。

皮膚には、体の水分が逃げるのを防ぎ、細菌やウイルス、アレルゲンなどの刺激から体を守る「バリア機能」があります。しかし、子どもの皮膚は大人の約半分ほどの厚さしかなく、角質層も未熟なため、水分が蒸発しやすく乾燥しやすい特徴があります。

皮膚が乾燥すると、かゆみや湿疹が起こりやすくなり、掻きこわすことで細菌感染(とびひ)につながることもあります。そのため、症状がないときから毎日のスキンケアを続けることが大切です。

なぜ子どもの肌は乾燥しやすいのでしょうか?

子どもの皮膚は皮脂の分泌が少なく、水分を保持する力も未熟です。また、汗やよだれ、おむつによる蒸れ、衣類との摩擦など、皮膚に刺激が加わる機会も多くあります。

特に冬は空気が乾燥しやすく、夏は汗による刺激が増えるため、一年を通して保湿が必要です。

毎日のスキンケアの基本

① やさしく洗う

皮膚についた汗や汚れは、湿疹やあせもの原因になります。

毎日のお風呂では、

  • 石けんをよく泡立てる
  • 手でやさしく洗う
  • ナイロンタオルなどでゴシゴシこすらない
  • 泡をしっかり洗い流す

ことが大切です。

熱すぎるお湯は皮脂を取りすぎるため、38〜40℃程度のお湯がおすすめです。

② 入浴後はできるだけ早く保湿する

入浴後は皮膚の水分が急速に蒸発します。

そのため、入浴後5分以内を目安に保湿剤を塗ることが推奨されています。

乾燥が強いお子さんでは、朝や日中も追加して、1日2〜3回保湿するとより効果的です。

保湿剤の正しい使い方

保湿剤は「少し塗る」のではなく、「十分な量を塗る」ことが重要です。

診察では「ベタベタするから少なめに塗っています」というお話をよく伺いますが、塗る量が少ないと十分な保湿効果は得られません。

目安として使われるのが**フィンガーチップユニット(FTU)**です。

**大人の人差し指の先から第一関節まで、指の腹にチューブから出した軟膏の量(約0.5g)**を1FTUといい、大人の手のひら約2枚分の面積に塗ることができます。

保湿剤は数か所に置いてから手のひら全体でやさしく伸ばし、すり込まずに皮膚の表面をなでるように塗りましょう。

塗った後に肌が少しツヤっとして、ティッシュが軽く貼り付く程度が適量です。

保湿剤にはどんな種類がある?

保湿剤にはいくつか種類があります。

  • ローション:伸びが良く、夏や汗をかきやすい季節に向いています。
  • 乳液:しっとり感と塗りやすさのバランスが良く、一年中使いやすいタイプです。
  • クリーム:保湿力が高く、秋から冬の乾燥しやすい時期に適しています。
  • 軟膏:最も保湿力が高く、乾燥が強い部位や湿疹がある部分に適しています。

肌の状態や季節によって使い分けることが大切です。

ステロイド外用薬は怖い薬ですか?

湿疹が強い場合には、ステロイド外用薬を使用することがあります。

「子どもにステロイドを使っても大丈夫ですか?」という質問はとても多くありますが、日本皮膚科学会や日本小児皮膚科学会では、適切な強さのステロイド外用薬を必要な期間使用することは、安全で効果的な治療とされています。

一方で、湿疹を放置すると炎症が長引き、かゆみや皮膚のバリア機能の低下が続いてしまいます。

保湿剤だけで改善しない湿疹は、早めに医師へ相談しましょう。

子どもによくみられる皮膚トラブル

毎日の診療では、

  • 乾燥肌
  • 乳児湿疹
  • あせも
  • おむつかぶれ
  • アトピー性皮膚炎
  • とびひ
  • 虫刺されによる皮膚炎

などをよく診療しています。

当院でも「あせもだと思っていたらアトピー性皮膚炎だった」「乾燥だけだと思っていたら細菌感染を起こしていた」というケースは少なくありません。

早めに診察を受けることで、悪化を防ぎ、治療期間を短くできることも多くあります。

小児科を受診する目安

次のような場合は、小児科や皮膚科を受診しましょう。

  • 保湿しても乾燥が改善しない
  • 赤みや湿疹が広がる
  • 強いかゆみが続く
  • 黄色いかさぶたや膿が出ている
  • ジュクジュクしている
  • 夜眠れないほどかゆがる
  • 同じ場所に湿疹を繰り返す
  • 市販薬を使用しても改善しない

保護者の方からよくいただくご質問

Q. 保湿剤は湿疹が治ったらやめてもいいですか?

湿疹が治っても皮膚のバリア機能は十分に回復していないことがあります。再発予防のためにも、毎日の保湿を続けることがおすすめです。

Q. 夏も保湿は必要ですか?

必要です。汗をかく季節でも皮膚は乾燥するため、ローションなど塗りやすい保湿剤を使用すると続けやすくなります。

Q. 市販の保湿剤でも大丈夫ですか?

軽い乾燥には使用できますが、湿疹やかゆみがある場合は治療が必要なことがあります。改善しない場合は受診をおすすめします。

横浜市・みなとみらいでお子さんの皮膚トラブルにお困りの方へ

みなとみらい小児科クリニックでは、お子さん一人ひとりの肌の状態に合わせたスキンケア指導を行っています。

診療では、保湿剤の選び方や塗る量(フィンガーチップユニット:FTU)、ステロイド外用薬の正しい使い方、ご家庭で続けやすいスキンケアの方法まで、実際にわかりやすくご説明しています。

乾燥肌や乳児湿疹、アトピー性皮膚炎、あせも、とびひ、おむつかぶれなど、子どもの皮膚トラブルは早めに適切なケアを始めることで悪化を防ぎやすくなります。

横浜市西区、みなとみらい周辺、中区、神奈川区で、お子さんの肌の乾燥や湿疹、スキンケアについてお困りのことがありましたら、どうぞお気軽にみなとみらい小児科クリニックへご相談ください。

お子さんの体調が心配なときは、いつでもご相談ください。

みなとみらい小児科クリニック